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花闇の - 2001年10月23日(火) 花闇の 渦中と見えにし この恋の 行方(さき)はイバラぞ 凛と燃えゆけ ****************** ********** *** * 妹の日記が相変わらず面白すぎる。 本人も自覚している文句ナシ待ったナシの馬鹿な妹ですが、それにしても愉快な毎日です。 親が見たら頭を抱えるような内容ばかりなのですが…。 (ハタチ過ぎても薬物は禁止だって、わかってるのかしら……そして殺人を前提にしたストーカーに荷担するのは危ないので、お姉ちゃんやめてほしいな…) そして夢に見たからって他人のセックスライフに突っ込み入れるのはどうかと思われる。 - かわいい、かわいい、妹の日記。 - 2001年10月21日(日) 妹がエンピツで日記をつけ始めた。 ああもう、かわいい、楽しい、愛しい、そして何より面白い…。 離れて暮らしていてもしょっちゅう連絡を取り合っているものの、日記を読むとやはり毎日どんな風にしているのかわかって、嬉しいものです。その内容がまた、抱きしめて頭を撫でたくなるようなものばかりで、私の大切な楽しみが1つ増えたのは間違いない。 そしてどんなに近しい人でも、書いたものを読むと今まで知らなかった意外な一面を発見するものだなあと、妙に関心している今日この頃。 - いまならわかる - 2001年10月20日(土) 去年の今日 あの場所にいた幸せを いまならわかる そう思うけど ………… 懐かしい場所を訪れて、胸を斬りつけられたような気持ちになる事がある。そこで流れていた時間がどんなに大切なものだったか、その時にだってわかっていたつもりでも、まるでそれが隙間だらけの未来展望に裏付けられた幼い感傷でしかなかったことに、後になってみれば愕然として気付く、これはそういう事なのだ。どれだけのものをそこへ置いてきたかと言うよりも、どれだけのものがその時にしか得られない性質のものだったかと。 そうやって時間の不可逆性を思う時、人はどうしようもなくひとりだ。 時よ戻れと、祈る神も私にはないのに。 - 寂しい星 - 2001年10月17日(水) 君をなくし それでも回る 星ならば この舌を抜け 二度と歌わぬ 寂しくて ゆきばもなくて そのままに 星も砕けよ 胸も破れよ ………… 寂しい星よ、彼の人を失えば途端に私は孤独の涯で生きるしかないのだ。胸も破れよとみずみずしく恋をしたその地が、瞬時に色を失うさまを私は絶望に暮れて見遙かすしかないのだ。 - 百年の夕べ - 2001年10月16日(火) 花満ちる眠りの庭に まぼろし落ちて 百年の夕べ ****************************** ***** * 紅玉という名の、真っ赤で小さな林檎が届いたので、早速食べる。 この品種は酸味が強くて、アップルパイによく使われるのですが、酸っぱいもの好きな私にはとても好みの味。 今日の詩(と書くのもとても恥ずかしい)は、大学生時代に書いたもの。 夢十夜の第一夜目が元になっているのだったと思います。 とても好きで。 - あなたの涙を - 2001年10月15日(月) 誠意には 代えられないと 知ってても あなたの涙を 見せてと言おうか ………… 泣いて見せてくれと、そう告げた瞬間に破綻するだろう。それはわかっている。本能とか経験とか、もうそんなレベルではなくて、重力に逆らえなくてオーバーペースで坂道を下っている感じが、随分前から私にだけリアルだから。 - あなたは何かを - 2001年10月14日(日) 足下と 先の見えない 不安さえ いつも未来と 共にあったね 首を振り 快楽主義者の 笛を吹く あなたは何かを 忘れているんだ ………… 成長すれば、置いてくるものだってある。それは自然の成り行きだし、そうせざるを得ないこともあるから。 大切なのは、置いてきた事を覚えているかどうか、なのではないか。 - 世の真ん中を - 2001年10月13日(土) 君の笑う 声かがやける 一瞬よ 世の真ん中を 今見つけたり ………… 隅から隅まで胸を暴かれ、照らされるような気持ちになる。僅かに風が吹いている。 私にとってしか真実でなくとも、世界の中心はここだ。 - 胸の棘 - 2001年10月11日(木) 優しいと 言われる人の 胸の棘 無数に喰らう 喉の赫さよ *************** ********* ***** ** * …今日、顔がウサギに似ていると言われた。しかも複数の賛同を得て。 どういう事だろう。 ウサギはとても好きなので、どちらかと言えばまあ嬉しいのだけど… ………うーん、どうなんだ。 - 篭の鳥は - 2001年10月10日(水) 篭の鳥は 心から啼けぬと 嘆きつつ 篭の内でしか 生きていかれず ………… -
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