2002年10月31日(木)
運命についての個人的考察とハロウィンな走り書き
ちょいと思ったこと。 神様嫌いで神を信じる。「様」の違いだと躊躇いもなく言う。 と素性の諸々で書いた。 で、昨日と今日。 「運命」について。 「運命」というのは、あるんだろうと思った。 初めから決まっているのかもしれないと。 必然でない偶然は存在しないと私は思う。 で、ここで問題になるのが、「運命」という言葉の使い方。 私は、なんのロマンの欠片も「運命」に抱いてない。 ただ理論的?に「運命」はあるのではないだろうかという推測に行き当たっただけで。 運命の出会いとか、それが運命なのだとかじゃなく。 それまでの時の積み重ねの延長に、その次に起きる事というのは決まっていくもの。 だから今こうして私がこれを書いているのも、数時間前から、昨日から、半年前から、私が生まれたときから、この地球が出来たときから……とまぁ延々とさかのぼっていって、考えると、初めっから決まってたのかも、と。 「運命は自分で切り開く」という言葉。これから先の時の積み重ねを自分の努力などで変えていくということ。これは私的にOK。 「こうなる運命だったのだから、仕方ない」という言葉。私的に、嫌な感じ。自分がそう言いたくなる局面に出会ったこともない幸せ者のせいもあるにはありますが。 未来は運命によって決まっているのか? まぁ、切り開こうという思いも運命なのだから、切り開かれた未来もまた運命であり。けれど切り開こうと決めなければその未来もなく、というか決めることがないっていうのがあり得ないことだったわけだから……。あ、あれれ?(汗) あー、えと、ごっちゃとしてしまいましたが、つまりは。 運命は存在する。 と、私は思うのです。 誰が決める決めたってわけじゃありません。誰もが決めていくものです。 だから、運命は、未来に対してそういう運命なのだと言えるものではないんです。 自分の手で、その思い込みから抜け出せれば、それが運命です。 運命は特別なことじゃないのです。 ……って、ロマンスを無遠慮に握りつぶす奴だなぁ。(汗) ま、はい。それが結論です。 運遇の題名のときはこうは思ってなかったから……まぁいいか。
さて。 題名のとおり、ハロウィンな走り書き、いきましょー。 れっつらごー。
いつものように家路の途中、清瀬は団地の中を横切ろうとしていた。 団地の中の公園に差し掛かったとき、ベンチで足をぶらぶらさせた子供の姿が目に入った。 その格好に「?」と思う。 黄色っぽい橙色の夕陽の中でもはっきりとわかる二色。頭にとんがった黒の帽子。黒に大きなオレンジ色の模様のワンピース。あれは、お化けカボチャ? 黒のハイソックス。大きめな黒い靴。 ベンチのすぐ横を通って出ていく予定の清瀬は必然的に、その子供に近づくことになる。魔女の仮装かと納得し、幼稚園か小学校の一年生ぐらいと思われる女の子と知る。すると子供は顔を上げて清瀬に気づくと、ぱっと顔を輝かせてベンチから飛び降り、横に置いてあった小さな箒を持って清瀬に駆け寄る。 自分に向かっていると気づいた清瀬はなんだろうと思いながらそのまま歩き続け、子供とだいぶ近づいたところで足を止めた。三つ編みの上のとんがり帽子(厚手の布だ)にワンピースと同じお化けカボチャの飾りが付いている。子供は清瀬を見あげて嬉しそうに、小さな子特有の高く可愛らしい声を出した。 「トリック オア トリート!」 無邪気な期待に充ちた、清瀬に差し出した小さな手。 「へ……?」 首を傾げる清瀬に彼はもう一度、手をさらに伸ばして強く 「トリック オア トリート!」 「……あ、お菓子をおくれ?」 十月三十一日、ハロウィンにお化けの仮装をした子供が言う。 Trick or treat! 直訳すれば、イタズラかお菓子! そして子供はお菓子をもらう。 ものなのだが。 「ごめんね。お菓子持ってない」 苦笑いして答える。そもそも普段から学校にお菓子を持っていくことはないし、弁当箱だって空だ。 子供の表情から輝きが消え、不満そうなものになる。 「なんで? おねえちゃんだけくれないの?」 他の女子高生にも声をかけたのだろうか、と屈んだ清瀬は思う。イモで残念だったね。 「うん。なんにも持ってないんだ。ごめんね」 もう遅いから帰ったほうがいいよ?と覗き込むが恨めしいというか、手を引っ込めたものの子供は睨むように清瀬を見返すだけだ。 今日はこの言葉を言ったら、お菓子がもらえる。純粋にそれを信じ、声をかければその都度本当にお菓子を貰えて喜び、ますます信じていたのだろう。微笑ましく、その幼い夢を傷つけたことに罪悪感も感じる。しかし、お菓子を持っていないのだ。謝るしかない。 もう一度ごめんねと言おうとした時、さっと子供の手が清瀬の目の前に伸びた。 「ぁ」 一瞬何が起こったのかわからず、耳にかかった感触と少しぼやけた世界で子供がたたたっと向こうに走っていくを見て眼鏡を取られたのだと気づく。 「ちょっ、え??」 慌てて姿勢を起こして子供を追おうとすると、小さな魔女は止まって振り返る。手を伸ばしたあの表情。 「言ったよね。お菓子をくれないと、イタズラしちゃうぞって」 その音を言葉として理解する間もなく、突然、清瀬の意識は、暗転。
送り物しようと三十日に考えるなんて無謀なことです。(苦笑) まーたドリームっぽい話になっちゃいそうだったので、走り書きで終わらせちまいましょー。 どうやら続くらしい。(爆笑) (注:この日記は、31日に書いた部分と、1日に書いた部分があります。日付は31日にしてありますが)
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