にあ日記
酒と薔薇の日々(目次の★は更新分)|酒(過去)|薔薇(未来)
1995年の今日、ワタクシは中国の大学から日本に帰国した。 前日は言わずとしれた関西大震災の日。 この大地震の揺れにより、我が人生も大きく揺らぐ事になる。
意外に思われるらしいが、 ワタクシの大学卒業後の希望進路はホテルマンであった。 しかもフロント等のサービスではなく、宴会営業志望で。 5月オープン予定の千葉にある某ホテルに内定をもらっており、 帰国前日は朋友の佐代(実は彼女が私を深セン行きに誘っている) と後輩ヨシキと空港近くのホテルで最後の酒宴を開いていた。
久しぶりに見る日本のTV(ホテルは衛星が入るので)から 流れ出した惨事を伝えるニュース。 どんどん増えていく死亡人数。 恐怖を覚えながらも、どこか他人事だったのは否めない。
しかし、私の就職予定だったホテルは本社が神戸のまさに震源地。 1階が崩れ去り2階が地面につくような壊れ方をしていた。 当然、会社は古い従業員を新しくオープンする会社に送り、 内定は契約社員に変更され、内定者の半分は去っていった。
そして3ヶ月ほど勤めた後、オープン前に邱永漢事務所に 拾われた事で、ワタクシの編集界との繋がりが始まったワケです。
もしあの大震災がなかったら、 今頃どんな生き方をしていたのだろう? と考える事がある。 (そういや当時のツレが大阪の人間で、ヤツと別れたのも 地震の時「鉄工所で働いていて鉄が倒れてきて危なかった」 などとのたまい心配したのに、 実はホストをしていて安全な場所にいたからなワケだ ※ホストをしていたこと自体は別れるほどではないが、 嘘が許せなかったのもあるし、お気楽な言い分に幻滅した)
その場にいなかったとはいえ、 きっと一生あの日を忘れないだろう。
|