恋人の機嫌を悪くした。
私は耐えられなかったので 孝史にしていた様に、口で、処理をした。
無機質な上下運動を行っている間、私は「私は、一体何をしているんだろう」 「私は、一体何の為に居るんだろう」 という気持ちでいっぱいだった。
それでも昔孝史にしていたのは 行為が終わった後、孝史はとても優しくしてくれていたからだ。
だが今の恋人は 何故唐突にしたのかということと、 素っ気なく「ごめん」と言ったきりだった。
恋人は私の背中に指で何か書いた。 私には何と書いたのかわからなかった。 恋人はそのまま横になって、眠った。
私は今、自分の予測していたこととあまりにも違う事実に戸惑って居る。
全くもってどうすればいいのかわからない。
とりあえず今一番にしなくてはいけないことは、眠ることだ。
丁度誕生日の時間にログイン@5:21 今日も窓の外は明るい。 昨日は途中2時間の仮眠を除いて一日中起きていた。 私がしたこと。 ピアノを弾く。 食事を作る。 風呂に入って、いつ出かけてもいい準備。 そして恋人とのデートを妄想。妄想。妄想。 しかし彼からの連絡は全くなく、8月最初の日曜日は静かに去った。 なんだか夢を見ているようだ。 すべてにおいて現実感がない。 まぁ夏とはそういうものなのかもしれない。 今日は約半日パソコンの前にいる。 それが浮遊感に拍車をかけている。 然様なら、日曜日。 今日和、月曜日。 時間は経っても存在しているような我。 誰にも必要とされず。 誰からも不必要とされず。
そんなの考えてたら落ちてきたので煙草を吸いに台所へ行った。 蚊が交尾しながら飛んでいた。 霧吹で噴射。えい。 水攻めだ。ねちねちと水をかけた。 一体全体どうして生物は交尾が好きなんでしょうね。 大体今では繁殖行為を越しているだろう。 人間なんて快楽の手段の一つとしての利用だ。 荒っぽいおざなりの愛撫なんていっそ捨ててきて。 手と口で終わらせるから。 存在意義なんてもう求めないから。
朝七時。 どう頑張っても眠れない。 薬を飲んでも眠れない日もあり、なんとか眠れたとしてもそれは起きた時に意識もあまり無く私が人間であるとは言い難い状況である。 隣で恋人はすやすやと眠っているのに対し、 私は薬による人工的な睡魔が襲って来るのを待つのみだ。 こんなとき、ひどく孤独を感じる。
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