まつや清の日記

2006年06月25日(日) 届いた第2回収用委員会の内容に関する通知

 一方的に収用委員会会長の事前協議に関する回答が行われたのが6月21日であったのですが、昨日、今日と収用委員会から「静岡空港整備事業に係る第2回審理の内容等について」の通知が各権利者に届きました。

 第2回審理では権利者の方からご意見をお伺いする予定とのことです。ただ、発言できるのは縦覧期間中に意見書を提出された方のみで、しかも、意見書の内容に限るとの条件を示しています。

 審理の内容ということで1、土地調書・物件調書に関すること、2、事業計画の著しい変更(土地収用法代47条第2号)に関すること、3、任意交渉に関すること、4、事業認定の重大かつ明白な瑕疵に関すること、とあります。
 
 21日に示した権利者グループからの意見表明は無視されているようです。これでは、増田会長が約束された事前協議の合意は何であったかということになります。協議の結果、緊急の申し入れを明日行うことになりました。

 まだ記者クラブとの連絡も取れていませんが、午後一番に収用委員会事務局に申し入れを行い、記者会見をやろうと考えています。とにかく、まず、明日の朝に記者クラブに連絡です。勿論、収用委員会事務局にも。



2006年06月24日(土) 中電、浜岡5号炉スクランブルに関する原因発表

中部電力が先日の浜岡原発スクランブルに関しての原因を公表しました。「6月19日より低圧タービンの車室の開放作業を行い、低圧タービンの車室(B)から順次タービン内部の点検を実施しています。

 その結果、低圧タービン(B)の片側7段(2組)ある羽根車のうち、外側から3段目にある羽根車の羽根1本がタービン軸から脱落し、タービン下部に落下していることを確認しました。また、その周囲の羽根や部材の一部にも、擦り傷やへこみがあることを確認しました」。

 こうした事故は「タービンミサイル」と呼ばれ、海外でも過去に起きており、破片が外部に飛び出し冷却水配管を破壊し放射能漏れ事故につながったとのことです。地震と重ならなかっただけ幸いです。

 浜岡原発1,2号炉の老朽化についての危険性についてはかなりの方々が不安を抱いておりますが、5号炉はまだ新品、しかも定期点検が終わったばかり、驚いたというのが実感のようです。

 詳細解明まで数ヶ月はかかるとのこと、あらためて原発に頼るエネルギー政策のありかたが問われます。



2006年06月23日(金) いつものように長い石川知事の所信表明

 本会議では、石川知事から所信表明が50分くらい続きました。「我が国の経済について」「静岡県学術文化交流団のトルコ、ロシア訪問について」「財政状況」「国の歳入・歳出改革」「行財政改革」「地方分権」そして、「静岡空港」です。

 「空港事業用地の確保につきましては、去る5月31日に、空港本体部に関する県収用委員会による第一回目の審理が行われ、起業者としての意見陳述を行ったところであります。また西側制御表面につきましても、県収用委員会への裁決申請に向けた準備を進めております。こうした中にあっても、話し合いによる円満解決に向けた努力も重ねてまいります」。ホント?!

 「東海地震対策」「「トライアングルリサーチクラスター形成」「少子化対策」「環境森林行政」「富士山世界文化遺産登録」「県立美術館」「財団法人静岡県舞台芸術センター(SPAC)」「ねんりんピック静岡2006」まだ続きます。

 「2007年ウニバーサル技能五輪国際大会」「まちづくり三法」「建築確認検査制度の改正」最後に6月議会提案内容についてで終わりました。提案には、収用委員会の鍋田委員の再任人事案があります。

 午後からは、「人口減少社会は怖くない」をテーマに(株)大和総研チーフエコノミスト 原田 泰さんによる講演会でした。面白いテーマのはずですが、何故か、今日は誰からも質問が出ませんでした。

 確かに聞いていて「どうしてこんなに面白くないんだろう」と言う印象でした。都市の規模が10万から50万くらいまでは住民所得は上昇カーブだけれども、50万を超えると下降していく、という結論は良かったと思います。

 どなたかが、「いやー面白いとか面白くないでなくて、今日の朝のサッカーをみんな見ていて眠かっただけだよ」。なるほど、そうかもしれません。さすがにブラジルは強い。最後にズットたちあがらずにいた中田選手が印象的でした。



2006年06月22日(木) 明日から本会議

 明日から本会議、7月3日の一般質問の原稿作成中です。日頃の準備をといつも反省しますが、結局、時間に追われての質問項目の確定です。今日は1日中、パソコンとにらめっこ状態が続いています。

 先日、県立3病院の独立法人化検討会の傍聴にいきましたが、この問題も大きな政策テーマである事を痛感しました。昨年の12月から既に6回も検討会が開催されています。こんなに身近な医療テーマですが、納税者にはほとんど知りません。

 集中行革プランが具体化しつつあります。どのテーマを軸に質問を組みたてていくのか。いずれにしても25分間の中での質問には制約があります。会派を組んで代表質問をやって見たくなる心境です。

 7月3日には傍聴にお出かけください。10:50議会棟4階に集まって下さい。



2006年06月21日(水) 報復の大義と論理

昨日、最高裁は、山口県での少年による母子殺害事件に「無期は著しく不正議」との判決を下し高裁への差し戻しを命じました。被害者は、「悔い改めてもなお、命を落とさなければ償えない罪がある」との会見。

 マスコミでは、判決への正反対の評価の識者の意見を紹介しながら、少年犯罪、長期裁判、差し戻し審での死刑判決の可能性大の報道となっています。この事件と判決、どのように受けとめたらいいんでしょうか。

 奇しくも昨日は、小泉首相がイラクからの自衛隊の撤退を決めた日です。今回の派遣、ひとりも死傷者のない形での撤退については安堵感もありますが、しかし、大量破壊兵器はみつからず、この派遣の大義は何であったのか。

 アメリカの9:11に対する報復、確かに自国の民が他国のゲリラによって命を落としたとしたら報復=反撃は当然だとの世論は多数になります。しかし、報復と言う事で本質的問題が解決するのか、どうか。

 今回の山口県での母子殺害事件での被害者・世論の報復の論理に人間として共感する気持ちと、一方で、今一度、冷静にこの姿勢が本当に正しい選択であるのかどうか、報復の大義と論理、じっくり考えてみる必要があります。

 

 

 



2006年06月20日(火) 一連の不祥事で教育委員会コンプライアンス委員会

 一連の不祥事で教育委員会のコンプライアンス委員会が開催されたというニュースを見ました。今年度に入って愛知県警に5月16日児童買春・ポルノ禁止法違反の疑いで、静岡県教育委員会西部教育事務所の学校教育課指導主事が逮捕されました。
 
 就任したばかりの遠藤亮平県教育長、最初の仕事が謝罪会見だったというのも、今日の教育界を象徴するようで嘆かわしい限りです。その後も何件か同種の事件が連続し、教育界に対する不信は広がるばかりです。

 石川知事は、5月25日の定例記者会見で、「教職員といえども人間でありますから、一定の数の集団においては何がしかの不始末、不祥事は避けられないわけでありますけれども」と述べ、「私もかつて25年程前ですが、

 教育行政に携わったことがあります。その時にも不祥事がなかったわけではありません。印象論ですが、非常に増えているという印象ではありません。ただし不祥事の種類が変わってきているように思います。

 その点で、時代の変化に伴う何かストレスの感じ方なり、あるいは人間の行動に何らかの変化が出るような社会変化があったのではないかと思います」と。このような一般論的に語れるのかなとやや疑問なコメントです。

 問題は、西部事務所の教育主事というこれからの教育界を背負う幹部の事件である事です。校長会で、これからは教育的指導は「1対1」をやめにしようとの提案があり、そんなことでは教育が出来ない、とのやりとりがあったとのことです。

 今日のコンプライアンス委員会秘密会で何を協議しどんな対策を立てていくのか、事態は深刻です。

 






2006年06月19日(月) 太田川ダム・水道会計監査請求意見陳述を傍聴

 ネットワーク「安全な水を子どもたちに」の代表である山本寛さんが行った「遠州広域水道事業への不当な出資に対する措置請求」に関しての意見陳述を傍聴に行きました。意外なほどにマスコミの方々の反応があり、取材人で溢れていました。

 住民グループは以前より、遠州広域水道の中の湖北・湖西系、中遠系の収益が太田川系の経費に投入されるとして、33円という統一水価の決定に異議を唱えてきました。無駄な公共事業で高い水価の太田川ダム利水事業のカモフラージュだと。

 安い水価を支えているのは高い収益率であるが、このような高収益事業に静岡県が出資金を出資することは地方公営事業法17条の2に違反する、2005年度に出資した11億4200万の返還を求める、というものです。

 この出資が17条に基づいているのか、18条に基づいているかについては、山本さんは明言はしませんでしたが、午後からの県側の財政担当者は18条に基づいて出資している旨の答弁をしました。この点は、監査結果に微妙に反映しそうです。

 しかし、この監査請求は、県側の急所をついており18条に基づくとすれば、尚の事、18条の「利益に応じ、納付金を一般会計又は当該他の特別会計に納付するものとする」規定は大きな意味を持ちます。

 私自身、企業委員会に所属しています。住民グループの監査請求の意味をしっかりと受け止めたいと思います。財政当局とあそこまで財政論で争おうとするその姿勢に敬意を表したいと思います。17条、18条の再確認からはじまります。

 



2006年06月18日(日) アジアを考える静岡ファーラム第19 回総会開催される

 本日、19 回目のアジアを考える静岡ファーラムの総会が開催され、代表に小川央弁護士を選出し、1年間の活動方針が確認されました。特別報告として、橋本誠一静岡大学教授、宮下修一同助教授から外国人政策についての講演がありました。

 橋本教授の資料で、「総人口の3%上限に 法務省方針日系人優遇見直しも」という見出しの東京新聞を見て驚きました。この法務省のプロジェクトチームの座長は、河野太郎・法務副大臣です。一昨年ボンでのエネルギー会議で一緒でした。

 このチームが、「我が国の総人口に占める特別永住者を含まない外国人の割合を3%以下にすべき、との中期的な目標を示した上で、外国人が在留期間を更新する要件に日本語能力の向上を求める方新案を公表した」との内容です。

 現在の在日韓国・朝鮮人ら特別永住者を除いた外国人が総人口に占める割合は、昨年末で1、2%で3%まではまだまだ余裕はありますが、河野副大臣は「5−10%の欧米諸国と同じようにするわけにいかない」との歯止め姿勢を示したとの事。

 特に90年代初頭に外国人労働力を受け入れるに当たって、アジア人に対してでなく南米移住の「血のつながり」を重視した日系人移住政策を選択してきました。しかし、日本語能力を条件に在留延長を制限する施策に転換するというわけです。

 これまでの外国人受け入れ政策から大きく転換をする事になります。何故転換が必要であるのか、グルーバル化が進展する中で移住労働者をどのように位置付けていくのか、西部地区での実体を踏まえて議論を巻き起こしていく必要があります。



2006年06月17日(土) 車窓からの水田風景に団塊の世代の原点を見る

 静岡への帰路、汽車の車窓からの田園風景に子どもの頃の記憶が蘇り、この風景を捨てた自分、壊そうとしてきた高度成長、工業中心の日本の政治・経済・社会はどんな風にして自らのアイデンティティを取り戻していくのだろうか、と黙考。

 これを実体験したのはいわゆる団塊の世代です。今、団塊の世代のリタイアの始まりに社会参加が色々と語られ始め、遂には自治体の団塊の世代受け入れ政策にまで議論は進んでいます。果たして団塊の世代は、どこに向かうのでしょうか。

 21世紀の地方自治を創る総合情報誌『ガバナンス6月号』の特集は、「自治体の「団塊世代移住プロジェクト」」です。この中で九州大学大学院人間環境学研究員小川全夫教授の「自治体の団塊世代移住政策の現状と課題」は興味が湧きました。

 単純に団塊の世代移住を考える前に日本における特徴を認識すべしと6点挙げています。1、団塊の世代といっても3年間に集中、2、移動が移動を呼ぶとしても快適生活環境、医療環境、介護環境のために様々な整備が必要、3、団塊の世代の移住というが極めて「男性中心」の視点であり、女性の感覚を無視できない。

 4、この世代は農村生活を経験しており、それが嫌で都市に移動してのであり単純に農村に戻らない、5、具体的には賃金生活者として社会的公的サービスを望んでいる。そして6、ですが、私としては、まさに同感なので長めに紹介します。

 「この世代は、煩わしい伝統的な「家」を出て、競走し、組織嫌いになり、組合も地域コミュニティも煩わしく思い、大衆としての自由を謳歌した世代である。そのために個人主義的な行動特性が強く、規範による集団秩序の維持に反発する。

 だが、実際には新しい住宅団地などでの実体験を含めて、伝統的な地域共同体には一線を画しながらも、共同性を構築しなければ自分達の生活を守れないことを知った世代である」と述べられています。

 この世代、私が繰りかえし主張している「未成熟な個人主義の世代」です。この世代が若い「過剰な個人主義の世代」を前にどのような対話をしていくのか。愛国心を掲げる復古主義的全体主義にはブレーキがかかる世代です。

 この世代が会社主義から解放されてどのような地域生活・コミュニティに復帰して行くのか、大きな関心事であります。静岡に戻って新聞を見ると昨日、海野とおるさんが出版パーティで静岡市長選挙への発言をしたとのことです。

 「出馬への意欲」「事実上の表明」とマスコミの見出しが微妙にぶれます。近〃、マニュフェストを公表するとのことです。小嶋市長も海野さん同様に団塊の世代。この層にどのようなメッセージを投げかけてくれるのか。大きな期待です。

 



2006年06月16日(金) 母、退院

 奇跡的な回復力で実家に戻った母、急遽実家へ。


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K.matsuya

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