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2005年10月24日(月) 新たな決意

昨日でいただいていた演奏の仕事は一区切りつきましたが、休むまもなく今日はレッスンの予定が入っていました。ピアニストも忙しく、結局金曜日に会ったきり当日のリハーサルはなしで臨んでしまったので、新曲とブラームス(3,4楽章)をみていただいたのですが、お恥ずかしいながらブラームスはまったくうまくいきませんでした…。もちろん自業自得です。

今月の15日から昨日の23日まで毎日オーケストラのお仕事をいただいていて、リハーサルや演奏会でメンバーのみなさんに会うたびに「オーディションの練習してる?」「来るオーディションでは君が仕事を取るんだよ!」「いつ弾き(Try Out)に来るの?」と数人の方からはオーディションに行くことを強く勧められていました。一度今回のオーディションは受けないと決めていたのに、そんな風に励まされてしまうと私の心も揺れに揺れ、この一週間はいただいた演奏の仕事の練習に加え、リサイタル、オーディションレパートリーの練習にも取り組んでみたりもしました。

でもやはり、今の私の左腕はもうそれらすべてをこなすことができませんでした。それほどひどくないにしても腕の痛みもぶり返し、精神的な負担も多く感じるようになり、小さなことで頭を悩ましたり、涙がでてくるようになっていました。先週中にコンサートマスターの方とお話をして、今週中にレッスンをしていただく予定を入れてしまいましたが、これもお断りし、オーディションにも行かない、と昨日の夜自らの心に強く誓いました。

「リサイタルがあまりうまくいかなくても、学位をもらうことはできる。絶対に仕事の可能性を優先するべき」そう強くおっしゃる方もいましたが、私はその考え方には賛成できず、オーディションは今後また受けられるけれども、今後も音楽家として成長し続けていくには、やはりいただいている機会に全力を尽くすことがどうしても必要なのではないか、と思われたのです。

未熟であっても今の私にしかできないベートーベン、バッハ、ブラームスがあると思うのです。

今日のレッスンではうまく弾けませんでしたが、これからの3週間、私はリサイタルの準備に集中し、健康な体と心をもって、みなさんにその成果を聞いていただければと強く思っています。


2005年10月23日(日) 演奏会:Paulus, Orff 

今日は合唱の演奏会

Program:
Paulus, Stephen - Voices of Light
---intermission---
Orff - Carmina Burana


2005年10月22日(土) 寝坊!

今日は朝10時から2リハーサル。昨日の夜はあまりにも疲れてしまっていて、目覚ましをセットしなければ…と思いながら起き上がることができずにいつのまにか眠りについてしまってなんと起きたら朝の9時!!!10時のリハーサルならば20分から30分前には会場に着いていなければならない、と先生に教えていただいていたので、その言葉を守ろうとすると9時15分には自宅を出なければなりません。いつもならば家を出る1時間前には起きて、シャワーを浴びたりもするのに、今日は顔を洗って、とにかく一番近くにあった洋服を着て急いで家を出ました。どちらかというとアクセル全開の運転は避けるほうなのですが、今日はそんなことは言っていられません。渋滞などもまったくなかったので、15分くらい前には会場入りできたような気がします。よかった…

いつも朝食の代わりに甘いフレンチヴァニラのコーヒー飲料をいただき、それで大抵お昼ころまではエネルギーがもつのですが、今日は何も口にできなかったので、午前中のリハーサルが終わるころにはすっかりエネルギー不足になってしまいました。

お昼はオーケストラのメンバーの方が誘ってくださって、ヴェトナム料理のレストランにご一緒させていただきました。いろいろなものが入っているからSuperbowlというヌードルがおすすめだよ!といわれ、それに挑戦したのですが、「いろいろ」というのはどうも内臓のことだったようで、私にはどうも…いまひとつでした。

午後のリハーサルは2時から4時半まで。ここのところ雨も多く寒くなってきていたので、リハーサルが終わるとすぐに帰宅してお風呂に入って体をリラックスさせました。明日は演奏会が7時半からなので、それまでは自由に時間を使うことができます。昨日は夜10時半までリハーサルで、今日は朝10時からのリハーサルでしたので、そう考えるだけでかなり気持ちが楽です。


2005年10月21日(金) クラス:ベートーベン、バッハ、 リハーサル:カルミナブラーナ

今日は11時からピアニストとリハーサル。1時からのクラスでバッハの無伴奏とベートーベンのソナタを演奏。バッハのGraveは問題ないようですが、やはりFugueは難しい。音楽的な表現はうまくいっていたようですが、音程などはあまりよくなかったようです。ベートーベンのソナタは慣れてきているせいか少し前にいってしまうようなのでその点に注意するように、ということでしたので、とりあえずはよしとすることにしましょう。

夜はCarmina Buranaのリハーサル1日目。音楽自体はそれほど難しいものではないのですが、コーラスの専門の指揮はオーケストラのそれとはかなり違うものがあり、なんだかとてもやりにくい感じがしました。これはどうも私だけが感じていることではなく、コンサートマスターの方も「ここはもう少しはっきりとビートがほしい」などのようなことを指揮者におっしゃっていたようでした。

リハーサルが終わったのは夜の10時すぎ。合唱のかたがたも加えるとかなりの大人数が会場に集結していたので、車もスムーズにだせません。たまたまコンサートマスターの方と車を止めたところが近かったので、ほかの車がはけるまで少しお話をすることができました。

ここ最近、腕が痛くなってきているので、そのことを相談すると、「自分のリミットを知って、頭でも練習しなさい」というアドバイスをいただきました。「私がサンフランシスコで弾いていたときにはセクションの半分が問題を抱えていてね。腱鞘炎だとかなんだとか、みんな大変なんだ。でもばかばかしいよね」

オーディションのことをお話すると周囲のみなさんはリサイタルの出来を落としてでも行け!という感じでしたが、このコンサートマスターの方だけは
「その一週間後にリサイタルがあるの…?う〜ん」と遠くをみつめ、私はどこか(今回受けなくてもいいかも)という聞こえない言葉をいただいたような気がしました。話の流れでとりあえずオーディション準備のためのレッスンを来週の木曜日にお願いすることになりましたが…

明日は朝からカルミナブラーナのリハーサル。もうへとへとなのですが…


2005年10月20日(木) 演奏会2日目:Svoboda, Beethoven, Brahms 

昨日と同じプログラムでの演奏会2日目。

Program:
Svoboda - Overture of the Season, op.89
Beethoven - Piano Concerto No. 4 (Jonathan Biss. pianist)
---intermission---
Brahms - Symphony No. 4

今日はSvobodaのボーイングもクリアし、とくに問題なく演奏会をこなすことができました。

明日から3日間はCarmina Branaですが、その前に、明日のクラスでBeethovenのソナタ全楽章とバッハを弾く予定なので、なかなか大変です。今日はそれなりにそちらの方も練習しましたが、充分な時間をとれなかったので、降り番の曲の最中にCDを聞きながらソナタのイメージトレーニング?をしていました。


2005年10月19日(水) 演奏会1日目:Svoboda, Beethoven, Brahms

先週の土曜日からリハーサルが始まり、今日は演奏会一日目。

Program:
Svoboda - Overture of the Season, op.89
Beethoven - Piano Concerto No. 4 (Jonathan Biss. pianist)
---intermission---
Brahms - Symphony No. 4

SvobodaのOvertureはオレゴンシンフォニーのコミッションでかかれた曲のようです。どちらかというと力強く、少しミニマリズムを思わせる部分もあり、私自身はとても好き、というわけでもないのですが、こうして、新曲に触れる機会があるのはとてもいいことだと思いました。

昨日のリハーサル時にボーイングが変更になった部分があったのですが、後方までうまく伝わってきていなかったのか、一箇所、サブは間違ってしまっていたところがありました。レギュラーのメンバーの方は常に周囲を見ながら演奏する余裕があるのでしょう。すぐに反応し、前についていっていたようです。そういうところはさすが、と思いました。

Beethovenは降り番ですので、バックステージで本を読みながらもどうしても耳は演奏の方に傾いていました。Bissさんは有名な音楽家をご両親にもち、まだ25歳という若手です。バックステージで聞いていても、ものすごくクリーンな印象があり、何よりも聴衆がものすごく喜んでいらっしゃいました。3楽章はそこまで速く弾かなくても…という印象を抱いたくらいですが、お若いですし、それもありかな、と思って聞いていました。(笑)

今日一番の心配だったBrahms。とにかく力まずにのぞむようにしました。100パーセント弾こうと思うと余裕を失うので、それよりはとにかく周囲にブレンドし、オーケストラの一部として貢献できれば、と思っていました。すると、多分今日までのなかでは一番よくできたように思うことができました。音程も音色もきちんとみなさんにうまくブレンドできたと思いますし、よい経験になりました。


2005年10月15日(土) リハーサル:私の名前がない?!

今日から来週の演奏会のリハーサル。仕事の以来があってすぐに楽譜をもらってセカンドのパートをそれなりに練習してありました。リハーサル会場に着き、すぐに席順の書かれてある紙をチェック。セカンドの一番後ろのはずなので、そのあたりをみてみるのですが、私の名前がありません…。きちんと電話で仕事の依頼があったので、間違えということはないはず。とりあえずファーストのほうもみてみると、なぜか私の名前が。もちろん一番後方の席ですが、まさか突然ファーストに移るなどということは考えもしなかったので、かなり驚きました。でも一番後ろの内側の席にはすでにどなたかが座られて…「すみませんが、ここは私の席ではないですか?」「え?そんなことはないはずですけど?では一緒にチャートを確認しにいきましょう」…「ほら、あなたの名前の方が上にあるでしょう、ということはあなたが外側ですよ。コンサートマスターの名前だって上にあるでしょう。だから間違えではないですよ」目が点になるというのはこういうことなのでしょうか。本当に驚いてしまいました。

なかには「あなた昇格したのね」などと耳打ちしてくださるメンバーの方もあって、そういうことなのかしら…という気にさせられましたが、複雑な気持ちでもあります。

席には着いたものの、ファーストのパートはよく知りません。もちろん、ブラームスの交響曲4番という有名な作品ですし、CDを聞きながらセカンドのパートは勉強してきたので、大体のことはわかるのですが…仕方なくリハーサルは初見で臨むことになってしまいました。

心配をしていたほどのことはなく、リハーサルは無事に終わりましたが、これからどこまでファーストのパートをしっかり学ぶことができるのでしょうか…


けい |MAIL

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