玉葱を炒めながら「努力しないで幸せを掴む方法は無いものか…」と真剣に思った。
今日は、とある芝居の千秋楽を当日券狙いで観に行く予定だったのだが、事もあろうか千秋楽の日にちを勘違いしていて、不発に終わってしまった。仕方が無いので気合を入れてビーフシチューでも作ろうと、陰気に玉葱を炒めてみたり。
手間暇かけて作った料理は美味しいに決まっている。飴色に炒めた玉葱を使って、作るシチューはとても美味しい。が、しかし。労せずにシチューが出てきたら、それはそれでラッキーだと思うのだ。そりゃぁ「玉葱を飴色に炒める楽しみ」があるのも事実。それに至る過程だって捨てたもんぢゃあないのだ。
分かってる。そんなことは分かってる。だけど、やっぱり努力なんてしたくない。出来ることなら、ずっと楽して暮らしていたい。小説やなんかで「満ち足りた生活は案外退屈なもんだ」なんて話があるけれど、1度でいいから「案外退屈」なんて言葉を口にしてみたいのだなぁ。
要するに、楽しみにしていた芝居を外して不貞腐れモードなのだ。
ブツブツと不平を溢してみるものの、手間暇かけて作ったシチューは美味しいに決まっている。そして、出来上がったシチューを食べれば、あっけなく幸せを感じてしまうことも知っている。だから、やっぱり陰気に玉葱を炒めたりするのだと思う。とりあえず、今夜の夕食は期待大……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。