世にもいい加減なネバーエンディング海外ドラマ
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2002年07月11日(木) |
『リチャードmyラブ』〜おむしやしない編〜 |
「番外編―フリーズした人々―」
前回の立ち位置のまま
リチャード:・・・・・(沈黙を破る)おいおい・・・
みな、マネキンみたくストップモーションよろしく止まっている
リチャード:・・・・ウソだろ?・・・・ねー、ちょっと、誰かー?・・・・ これだけ人がいるんだからさ、誰か反応してくれてもいいんじゃない?
静寂
リチャード:・・・ちょっと、ちょっとぉ。おれたち、いつから、このまま立ちんぼくらってるか、 知ってるわけ?・・・おーい、誰か、まじで、きれるよ?何か言えよ! 言ってくれよぉ。・・・・アリー、エレイン!!・・・・・おいっ! そこにいるんだろ?ジョン!マーク!・・・(目の前見て)・・・君・・・(言いかけて) ほんと、ちょっとこれ、どうなってんの?ね、何これ?いつまでこうしてるの? 誰か、おーい、責任者、説明してくれよ。って、ここの責任者は俺・・・・・・
アリー: (こそっ)リチャード リチャード:誰? アリー: だめ、ふりかえっちゃ リチャード:アリー!でも、なんで? アリー: なんでもよ、とにかくじっとして黙ってること。 リチャード:なんでだよー。 アリー: セリフもト書きもないからでしょ? リチャード:どういうこと? アリー: 私たちは、セリフがないと話せないし、ト書きがないと動けないの。 あなたみたいに自由に勝手にしゃべることは、普通できないの。 リチャード:(驚いて)なんで?俺、しゃべれるし、アリー、君だって、今、しゃべってるじゃない。 アリー: だ、か、ら、しーーーってば。
リチャード:なーんでだよ。 アリー: 私たちはただの役者じゃないの。いい?「なんちゃって役者」なんだから、 セリフ書いてくれないと話せないの。 リチャード:そうなの? アリー: そうよ。何?リチャード、今ごろ気づいたの? リチャード:まぁね。・・・でも、今こーやって・・・ アリー: リチャード!いい加減に、聞き分けることね。エレインだって、じっとしてるんだから! リチャード:うっそ。(ちらりと見て)ほーんとだ!すごい!・・・でも、絶対聞き耳立ててるぜ。 エレイン: (ぴくっ)
アリー: どうでもいいから、もう、ちょっと黙ってて。 リチャード:じゃ、いつまで? アリー: ・・・・ リチャード:まさか、君、知らないでこうやってるの?アリーとは思えないね。 アリー: 仕方ないのよ! リチャード:ほんとは大体わかってるんじゃない?いつまでさ。 アリー: んー、なんちゃってじゃない「本物」が今日から再放送なのよ。 それが、終われば、なんとかなるんじゃない? リチャード:どーいうこと?!
アリー: 見るんでしょ? リチャード:誰が? アリー: あの人が。 リチャード:俺たちを? アリー: の、ホンモノを・・・ リチャード:・・・・ね、サッカーの次はそうなの? アリー: 私に聴かないでって! リチャード:君が主役だろ? アリー: 今のこれは、あなたが主役だと思う、リチャード! リチャード:あぁ(急に笑顔)そうか・・・俺か・・・。・・・・・(聞くところがなくて・・・) なーんか、こう、じっとしてると凝ってくるんだよ、こうさ、体もだけど、口が。 アリー: リチャード? リチャード:凝るっていうか、なまる? アリー: ・・・・・(にらんでる) リチャード:わかった、わかったよ、アリー。
しーっと、指先を口にそっとあて、ポーズして、そして目をむいて、 やれやれ、といった表情のあと、仕方なく、元の立ち位置、元の表情へ。
一瞬の静寂。
リチャードの顔がしかめっつあらになってる。 エレインがくすって笑う。
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