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「1Q84 BOOK3〈10月-12月〉」
親指の疼きが教えるところ よこしまなものがこちらにやってくる ノックがあれば誰であれ、錠前よ開け
『1Q84 BOOK3〈10月-12月〉』村上春樹



2010年4月「マイレージ、マイライフ」
【美術】 「所幸則 写真展『PARADOX』」GALLERY 21 「竹原義二展 素の建築」ギャラリー・間
【映画】 グレン・フィカーラ、ジョン・レクア 「フィリップ、きみを愛してる!」京都シネマ ジェイソン・ライトマン「マイレージ、マイライフ」TOHOシネマズ ティム・バートン「アリス・イン・ワンダーランド」同上
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不在

プライバシーが根こそぎになり、やましさも嘘も露になる。一緒に暮らすとはこういうことでもあった。自分のなかでは織り込み済みだったものを、Tが進んで取りに行く。その結果どうなるかは明白だった。

隣りの席でしきりに携帯ゲームをする音がうるさい。それを鷲掴みにして放り投げようと思う。瞬間、手元を離れたことに認識が追いつかず、指先はボタンを求めてさまよう。中空にあるゲーム機は操縦者の不在に身悶えする。いつかまた誰かにボタンを押されるまでゲーム機は落下し続ける。


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