オトナの恋愛考
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2014年10月05日(日) 悲しいほどお天気


先週末やっとひろに逢えた。
相変わらずの笑顔と優しさは逢っている間は当たり前なのに
別れて距離が離れると、それは悲しいほど手の届かない場所にある。

先月私の不注意で直前でホテルをキャンセルさせて逢えなかったお詫びに
海のそばのホテルのデイユースを予約して私は駅までひろを迎えに行った。
ここ1〜2年私から逢いに行かずにひろがこちらに来てくれるから、私は本当に嬉しいと思う。

車に乗り込んで来た彼の顔を見た。「ごめんね、やっと逢えたね。」「うん、やっと逢えたよ。」
笑顔で答える懐かしい(と言っても2ヶ月だけど)彼の言葉。
私はふざけて「ランチ何食べたい?お詫びにひろのいう事なんでもきくよ。」
「え、何でもいう事きいてくれるの?」とたんに笑顔がもっとにやけて嬉しそうだから
私は思わず笑ってしまう。
「何でもって、ランチの事だよ。」とわざと答えると
「何でも良いんだよね♪」なんて語尾に♪まで入ってるから私はなおさら笑ってしまう。
こんなやり取りはあの日一日中ずっと楽しく続いた。

本当にバカみたいな会話だけど恋人達の会話に無駄なものは一つもない、って言葉を
久しぶりに思い出して何だか切ない。日常を捨てたい訳じゃない。
でも同じ日常を生きる事が出来ないのがすごく悲しい。ただそれだけだ。
逢えるのが当たり前に思っていたから簡単に逢えない現実を確認してしまったから
「うさちゃん、愛してるよ」と何度も囁かれてもそれを真に受ける程子供っぽくもなく
サバサバ割り切る程大人でもない自分を自覚した休日にふと想う。
外はかなり雨が激しく降ってきた。

入院中の母の洗濯物を届けに行く事が億劫になるほど非日常に溺れてもいられない。

でもこの数日この会話が私の中でリフレインする。

「また逢いにきてね」「うん、来月また逢おうね」

この口約束だけで私たちはもう5年目を迎えた。
ユーミンの歌みたいに悲しいほどお天気なのは
何も晴れている日ばかりじゃないんだ。


夢うさぎ |MAIL

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