今日は結婚して初めて「まとまった残業」をした。
結婚後は「基本的に残業はしない方向で」という契約をしたので、残業といっても可愛らしいものだったのだけど、今日はどうしても仕事が回らず居残りする羽目に。上司は「残業OKカードとか欲しいなぁ」と言うけれど知らん顔をする。小さな子供が親のプレゼントに使う「肩叩き券」よろしく「残業券」なんてのがあったら乱用されるのは目に見えているもの。本当のとこを言うと今の暮らしぶりなら余力はあるのだけれど、あまり働きたくはないのだ。贅沢な言い草なのは分かっているけど。
猛ダッシュで帰宅して、すれ違いの夫と交換しているノートを読むと昨夜作った鶏のトマト煮込みは美味しかったとのことだった。きっと夜中に小人さんが働いてくれたに違いない。私の帰宅と入れ違いに宅配便で雲丹到着。自分ちの分を冷蔵庫に入れ、実家に雲丹を持っていった。
先日愚弟が利かない方の手を骨折したというので見舞い代わりに。愚弟の手は末端に神経が通っていないので「痛い」と言う感覚が無く、骨折の発見も遅れたらしい。「痛い」とか「熱い」って感覚は身体の不調を知らせるシグナルなのだと改めて感じた。
自宅と実家はスープの冷めない距離…言っても良いほどに近いのに、あまり実家には足を運んでいない。「実家が徒歩10分なんです」と話をすると「じゃあ、実家にベッタリ甘えてるのね」と言われることが多いが、用事があったり、乙女な母の要請があったりする以外は出向かない…と言っても過言ではない。むしろ、もっと助けてあげなくちゃ…と思うのだけど、正直なところ実家は私にとって居心地の良い場所ではないのだ。
今回の雲丹は乙女な母と愚弟の気持ちが少しでも晴れたら良いなぁ…と思うところがあって購入したところ大きい。なんて書くと孝行娘に思えるけれど、本当のところはお金で俺らの世話をしているだけのことだ。本当の愛情とはそんなものじゃないと分かっているのに実行できないあたりが自分本位。
今日はトイレに行くのも惜しむほどに忙しくて、グッタリ疲れてしまったのだけど、結婚後も自分が自由に使えるお金を得られる経済力がある…って事のありがたさを痛感した。夫は決して私が実家に何某かの援助をすることに眉を潜めるような人ではないけれど、それでも遠慮はつきまとうので。
そんなこんなで帰宅後もバタバタ大忙しだった。夫も書いていたように鳥のトマト煮込みは美味しかった。美味しくなったのは小人の仕業ではなくて、一晩おいてアミノ酸が増殖したからに過ぎないのだけど「小人の仕業」の方が楽しくて良いよね……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。