夕暮塔...夕暮

 

 

惑星の - 2002年12月27日(金)

まどろみの淵は惑星の一昼夜めぐる如くに永き地下鉄


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惑星のひと夜ひと昼めぐるように やわらかき弓を描くまどろみ


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停滞のなかに - 2002年12月22日(日)

透明でましずかな停滞のなかに眠っております君が呼ぶまで




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エゴひとつだけで - 2002年12月21日(土)

今日、行かないって言ったら怒る?

呆れられるのを覚悟してメールを打ってみる。近頃帰宅が遅いのと付き合いの都合で外食ばかりで、何というか、胃が飽きてしまった。自分で作ったものを食べたい。



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君に贈るきれいな言葉もないけれど エゴひとつだけでそばにいていい?




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朧月 - 2002年12月20日(金)

霞む道を平らかに照らす朧月 寂しさを分かちあうふりの冬



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夏の鋼の - 2002年12月19日(木)

のびやかな夏の鋼のその胸を震わせるような恋をおぼえて


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毒の赤さで - 2002年12月17日(火)

こぼれおちんばかりにて花は咲いている 朝もやを染める毒の赤さで



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ばれている - 2002年12月16日(月)

朝5時、これから1時間ばかり眠ろうと思ってカーテンをそっと手繰る、まだ外は暗いのがわずかばかりの救いだ。明るくなってから眠るのは何となく切ないから。
職場に入った新しいパソコンで、同僚がお絵かきしている。今のあなたを描いてみたと言われてまじまじと見てみると、マウスで書いたかわいらしい文字で「ほんとは実家へかえりたいの」。ばれてましたかと苦笑したら、まあねと彼女は流した。


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静か夜の月 - 2002年12月14日(土)

置き去りにされそうな冬の底にいる いざ満ちてゆけ 静か夜の月



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置き去りにされそうな冬の深みにて 静か夜の月の路を仰がん








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闇の光源 - 2002年12月13日(金)

寒気の中自転車から降りて、9階建てのマンションの影を仰いで、輝く闇の光源を見つける。きのうよりもう少しふっくらしている半月、これからゆっくりと真円に向かう月の決然とした凛々しさを眺めて、「今日」がようやく終わった事にほっとした。けれどどうしてだろう、満ちてゆこうとする姿を見ることは不思議と嬉しい。淡々と時が流れる事に恐怖を覚えながら、私の中で月が満ち欠けする。


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ひとりしか - 2002年12月10日(火)

ひとりしかいない誰かを見つけたら 満たされるのかと問われ窮する



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