夕暮塔...夕暮

 

 

守り刀と - 2001年12月01日(土)

振り返る 事すら殆どせぬけれど 其は懐の 守り刀よ 常にきらめく




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「私の事好き?」 - 2001年11月29日(木)

私の大切な人は、私の事好きですかと尋ねると「普通」と答えて下さいます。…わかってても、時々切なくて本気で泣きそうになる。もう、ばか、ひどい。

暗くなってから、ベーグルを買いに出た。繁華街の駅ビルが目当てなので、全くの無防備な恰好というわけにもいかないから、ベースメイクはごく薄く、マスカラはばっちりで。これはもう趣味みたいなものだと思う。適当に済ませようと思ってもいつの間にか熱中している。ローズクオーツなどが賑やかにぶら下がった、バロックパールのイアリング。アンティークショップで一目惚れして購入したのに一度もしていなかったのだけど、何となく気分で。防寒にラベンダーのパシュミナをマフラー代わりに巻いて自転車に乗る。まあこれで一応の恰好はつくだろう、という路線。
フロア内の向かい合わせに、ベーグル専門店と大きなベーカリー。双方ともに色んな種類のが置いてあるけど、私の好みには今一つ合わないみたいだ。あーあと思う。通い先の駅の側にあるあのパン屋さんのものの方が数倍好みだ。やわらかいソフトベーグルなんて、つまらない。あのどっしりとした感じがなければ。
家に帰って早速焼いてみる。やっぱり重量感のあるものの方がおいしい。
何だか当分続きそうなこの嗜好的流行。


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夢の嵐の - 2001年11月28日(水)

凪を待つ あなたにはきっとわかるまい 夢の嵐の悩ましき熱




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クリスマスツリーを模した荒っぽい電飾の頂点に、ベツレヘムの星。既に葉を落とした柑橘系の樹にあの大きすぎる電球は、残念ながらあまり似合っていないと思う。駅から自宅へ向かう道の街路樹を繋ぐ小さな電飾の波、あの方がずっと美しい。この季節には母校の夜の綺麗だったことを思う。ツリーの点灯式、さざめく無数の蝋燭の灯り。明かりがついた瞬間一斉に歌い出す聖歌隊の、よく通る声。最後に見た時の時計塔の真上の三日月は、着飾った女性の爪先のようにきりりと細かった。


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金の影揺れ - 2001年11月27日(火)

窓の外 金の影揺れ 昼の月 佇む私も 今ここになく



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快晴。銀杏の大木が重そうな程の葉をそっと揺らしている。晩秋の眩しさの中で霞んでいたけれど、その隣にはそっと真昼の半月が寄り添っていた。見とれている私は、まさに心ここにあらず。


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怖いとあなたは言うけれど - 2001年11月26日(月)

傷つくのが 怖いとあなたは言うけれど 怯えて失う方が切ない



痛みには いつかは慣れると たやすげに 口にできるまでどれだけかかるの




胸の内 そっと謝る わたしには 禁忌破るだけの 恋も勇気も





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古都を旅する - 2001年11月25日(日)

紅の 古都を旅する君は今 昔の恋を 思うことだろう



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金曜から発熱。快晴の連休が療養で過ぎてしまった。そういえばこの間も熱を出していた気がする。余程管理がなっていないのだ。反省。

さて、しばらくの一人暮らしが始まった。
京都はさぞ美しい時期だろう。羨ましさ半分でお土産を尋ねるメールを出してみる。「コラーゲン入りあぶら取り紙」……ああ、そう……。



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別れの曲 - 2001年11月23日(金)

生後三ヶ月の赤ちゃんを抱っこさせて貰う。暖かくてやわらかい、そっと扱わないと壊してしまいそうだ。眠たくてぐずっているのを、鼻歌を歌いながらあやしていると、そのうちに眠ってしまった。子守歌は歌えない気がして、「別れの曲」。寂しいメロディだけれどとても綺麗だと思う。携帯電話の着信音も、この曲からずっと変えていない。
弟がうんと小さかった頃を思い出す。いつもこぼれんばかりの笑顔で、黄色がよく似合った。陽に当たった銀杏の葉のような色。笑うとそこから一気に世界中が花で満ちるような気持ちになった。一体どういう因果なのだろう。


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噛みつけばきっと - 2001年11月21日(水)

乾土にて 喉をうるおす一滴の 水の如くと 父は名付けし



月よりも 白くやわらかな 喉ぶえに 噛みつけばきっと 甘いと知ってた  




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奈落はこの身の内にありしか - 2001年11月20日(火)

春を謳い 肌のかげりも知らぬ間に 奈落はこの身の内にありしか




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今日はbackstreet boysのコンサートへ。席は後ろの方で米粒みたいにしか見えなかったけど、それでも本当に楽しかった。生で聴いてしまうと、CDでは物足りなくなる。これはいいことなのだろうか。どちらかというと弊害か。何にしても、また日本に来てくれるといい。日本で私がおそらく1番に好きなアーティストは、現在活動休止中なのだ。濁りのないのびやかな美しい声、歌う為に生まれた人間の。あの声をもう一度生で聴きたい。


そういえば研究が進んでいない。多忙に紛らわされている事が多いが、ふと思い出すと一気に血が下がる思いだ。必要以上に急かされているのはわかっているけど、それでもやらないわけにはいかないのに。ああもう道よ開け。違う、私が開くほか無いのだった。



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春の奈落へ - 2001年11月19日(月)

しかと今 指絡め合い 堕ちゆかん 世に一度きりの 春の奈落へ



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