夕暮塔...夕暮

 

 

毒も薬も - 2002年05月16日(木)

ただここに 誰かを繋ぎとめる為の 毒も薬もわたしにはなく



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皐月の風汲む - 2002年05月15日(水)

耳澄まし 皐月の風汲む君の名を 囁くごとくになびく青柳



なびなびと そよぐ柳葉いま君を 呼ぶがごとくに みどり風吹く




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風邪をひいてしまった。それでも急ぎで片づけねばならない問題があったりするせいで、睡眠不足が続いてなかなか治らない。これは悪循環だと思う。





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春のさなかに君の背を - 2002年05月14日(火)

尽きてゆく 春のさなかに君の背を 空滲むまで探していた頃



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こんな言葉に傷ついて - 2002年05月13日(月)

いつもなら こんな言葉に傷ついて 泣いたりしない人の筈なのに





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眠れず迎えた初夏の - 2002年05月10日(金)

夜明けまで 眠れず迎えた初夏(はつなつ)の 朝の小径にくちなしの花




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「わかった」と - 2002年05月08日(水)

「わかった」と答えたあなたの内心が 今も本当にわからないと思う



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我はいかにあの時に君を苦しめて 知らぬ素振りで目を背けたか








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なだらかな - 2002年05月07日(火)

なだらかな胸の野原を灼き尽くす おさないあなたの恋は本物




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珍しい人から着信。年末に久方ぶりの恋愛が始まってからは、すっかりかかってこなくなっていたのに。
「幸せなお話があるそうで…」
私は含みを過剰に滲ませて笑ってみせる。もちろん故意に。彼はわざとらしく電話を切りたがるが、いつも通りの建て前だけのやりとりだ。誰から聞いたの、と繰り返し尋ねる、これもいつもと同じ。
「これはまだ仲間内には誰にも言ってないから、絶対に言ったらダメだよ…誰かにばれたら、君が言ったってわかっちゃうからね」



見つけた、と彼は重い言葉で言った。くっきりと発音されたその意味を、私は静かに反芻する。




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加熱した - 2002年05月06日(月)

加熱した日暮れが今更恋しいと 伝える術無く初夏巡り来る





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とうとう、1人で暮らす事になった。
私は引越を免れて、広い部屋でひとりの生活を送る事になる。誰もあちこち汚したり散らかしたりしないのは爽快だけれど、ふとした時に他愛のない話をする相手がいないのは、僅かに寂しい。


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見つめ返せない - 2002年05月04日(土)

なぜと問う きみの目を見つめ返せない この臆病さが距離をあけてゆく




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嘘を許して - 2002年05月03日(金)

ひとつだけ 嘘を許してくれますか あなたのそういう所が嫌い



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