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■ 非定型縊死にチャレンジ! 下調べ編
一番確実な自殺方法は何か? 前職の経験から、リストカットや薬の大量服用などは、成功する気がなく注目して欲しい人のための選択肢だと断言していいほど、失敗率が高いのはわかっている。 リストカットから始まって様々な方法にチャレンジするも全て失敗、精神病院に叩き込まれたり、家族の監視が強まったりする中、最後には自宅でのぶら下がりでようやく成功したという事案を前職で取り扱ったことがある。 これほどわかりやすい例はなく、自殺するならこの方法しかないと強く感じたものだった。 その後、職業的向上心といえば聞こえはいいが、実際は単なる好奇心から、職場にある自殺関連書物も読み漁り、その感覚で間違いないと確信するに至った。 現職でも、現在、死亡担当となり、自殺は数日に1回はお目にかかる特段珍しくもない案件となっているが、死因は縊死ばかりだ。稀に溺死などがあると、努力家だなぁと感心してしまう。飛び降りなどは対策されている場所が多くなったのか、昔より明らかに少ない。
ということで、死ぬときはぶら下がる!と心に決めていたものの、実はその具体的方法については、今まで真面目に勉強してこなかった。 よくテレビドラマで見るぷらーんと足の着かない場所でぶら下がっているシーン、あれでいいんだろうと簡単に考えていたのだ。 ところが、現実はそう甘くなかった・・・! 家の天井は低いわ、そもそも鴨居がないわ、風呂場の乾燥用の棒では強度が圧倒的に足りないわ、会社のトイレは自殺対策されているのか天井部分にロープをかけるところがないわ。 公園の木などにぶら下がるのは、早期発見率が高く失敗しやすいことは、仕事上わかっている。 地理的感覚もないのに、人里離れた山奥まで行けるはずもなく、自分ではうまく奥地に辿りつけたつもりでも、地元の人にはよく通る場所だったりするなどというバカげた有様になるのも怖い。
そう言えば、STAP細胞騒動で、上司が職場の階段の踊り場で縊死したはず。 足が着く場所での自殺だ。 これしかない!
実行場所が職場というのは、当て擦りにも嫌がらせにもぴったりで、彼の選択に拍手を送りたいが、うちのような雑居ビルの場合、早朝に出勤してくる無関係の誰かに発見されてしまうのは確実なので、残念ながら追随はできない。本当は資産価値を下げるので選択したくしないが、実行場所は自宅しかないだろう。
2016年05月28日(土)
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