一応、小川のファンを名乗っているのに情報キャッチが遅くて どこがファンなんだ?という気もするのだが、 小川直也のドキュメンタリーフォトブック「裸の選択」が発売されていたとのこと。 ここを見てね さっそく本屋で立ち読みをした。 (ファンなら買えよ!という心の声は無視して)
タイトルに「裸」がついているから、 もしかしたらヌードでもあったらイヤだなあと心配しながら見たのだが いい写真ばかりで安心した。 これまでの小川の写真だと眼光鋭い暴走王というイメージのもとに 撮影されたものが多かったが この写真集では陰の部分というのか、 試合前の、緊張したというよりは不安げなたたずまいや 練習中の真剣なまなざしなどのショットで構成されている。 写真集として満足できる出来だと思った。 (細かい字の部分はさすがに立ち読みでは全部は読みきれず ここに感想を書くには至りませんでした(笑))
で、以上は前置きであって、この写真集を見て思ったのは 神取忍写真集PHYSIQUEのこと。 知ってる人は知ってる写真集。
私は神取忍という選手がリングに上がるたびに その鍛えられた肉体に瞠目し、写真集発売を強く願っていた。 ちょうどその頃「辰吉丈一郎写真集」が発売され、 これも立ち読みしたのだが(笑) 闘っている写真が中心で 辰吉の殺気がどのページからもあふれているようだった。 私は神取忍にも「闘う女・神取忍」を写真で表現したもの、 そういう写真集をぜひ出してほしいと思った。
だからファンイベントなどで風間社長と話す機会があった時には 「ぜひ写真集を出してください」と直訴を繰り返してきた。 そういうファンの声はとても多かった。 そしてついに写真集が発売された・・・・ コンセプトは「脱ぐ」ということにあったようだ。 もちろんセクシーな女性の裸体というのとは全く違う、 宣伝文句によれば「筋肉の衣をまとう」力強い裸体ではあったが。 まあ、これはこれでいいとは思った。 女性のヌード写真という概念を打ち破る神取忍らしいものだったから。 だが、私が求めていた「ファイター・神取忍」の存在感を示す写真は無かった。 それが残念だった・・・とは言え、3冊も買ってしまったのだが(笑)。
今回、小川直也の写真集がヌード写真無しで成立しているのを見て、 神取忍写真集に対する悔しさがどっと湧き出してきた。
「女子レスラー」の写真集=ヌード写真が必須という固定観念を 結局打ち破れなかったのだなあというのが一つ。 これは写真集制作コンセプトの問題、プロデューサーの創造力の貧困さに よるものだろう。
また、小川直也の写真が良いショットぞろいなのは、 彼を専門にずっと撮り続けている写真家の作品集だから、というのが一つ。 神取忍にこういう写真家がいなかったというのは不運だった。 (女子プロレスが超マイナーである以上仕方ないのだが) プロレス雑誌などで良いショットのものを見ることはよくあるのだが それらは著作権の問題で写真集に使うのは難しいだろうし。 対戦相手の肖像権もあるだろうし。
今こうやって考えるとあの写真集はもっと良いものに成る可能性が あったのになあと残念な気がする。 こうなったらぜひ「ライカ写真集」に期待したい。
ライカという選手はヌード写真など余計な付加価値をつけないでも 存在感のある選手。(それは神取忍も同様) スパーリングや試合の写真やリングに上がる前、降りた後の表情などで 「闘う女」という写真集をぜひ実現してほしい。 (ボクシングの場合は対戦相手を写さないで試合の写真を撮ることが出来るんだよね) プロデューサーはぜひ松本幸代さんで。
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