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ここのところ、かなり根をつめての練習をしていたので、昨日の試奏が終わり少し気が抜けました。よい意味では、自分なりに明日の演奏の機会(つまりオーディションなのですが)への準備ができた、という気持ちにもなれ、無駄な力が抜けるような感じがありました。悪い意味では、もう練習したくない。(笑)
おとといの夜あたりには、また無駄な力がはいりはじめ、以前のように力んで演奏するようになり、練習したことが身につかない、練習が空回りしているという状態に追い込まれつつあることに気づきました。でも、今までと違うのは、ここで楽器へのアプローチの仕方を変えることができ、成果を出す練習に戻ることができたこと。
過去を振り返るとずっと、練習をしてもその成果がうまく蓄積できない、というような感覚がありました。具体的にいうと、シフトの練習を繰り返してできるようになったとしても、その翌日にはまたできなくなっている、など音程面でとくに苦労をすることが多かったのです。多くの時間を費やすわりに、結果に結びつかない、できていたものが突然できなくなることがよくある、など、なんとも歯がゆい状態が続いていました。けれども、腕の痛みを経験し、また、プロの現場で実際にお仕事をするようになって、最近その理由を自分なりに見つけられたように思うのです。
それは、楽器を弾くときの身体の状態をいつも同じように保てていなかったこと。以前は常に身体のどこかに無駄な力がはいっていて、またその力み加減がいつも違うため、あるひとつのモーションを習得しようと繰り返しても、翌日には身体の状態が違っているために、前日にしたモーションが意味をなさない、という状態が繰り返されていたと思うのです。もし、その力み具合を毎日同じように保つことができれば、それはそれで結果がでるかもしれません。でも、身体の状態をいつも同じに保つ、ためには、常に力みのない状態をつくる、のが一番の近道のような気がするのです。それを意識するようになってから、私の音程はかなり安定しはじめましたし、かなり速いパッセージも弾けるようになってきました。
とにかく、こうして仕事をしたり、オーディションを受けたりすることで、常に学びと発見があるのはすばらしいことです。今日はもうあまり練習したくない気持ちもありましたが、疲れすぎない程度に、昨日先生からアドバイスをいただいたことに関してはとくにきちんと直し、最後のつめの練習をきちんとしました。結局昨日の録音は聞きませんでした。先生が「よし」と言ってくださることを少し受け入れたいと思いましたし、最後の最後までキリキリするのは私にとっては精神衛生上よくないような気がしたためです。もし、これほど疲れていなければ、録音を聞き、もう一度重箱の隅をつつくような練習をしたかと思いますが、今日は生徒たちへのレッスンもありましたし、かなり疲れていたので、自分で練習をするだけで終えました。明日は6時頃、起床したいので、10時には練習を終え、だいたいの仕度をし、休みました。
2006年04月18日(火) |
レッスン:協奏曲、Excerpts |
また朝寝坊。結局10時頃まで眠ってしまいました。夜更かしをなんとなしないと…木曜日の演奏は午前中にあるのに、こんな風で大丈夫かしら…?
メールチェック、シャワーを済ませ、まずは練習。今日は3時に試奏をかねて、先生にこれまでの練習の成果を聞いていただく予定なので、とりあえずその時間までにできることはなんでもしないと、ということなのです。朝食もとらずにまずスケール、Schradieckなどでウォーミングアップ。今日はエンジンがかかりにくい…と思うとなんとなく軽いめまいのような感覚もあるので、練習を一時休止し、朝食を。フランスパンにジャム、チーズ。Decafのコーヒー。これで少しは身体も軽くなるかと思いきや、エンジンがかかりにくい、頭がはっきりせずなんとなく身体が重いというのはかわらず。でもやるしかない、と協奏曲、エクサープツをひとつひとつ練習していきます。途中で集中力が途切れてきたので、そこで昼食。卵と野菜たっぷりスープとごはん。これを食べると少しですが元気がでてきました。やはり食は大切なのですね。また30分ほどですが練習に戻って、パパッと準備をし、2時半過ぎに家を出、車を走らせ大学へ。
今日は先生にお願いして、協奏曲、Excerptsをとりあえず全部演奏させていただき、その後、コメントをいただくようにしました。先生は先週と比べるとずっとずっといいですね、とまずおっしゃってくださり、Excerptsは問題ない、協奏曲はPulseがいまひとつ定まっていないので、木曜日までにその点に注意して練習すること、というアドバイスをくださいました。Excerptsは問題ない、ということはもちろんないと思うのですが、先生がおっしゃるように先週よりもずっと良くなっているということは私も自覚しています。今日はもう疲れてしまったので、明日、フレッシュな気持ちで今日の録音を聞き、どこまでできるか自分なりに高みを目指し、工夫をしてみようと思います。
その後、銀行、この週末から始まる仕事のCDを買いにCDショップ、そして、夕食の準備のためにスーパーへ行きました。チキンを買って、温野菜、サラダ、スープを添えました。かなりおなかがすいていたのか、少し作りすぎてしまったようですが、おいしく充実した夕食となりました。
夕食後はもうへとへとだったので、休むことに。しっかり休んで、明日またがんばります。練習らしい練習ができるのはもう明日だけですから。といっても生徒たちのレッスンがあるので、どこまでできるのか…
そういえば、昨日したことで書き忘れたことがありました。それは、洋服のすそ上げをしたこと。(笑)たいしたことではありませんが、なんだかすごく大仕事をしたかのような充実感、満足感を得られたのはなぜでしょう... それにかけた時間は約30分ほど。道具をだしてきて、パンツのすそで右足から始めて、右が15分、左が10分。お気に入りのパンツがこれでいつでも着られる、と思うとなんともうれしくて。忙しいと30分の時間も惜しくなることがありますが、一方で、30分ですむことならば、あまり敬遠しないで早く済ませるのもいいかもしれない、と思ったりもしました。
今日は基本的には練習を主に考える一日となる予定でしたが、郵便局へ往復しなければならなくなったり、教えたり、教えるとなるとある程度のお掃除も省くことはでいないし…となんだかばたばたの一日でした。細切れの時間を使っての練習と、夜になってからの練習。気がついたことは、自分の演奏にまだまだ安定感がないこと。そして、正確に弾くことの難しさ。一度、これで良い、と思えるものができたかと思うと、今日は同じようには演奏できず、満足感を得られません。これは自分の耳が日に日に鋭くなってきているのか、感覚が研ぎ澄まされて望むものが高みにのぼっていっているからか、それとも、自分の能力が下がってしまう(頭と身体が忘れてしまう)からなのか…すべてが少しづつあてはまるような気がしますが…
2006年04月16日(日) |
Easter Brunch |
今日はEaster Sundayなので、教会へ行きました。 久しぶりに夫とMassに参列し、やはりいつもよりも神様を近くに感じたような気がします。
Massの後にはちょっと気分を変えて、ホテルのBuffetに行ってみました。昨日の夜、日記を書き終えた後に(明日はイースターなので、食事にでも行きたいな…)となんとなくWeb散策していると「Easter Brunch」なる言葉に出会い、そこから、いろいろなレストラン情報を見つけたのです。そのなかにあったのが Hyatt Regency (Garden Grove)のサイト。 (http://orangecounty.hyatt.com/hyatt/hotels/index.jsp) ホームページの感じから、ある程度雰囲気が味わえるホテルのようでしたし、 "Celebrate Easter at Hyatt Regency Orange County's California Grill with our Executive Chef Champagne Easter Brunch! Experience a wide variety of brunch selections, including: Omelet Station, Waffle and Pancake Stations, Carving Station, Smoked Salmon, Gourmet Salads, Fresh Fruit, and a vast array of entrees. From traditional favorites to an elaborate Dessert Station... " ということで、食事のバラエティーもある程度期待できるもののようでしたので、興味をもちました。ほかのホテルやレストランではEaster Brunchに50ドルから80ドルもとるところもあったので、こちらのホテルに尋ねてみて、Reasonableなお値段でしたら、是非行ってみましょう、ということになりました。
教会に行く前に電話をしてみると、一人30ドルとのこと。では!と夫が早速予約もいれてくれました。
私たちが到着したのは1時45分ころ。Buffetは10時半から始まって3時まででしたので、もう多くの人が食事を済まされたあとだったのでしょう、広々とした、ホテルの上階まで吹き抜けになっているエントランスにほど近いホールで、思ったよりもずっと静かに食事をとることができました。夫は人の話し声やお皿やナイフ、フォークが当たる雑音でときには具合が悪くなるようなこともあるので、少し心配しましたが、今日はゆっくりと食事ができそう、と思うとうれしくなりました。
私の大好きなカマンベールなどのチーズにフランスパン、クロワッサン、サラダ類にメインはチキンにHalibut…。私は一皿目にサラダ類、二皿目にチキンとお魚、温野菜など、そして、3皿目にしっかりデザート(チーズケーキとチョコレートファウンテンからチョコレートをつけたいちご)そして、コーヒーをいただきました。
私たちのテーブルを担当してくださった方もとても感じがよく、私のデザートのタイミングに合わせてすぐにコーヒーをもってきてくださったり、ちょっとした会話を楽しむこともでき、とても楽しい、おいしい時間をすごさせていただきました。
でも、もちろん、これではちょっと(いや、かなり…)食べすぎで、結局日が暮れてもおなかはすかず、というよりも、胃が働きすぎて疲れている感じすら(またしても)覚えていたので、夜は簡単にスープのみ。
夕方には近所のスーパーまでちょっとした食材を買いに、自転車で行ってみました。自転車に乗るのは久しぶり。多分、ここに越してきてからは乗ってなかったと思うので、もう1年以上ご無沙汰していたことになります。でも、乗ってみるとやはり風を感じられて、気持ちがよく(また乗らなければ!これも良い気分転換になる!)とまた小さな気づきがありました。
スープにての簡単な夕食の後、ようやく練習をはじめました。すでに遅く疲れていたのですが、今日はこれまで楽器に触れなかったので、レパートリーをメトロノームを使って正確なテンポで練習するようにしました。なかにはそのテンポが今日の自分にとっては速く感じられてしまうことも多く、どこか気持ちが焦って、身体(腕)に少し負担がかかる弾き方をしてしまっていたな…と後から気がつきました。
本番まであと3日。直前だからこそきちんとした練習をしなければ、と思います。また、土曜日からはオーケストラのお仕事が始まるので、その練習もはじめなければなりません。忘れずに時間をとらないと。
2006年04月15日(土) |
音楽家とは… 気づき |
今日はがんばりました。夕食後、もう疲れていたのでそのままテレビでもみながらゆっくりとくつろぎたいという気持ちが一杯だったけれど、練習に戻ったのです。録音をして、本当に自分の意図通りのかたちを提示できているか確認します。昨日はいくつか大きく音をはずしたり、走ってしまったり、と自分でもがっかりしてしまうようなことがいくつかありましたが、今日はそれを肝に銘じて練習をしたせいか、きちんと自分のスタンダードラインをあげることができていました。まだまだですが、こうして一日一日すこしでも良くなっていることを自覚できるのは良いことです。あと数日でどこまでいけるかはわかりませんが、健康で、こういう機会を利用し前進したいという気力を持ち続けていられること、こういう機会に挑戦できること、は本当にありがたいことだと思います。
今日、ひとつ成功したことは、やはりこのテンポで弾きたい、という設定をあまりがんじがらめに考えないこと。夕食後はもうかなり疲れていましたし、ウォームアップも満足いく状態でしたわけではなかったので、感覚的にしんどかったのです。そういうときには、少しゆっくりでもよし。無理にテンポを変えようとしたり、そのときの感覚にあわないテンポで弾かないこと。これは大切なことのような気がしました。
ヨーロッパでご一緒したシンガーの方と少しお話する機会があったのですが、そのときに「疲れているときに歌うのは大変ではないですか?」というような質問をしたところ、「疲れているときには疲れているときの歌い方があるから。あなたもそうでしょう?」とのこと。長くなるので、これはまた別の機会に続けようと思いますが、今日の気づきはこのシンガーの方の言葉と私の内ではかなり重なって感じられることです。
ところで、以前は、学校を終えさえすればオーディションや演奏の機会に集中でき、常に余裕をもってその場に立つことができるようになるのだろう、と思っていました。でも、どうやら実際はそうでもなさそうです。幸いに私の場合は演奏の仕事をいただいているから、ということもありますが、演奏の仕事をこなしながら、生徒を教えながら、オーディションや演奏の機会への準備をするのはものすごく大変なことです。でも、実際に演奏の場に立っていないと育たない感覚も間違えなくありますし、そういった意味では、どんなに大変でも、やはり私は幸いなのだという気がしています。
楽器の演奏についてもそうです。いつの日か考えずにも楽に演奏できる日がくることを想像していましたが、やはり練習や勉強、日々の積み重ねなくして、「楽」になるということはなさそうです。ある程度「楽」に感じられることというのは、やはりその下準備をきちんとしたからこそでてくるもののようで、そういうことなく「楽」に演奏する、ということは多分これからもないような気がしてきました。(笑)
芸術というものは、あるようなないような「完璧」を追求し続ける作業なのかもしれません。ですから、一生こうして、ああでもない、こうでもない、もっとこうしたらよくなるかも、もっとああしたらよりPersuasiveなかたちになるのかも…と思考錯誤を続けていくのでしょう。それはある意味、決して満足を得られない苦行を重ねているかのようにもみえ、なんだかとんでもないところに足を踏み入れてしまったな…と思わないわけでもありません。
だからこそ、常に前向きに、ポジティブに生きていかなければいけないような気がします。自分を知り、自分にできること、できないことを知り…、克服できたことを喜び、常に新たな目標があることを感謝し…
こういうことがわかればわかるほど、気分転換の重要性を強く感じます。最近、私はやはりおいしいものを食べることがすき、ということに気がつき、今後は以前よりももう少し、食べることを積極的にたのしむようにしようかな、ともくろんでいます。(笑)
今日はまた久しぶりにコーヒーを丁寧に入れてみました。やはりこのほうが断然おいしい。(笑)忙しいからとインスタントコーヒーを飲むことが多かったのですが、ここ数日、それをいただくと胃の調子が悪くなる感覚があったので、今日はコーヒーメーカーを使ってみました。すると、やはりインスタントよりずっとずっと香りを楽しめますし、胃もなんともない。
教えていてあまり時間がなかったので、食事は朝、昼ともコーヒーにブリーチーズとフランスパンを少しづつつまむ程度でしたが、夜は少し疲れた胃を休ませるためにも、野菜たっぷり鮭入り雑炊と海草もつかったサラダ、デザートにいちごのアイスクリーム添えをいただきました。雑炊はとにかく胃にもやさしく、満足感もあり、少し元気がでてきたような気がします。
とても久しぶりの日記。 実はここのところあまりにも心がどんよりと重く、 日記など書く気分ではありませんでした。
時間というのはありがたいもので、 心の痛みを少しづつ忘れさせてくれます。 人間は忘れる生き物。 以前はそういうことをAppreciateできなかったけれど、 こういう痛みがあるときは、 そんなことをやはりありがたいことだな、と思います。
私は一体これからどのように生きていくのだろう。 そんなこともぼんやりと考えたりしています。
2006年03月11日(土) |
演奏会:Strauss グリーンカードが届いた! |
午前中の予定はキャンセルになったので、自分の練習に時間につかいました。いつもよりも早めに自宅をで、郵便局と日系マーケットによってから演奏会へ。
郵便局に立ち寄るのはもちろん、グリーンカードが届いているかどうか確かめるため。指紋や写真のアポイントメントが2月24日。3月3日に移民局へ行ったときにはもうすぐ郵送されるはずだ、ということでパスポートにスタンプ(テンポラリーのグリーンカード)を押してもらうこともできずに帰宅することになり、それ以来、毎日毎日私書箱をチェックしていました。オーケストラの担当の方にたとえグリーンカードが手元にないため、スタンプ(最高で2ヶ月間有効)でツアーに参加することになってもスイスの出入国に問題はなくなった(当初は7月1日まで有効のスタンプ・グリーンカードがないと入国できない、と伝えられていました)というニュースが先週届いたにせよ、やはりスタンプでもカードでも、そろそろ手元に確保しておかないとなんとなく心配、という気持ちがあったので、ようやく一安心、というところです。もう数年前に手元に届いているはずのものがようやく今になってようやく手に入れることができました。
日系マーケットにはツアーにもって行きたいものを買いに行こうと立ち寄るつもりだったのですが、店内に入るとなんとものすごい行列ができていたので、時間もあまりないことだし、と買い物はあきらめることにしました。
その代わり、といってはなんですが、ツアーで演奏するアンコール曲、バーンスタインの「スラヴァ」のレコーディングなどを探そうと本屋さんに立ち寄りました。結局、お目当てのものはなかったのですが、オーディションピースのひとつプロコフィエフのクラシカルシンフォニーの録音を手に入れることができました。
2時40分ころに会場入りし、3時から演奏会。ちょっと眠たかったのですが、演奏を始めるとさすがに目も覚めました。「英雄の生涯」は本当にすばらしい作品だと実感しています。今日はこれまで以上に、とくに管のパートがよりよく聴こえてきて、アンサンブルも良くなってきているような気がしました。
本当は演奏会終了後、それこそ買い物に行ったりする時間が欲しかったのですが、教える生徒があったので、すぐに帰宅してレッスンをしました。
その後はとにかく掃除、片付け。明日の朝9時から今すんでいるところにインスペクしょんが入る約束なので、片付けのできない夫はかなり慌てている様子。ガレージや彼の部屋、彼のバスルームなとにかく乱雑になっているので、私もできるだけのお手伝いを、とがんばりました。
夜8時過ぎになるといよいよおなかがすいてきたので、ちょっと外出して、テイクアウトの夕食を調達することに。ついでに銀行とCDショップに立ち寄りました。お目当てのバーンスタインの作品の録音も手に入れることができました。ついでに、モーツアルトの交響曲集、Kremer, Zimmerman, Hahnの録音も買ってしまいました。Hahnの録音はモーツアルトのソナタ集。すぐに少し聞いてみましたが、個人的にはいまいち。
夕食をとり、また掃除にもどり、結局2時半就寝。疲れました。
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