夕暮塔...夕暮

 

 

いつの日の夢 - 2001年08月24日(金)

君は今 いつの日の夢を みているの 真夜中白い 星が揺れてる

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聞かせてほしい。ほんの、その欠片だけでもいいから。同じ夜は、もう、来ない。






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傷も残さず - 2001年08月23日(木)

さびしいと あなたに言える わけもなくて 誇りを捨てず 傷も残さず

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そんなひとの事自体が、さびしく思える時もあるけれど。
その潔さと弱さは嫌いじゃない、本当は。




 


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落ちておいで。 - 2001年08月22日(水)

落ちておいで、とわたしは繰り返し誘惑する。寛容なふりをして腕を広げて見せるのも十分に作戦のうちだ。絡め取りたい奪ってしまいたい釘付けにしたい、激情のすべてを包み隠したままでわたしは笑う。あの人の好きな、中天を見上げて咲く真夏の花のように笑う。

手放せるものなんか、みんな捨ててしまえばいい。

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夕ご飯は秋刀魚とお刺身。
最近重たいものばかりだったので、今日こそあっさりめに。
お刺身が霞んでしまうくらい秋刀魚がおいしくて、秋の近さを舌で実感した日でした。



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嵐待つ - 2001年08月21日(火)

嵐待つ 夏草なびく 夕闇に 君の名を呼ぶ 届かなけれど

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喧嘩を、してしまった。

とても些少なことが元なのに、あとで後悔するくらいひどく感情的になって。
ごめんねとは言わないけど、仲直りはあっという間。

夕刻、生後三ヶ月の赤ちゃんを抱っこする。
小さな爪、柔らかい指、遅れてやってきたお姫様に家中が沸いているらしい。
指をきゅうっと握り返してくれたとたん、何とも甘い気持ちになる。
子供の寝顔からは、何か人を暖かくする成分でも出ているのだろうか。



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あなたの唇にのると - 2001年08月20日(月)

あなたの唇にのると どんな些細な言葉も この耳には甘い 恋の歌として響く

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燃えるような夕焼け、という表現をすることがありますが、嵐の近づいた今日の夕暮れはさざなみのごとき雲を透かして、本当に一帯の家並みを燃やさんばかりの橙で。
この光景を見ながらシーサイドラインを走っている誰かに、軽く嫉妬。


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何の為にでもなく - 2001年08月19日(日)

望まれることを疑わぬ人のふてぶてしさよ 神々しいばかりの輝きよ 何の為にでもなく君を愛する


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太陽が眠ってしまった話。 - 2001年08月18日(土)

今日は夕暮れが美しかった。
蛇とか蛙の類が怖いから夏の犬の散歩はちょっと苦手だけど、夕暮れどきは別。犬と歩いているうちに、見る見る田舎の広い空が夜に近づくのは楽しい。
東から刻々と夜に染まっていて、西の空がとろけた紫の硝子みたいにきれいだったから、弟に散歩に行こうねと言ったのに。
聞かないふりでソファでぐうぐう眠ってしまった。
ソファの下に座って、日焼けした顔をじっと覗き込む。
日焼けは日増しにひどくなるばかりで、今日あたりからは鼻の頭の皮がむけてる。生まれつき肌が弱いから、本当は日焼け止めを塗るべきなのに、野球少年としてはかっこわるくてそんな事はできないらしい。

額をそっと撫ぜる。伸ばした爪で、傷つけてしまわないように。

既に空は闇をいっぱいに満たして、わたしは散歩をすっかり諦めてしまった。
伏せた睫毛の黒々とした艶。小さい頃は本当に色素が薄かったのに、いつからこんな風になったんだろう。焼けた伸びやかな手足は夏を表象するようだけど、そこここに荒れた様子の見える肌が、少し痛々しくて。
切なくて愛しい。

私の太陽が眠る。その名に灼熱の星とひかりを冠して、今も昔も私を照らす。









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夏の夜の底 - 2001年08月17日(金)

空は紫紺。細い細い三日月が、何かを受けるような形できらりと研ぎ澄まされている。電気を消してそっと窓を開けると、一気に虫の音が響く。
けれど私はまたその厚い硝子を閉め、外と内とを区切る。
涼やかな声も夏夜に美しいけれど、もっとすこやかな、しあわせなものが室内には満ちているから。



かの安らかな寝息を聞いて 私も眠ろう 月の船も遠くにたゆとう夏の夜の底



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