![]() |
蛮勇 - 2001年09月09日(日) 蛮勇を 以てわたしの 足枷を 外してしまえ 共にゆくため ********************** ****** *** * 最近、超自我がどうにも働かなくて困る。 危険信号。 - 傷を数え - 2001年09月08日(土) 傷を数え 失った夢も 抱いたまま その胸に再(ま)た 宿れ情熱 *************** ********* ** * 久しぶりに会った友達から、思いがけない「これから」の話を聞く。 未来の話がしあわせと希望にだけ満ちていた時代を、私達はもう随分遠くに置いてきたように思う。陶然と語られるビジョンは、私にだってそう多くない。 けれどまあ、彼女の内に消えていなかった火を見つけて、結局のところ私はひどく安心したのだ。長い不遇と葛藤が、あの生まれつきに陽性の人を完全に叩きのめす事などできなかったと確認して、素直に嬉しかったのだ。 ひとかけらの不安もないと言えば嘘になるけれど、語られる未来の片隅に自分の姿を見つけて、それは私の「これから」の話の1ピースになった。 - 天にも地にも - 2001年09月06日(木) 目を閉ざし 帰り来ぬ日の 淡きかな 天にも地にも 雪の降り積む ******************* ******* *** * 今日は何もしないでぼんやり過ごした。 エネルギーを極力使わず、ひとりでうとうとしたり本を読んだりして。 本当はこなさなければならない事は山積みで、少し溜息の種なのだけれど、それも今日は忘れたふりをする。そんな1日。 ああ、上野でやってた天神さま展、まだやってるかなあ。終わっていたら悲しいな。 - 湖上満月 - 2001年09月05日(水) そばにいれば好きと言わずにいられない、想うだけで胸の中が静かに甘く満たされてゆく、そんな気持ちに、どうしてなれるんだろう。なぜそんな人を見つけてしまったんだろう。それもこんな風に簡単に。 傷つくまで探しても見つからなくて、苦しい人だっているのに。 誰に、感謝すればいいのかすら、わたしは知らない。 ******************** ******** ** * 振り向いて そう言えなくても しあわせと 何に告げよう 湖上満月 - 今は涙す - 2001年09月04日(火) 笑む君の 瞼のカーブを 思い出し 今は涙す 今は涙す ……… - 涙が予期する - 2001年09月02日(日) さびしいと 言ってしまえば 簡単で あなたをひどく 困らせるけど 別れ際 そっとつないだ 手を解いて 笑ってみせる また会えるねと ********************* ****** *** * そう遠くない未来、二度と会えなくなることを涙が予期する。 距離だけを憎むそぶりで。 - 夏も終わり。 - 2001年08月31日(金) 雨に濡れ ノウゼンカズラの 花落つる この新世紀の 夏も翳ろふ ******************* ******* ** * 凌霄花(ノウゼンカズラ)は、夏に橙色の花をつける植物で、他の木や何かに幹を巻き付けて生息します。咲くときにはその茎から垂れてぶら下がり、最後は地面にまるごとぽとりと落花するのですが、私はなぜかこの花が好きで、道ばたで見つけると嬉しくなる植物のひとつです。 けれど今日で8月も終わり。冷たい雨も降って、樹下は橙に染まっている事でしょう。 - 吐息ひとつで - 2001年08月30日(木) 月こもる 薄雲散らして しまえたら 吐息ひとつで 時は流れる ………… - 夏みどり 金のさざなみ 銀の冬 - 2001年08月26日(日) 夏みどり 金のさざなみ 銀の冬 春遅かりき 瑞穂凪ぐ国 *************** ****** **** ** 私の生まれ育ったところには、およそ全くといって良いくらい坂道というものがありませんでした。 決して有名ではありませんが一応の名の付いた平野の真ん中で、地平線まで水田の広がるような、雪国の田舎です。その一面の稲の穂が、春の田植え時期を過ぎると浅緑に染まって風にそよぎ、秋にはまぶしい程の黄金色に輝く。もしかしたら誰かにとっては、おとぎ話にしか聞こえないようなところだったろうと思うことがあります。 - 裸足で月の - 2001年08月25日(土) 声もなく 裸足で月の 影を踏む ひたりと染まれ 忘れ得ぬ夏 ……… -
|
![]() |
![]() |