総務省の意向を先取りし、合併推進審議会を全国に先駆けて立ち上げ、全国都道府県知事会の中でのリーダー的役割を買って出ている石川知事ですが、今回の三島市長結果をどう見ているか、大いに興味が湧きます。
マスコミ論調は、「合併の組みによって三島市がどう変わるかが有権者に十分に説明されただろうか」(静岡新聞11月21日社説)、「「三島らしさ」の追求と東部全体の発展は両立できないのか」(毎日新聞11月22日選挙企画)になります。
私は、ある意味、小池市長が函南町や清水町との合併、20万人論を掲げていますが、本音は合併に消極的と受けとめています。小池市長が今後の合併の動きに対してどんな動きを示していくのか、関心を持たざるを得ません。
こうした中で県は「新静岡県市町村合併支援プラン」の財源策支援として1億5000万円を限度に交付金を出す事を決めました。県内で大井川町と焼津市か藤枝市と岡部町を含む2市2町合併かでも大きな争点となっています。
富士市と富士川町も合併協議会を作りました。祭の祝儀問題で辞職した吉田町の動きも気になります。今は、「平成の大合併」が何をもたらしているのか、ゆっくりと考える時ではないかと私は考えますが、いかがでしょうか。
2006年11月21日(火) |
制限表面西側のオオタカの営巣木周辺の工事はじまる |
静岡空港のオオタカの保護に関しては、オオタカ保護連絡調整会議で協議が行なわれ対策がとられてきましたが、今日から制限表面西側のオオタカの営巣木がある周辺の工事が始まりました。下草刈りを終え、明日から伐採が始まります。
この工事は、本体工事第三工区の盛り土工事(清水建設JVが3億4125万で受注)に先行して行なわれるもので、森林関係の業者が請け負うようです。工事自体、島田市側からなので、オオタカ営巣木にまでは若干の時間がかかります。
オオタカ調査会など住民グループは何らかの抗議行動を検討しているようですが、これほど早く進展するとは予測しておらず、どのような対応になるのか、現段階では把握できていません。
10月24日に開催されたオオタカ保護連絡協議会では既にこの工事を了承しているとのこと、空港現地事務所は平常通りの業務としています。反対派の土地の「明渡し」期日が確定している中で、オオタカ問題がどう進展するのか、注目です。
2006年11月20日(月) |
健康福祉部決算委員会を傍聴する |
今日はまるごと傍聴したかったのですが、結局、午後の委員会に遅れて参加でした。質問者は、小長井由雄議員、赤堀佐代子議員、谷卓宜議員そして酒井議員でした。質問と答弁を聞いているだけで勉強になりますが、一つだけ紹介します。
それは酒井議員が、『統計で見る都道府県のすがた』の資料を活用して県民一人当たりの福祉費、教育費が全国ランキングで最下位のほうに近い事例をあげて批判的質問をした問題です。
この手法は、三回の県知事選挙で、無駄な公共事業に税金を投入して、県民一人当たりの福祉・教育予算がいかに少ないか、というキャンペーンで随分と多用しました。統計はわかりやすいし、話しやすいのです。
一例をあげれば、人口10万人当たりの医療施設に従事する医師数は静岡県は全国42番目、ひどい県だ、になります。しかし、一方で一般病院100床あたりの医師数は16番目です。そうすると、医師ががただ不足でなく、ベッド数が少ないわけです。
では、病院のベッド数が多ければ医療サービスが充実してることになるのか、という問題が発生します。貧困の時代には、ある種の医療レベルを示しました。ところが、これだけ医療費が増大し、その質を問われる時代になると要注意です。
酒井議員の質問に土井技監は次のように答弁しました。「老人ホームにはいることと介護から自立した人生をおくれることを比較したら、後者に価値がある。高知県は誰もがモデルにする。しかし、公衆衛生関係者で高知県がいいと言う人は誰もいない。直接、高知県関係者に聞いたら、供給が需要を読んでいる典型的なケース。今では施策が大きな負担となっている、といっている」。
勿論、酒井議員も「医師、看護師の供給が少ないから需要が生まれない、ということもある」と反論するわけです。まさに、この問題は大きな政府、小さな政府論争の根幹でもありますが、「新しい公共性とは何か」に関わる大問題であります。
大変、面白い質疑を傍聴させてもらいました。決算委員会も今日で終わり、明日は裁決の日です。もっと傍聴しなくてはいけなかったと、大いに反省をしました。
2006年11月19日(日) |
雨の中、開催されたエコフェスタ |
瀬名環境グループが毎年開催しているエコフェスタ、冷たい雨が降る中、北高校の生徒さん達との共同での取組みでした。ゴミ問題、玄米、巴川の水質、古着市、安全な食材料、粉石けん・・・。環境に関わる身近なテーマが盛り沢山。
今日は開催されるんだろうかと、心配しながらの会場入りでしたが、結構な賑わいでした。瀬名環境グループの地道な活動、敬服です。市長に立候補宣言をしている海野とおるさんも参加されていました。お互いにエール交換。
日本の05年度の二酸化炭素排出量は、1990年レベルの8、1%増という実体です。県としては2月議会に地球温暖化防止条例を提案すべく準備中です。先日も14の関係団体との意見交換を行って来ました。プブリックコメントが実施されます。
条例内容の主なものは、事業者の温室高架ガス削減計画、自動車を保有・使用する事業所の管理計画、環境に配慮した通勤計画、ラベル・書面等による省エネルギー情報の提供、建築物の省エネなど総合的な環境性能評価というものです。
ナイロビで開催された「第12回聞こう変動枠組条約締約国会議」、「第2回京都議定書締約国会議」、2013年度以降の世界の枠組にアメリカ、中国、インドをどのように巻き込んだいくのかが課題となっています。
足元での環境貢献と、12月9日の第21回「きよしとこの夜」企画では、まぼろしの手作りハム、天然酵母サンドイッチ、リユース食器使用など、新しい試みをはじめます。こうした実験がドンドン広がることを期待したいものです。
2006年11月18日(土) |
「もーう!牛を食べても大丈夫?!」講演会 |
午前中は「教育基本法改正を考える」出前講座、午後は、「健やかな命のための生活講座」主催の青山学院大学理工学部の福岡伸一教授の「もーう!牛を食べても大丈夫?!」の講演会に参加しました。
福岡さんは、まず狂牛病という言葉がBSEという言葉に置き換えられることでこの病気の意味をわかりにくくさせている、人間が人災で牛を狂わせたのだから、この意味をしっかり確認すべきと話してくれました。
人災の第1は、哺乳類は生まれてある時期、抗体を作る酵素が作られない、それは母乳を飲むことで母乳の中の抗体が作用することで守られる仕組みがあるからであるが、これを牛乳生産優先で親子を切り離したことである。
かわりに、スクレイ病にかかった羊の肉骨粉が栄養分として与えられ、抗体作用がないままに感染した、と。人災の第2は、この骨粉は、本来、高熱高圧の下で煮沸されていたが、折りしも石油高騰で作業工程が簡易化したこと。
そのことでスクレイ病の原因物質がそのまま残った、と。そもそも哺乳類は何故、たんぱく質をとるのか、たんぱく質は消化器官でどのように吸収されるのか、という原理的説明もあり、非常にわかりやすい話でした。
そして、日本の全頭検査とアメリカの検査の違い、日本の検査の優位性など輸入が再開されている現状の問題点についても説明をしていただきました。大変、興味深く聞き入りました。これでは、とても米輸入牛は食べられません。
この講演会の後は、消費者グループ「れんげ畑」主催のエスニック料理を囲んでの生産者と消費者の交流会に参加しました。ここでは、まさに実践編、若い世代の生産者も参加していて、彼らとの意見交換はとても刺激的でした。
行政が音頭をとる地産地消の運動とここに参加する人々の地産地消運動がどこで重なって、どこで違うのか、そして世代間の連携はどうあるべきかまで、議論は発展し久し振りに興奮しました。
2006年11月17日(金) |
教育基本法の強行採決 |
沖縄県知事選挙の結果如何で強行採決か否かと予測されていた教育基本法、あっさりと強行、野党の欠席の中で参議院送りとなりました。いくらなんでもひどすぎます。これが、安倍首相の、巨大与党政治の姿でしょうか。
いじめ自殺、世界史未履修、「やらせ」質問と境域に関わる具体的問題とこの教育基本法がどのような関係になるのかも、明らかにならないままでの審議うちきりです。いじめ自殺の連鎖が始まっています。
基本法改正の論点として、不当な支配と国の関与、愛国心、政策目標の数値化問題が挙げられています。特に、この政策目標の数値化は、安倍首相が評価するイギリスのサッチャー改革と重なっています。
小学校6年生と中学校3年生の全国統一テストの実施と結果の公表、学校選択制、学校評価制度の導入、教員免許更新制は、教育の国家管理を強め、学校格差の拡大し、教育を市場原理に委ねようとするものです。
しかし、既にイギリスでこの制度の見なおしがはじまろうとしており、その実体を正確に把握することが重要です。その意味で、『世界9月号、11月号』の阿部菜穂子さんのイギリス教育改革レポートは一読に値します。
点数主義が、子どもたちの教育の総合的学力データの引継ぎと教育の継続性を破壊してしまっていること、統一テスト結果の公表と選択性は、成績優秀校に裕福層が、政策の悪い学校に低所得層という「格差」が進行しているといいます。
沖縄知事選挙がどんな結果になるのか、俄然、関心が高まってきます。
2006年11月16日(木) |
大井さんの陳述に心震える |
12月19日、1月10日「明渡し請求」を目前に開催された静岡空港土地収用委員会、あのような裁決が出た以上は審議ボイコットすべきとの意見がある中、対応に苦慮していましたが、終わってみれば危惧そのもので、新たな元気を貰いました。
何と言っても本来地権者である大井寿生さんの40分に渡る18年間の想いを語った陳述に涙が出そうな、そして、大井さん特有のシニカルな「毒」を含んでの鋭い言説は、参加者の心を引きつけました。感動しました。拍手喝さい。
お父さんが由比地区の地権者代表で、自分が反対に気持ちに変わっていく中での父との対立、そして、同意取得を巡る問題で、地権者代表の印鑑を押させないようにと口論となったが、印鑑は市役所の金庫の中だったという話しに絶句。
村の推進側の地権者と息子である自分との狭間で苦しみ悩んだ父への想い、その父が脳梗塞で倒れ、葬儀で石川知事の弔文電報を読むかどうかで、母とも口論が始まった、空港が地域の人間関係を壊して進められてきた赤裸々な現実。
公益性のない、一部の人間の利益のために、強権的進められるこの事業への、大地に生き抜く人間としての心の底からの訴え、反対運動の原点を再確認した収用委員会でした。朝の10:30から17:30までのぎっしりと中身の詰まった委員会でした。
問題は、12月19日、1月10日の明渡し請求日に向けての反対派の運動戦略の再構築です。11月25日に全国集会までにその方向性を明確にする事が確認されました。 まだまだ闘いは続きます。
2006年11月15日(水) |
吉田町議会の「出直し選挙」はあるのか |
静岡新聞・中日新聞夕刊で「吉田・祝儀問題 「町長辞職同意」を否決 町議会 異例の反対多数」、「吉田町議会 町長辞職に同意せず 4対9で否決 自動的に27日退職」との見出しで、本日の臨時議会の報道がなされています。
慣例として続けられたいた祭りへの祝儀問題で田村町長が「潔い辞職」でけじめをつけたにもかかわらず、9人の議員が同じ行為を行ないながら、その責任も明らかにせず、その議会が町長を辞職審議に参加する資格があるのか、が問われました。
争点は、町長同様に祝儀を出した議員9人が辞職し、事実上の議会解散となる「出なおし選挙」になるかどうかです。今日の状態では、辞職する意思はないようですが、牧之原署の立件姿勢がどうなるかで今後の展開が大きく変わります。
中日新聞で、そのリードを果たしたのが、虹と緑の500人リスト運動のメンバーでもある大塚邦子議員であることが報道されていますが、静岡新聞は、相変わらずの「一部議員」報道、その姿勢には、ジャーナリズムとしての疑問符が付きます。
8:15分の議会運営委員会前の大塚議員の全員協議会開催の要請、そして、いまどき珍しい非公開の議会運営委員会。おそらく否決されたと思われますが、本会議が開催され、大塚議員からの全員協議会開催の含めた緊急動議が提出されました。
議会運営委員会の開催され本会議で議案となり、否決。そして町長辞職許可が議題となり、町長の説明。それ対する大塚議員の質問の申し出。町長への辞職の経過や今後の調整運営について、そして、議会としての責任を議長に質問。
町長の答弁もさることながら議長も答弁。牧之原署の対応を見て個々の判断との見解を示したようです。さすがに再質問に対しては議題外と対応したとのことです。圧巻は、大塚議員の勢いの中での議会の責任を問うての反対討論。
退場を考えていたとのことですが、この反対討論によって辞職許可の採決方法が起立採決となり、一人一人の議員の姿勢を問うことになりました。予想もしなかった賛成4、反対9という事態。一人、一人の判断理由の公開が求められます。
いずれにしても、12月の町長選挙、議会解散問題と短期間の間に、各議員、吉田町民がどう動いていくのか、熱く注目です。
2006年11月14日(火) |
石川知事定例記者会見で「最大の難関を乗り越えた」 |
昨日、空港部の決算委員会が行なわれた後の定例記者会見で石川知事は「開港に向けて最大の難関を乗り越える事ができた。権利を持っている方が、明渡し期限内に相応の対応をしてくれること期待している」と述べたとの事です。
「明渡し期限内の相応の対応」とは何をさしているのでしょうか。簡単に言えば、補償額の受け取りであり、代執行対象の自主的撤去だろうと想像しますが、反対派にそのような期待をすること事態が大きな判断ミスであります。
石川知事には、強制収用という静岡県民主主義史上最大の汚点を自らが作り出していると言う反省の念は全くないようです。そして、裁決決定に本来地権者が感じた「失望と落胆、そして憤り」というその心情をも察する気持ちもないようです。
ところで、空港部決算委員会では、酒井議員が県民世論との関係での空港事業、福島県での水谷建設の談合、大成JV、鹿島JVの入札落札率、106万人の需要予測、起債の利払い含めた事業費、民間会社の財政事情について質問。
小長井議員が反対地権者との交渉問題等、山村議員が隣接振興事業等、柏木議員は新幹線駅についてのJR交渉等質問をしました。論客・浜井議員の質疑が展開されると思いきや、予想が外れました。何故でしょうか。
反対派は、16日の収用委員会での対応を経て、今後の反対運動の戦略について徹底した内部討論を繰り返しながら、新たな活動の方向性を明示しようとしています。11月25日の全国空港反対運動集会はその一つのきっかけとなります。
2006年11月13日(月) |
大崩れから見えた日の出と富士山に感動 |
昨日から焼津グランドホテルで静岡県内の4つの新潟県人会の連合会が開催されていました。今日の朝の6:30頃でしょうか、露天風呂から見えた日の出、火の玉そして富士山に感動してしまいました。すばらしい眺めでした。
御殿場、裾野、静岡、遠州の4つの県人会が合同で1年に1回集まるのですが、今年は静岡が担当で、60名参加でした。ちょっと早めですが忘年会と合同企画でやらせてもらいました。連合会は既に4回目。
総会で各地区での1年間の活動報告が行なわれましたが、どの地区でも課題はメンバーの拡大が課題です。それでも、遠州は踊りとハイキングの二つがあり22名の大挙しての参加、裾野では、毎月1回のニュースや清掃ボランティアなど。
「昔は新潟から出てくるのに14時間かかった、今は3時間、これだけ時代がかわったんです」と新潟市出身の前会長。それだけに、ふるさとも大きく変貌していますが、若い世代のふるさと感覚もかなり異質のようです。
ですから、集まってくるのは、どうしても団塊の世代以上。一人、参加していた新潟市出身の大学生、珍しがられてしまい注目の的でした。懇親会では、遠州の佐渡おけさなど踊りが拍手喝さい、でした。遠州に負けじと私も、太鼓演奏。
御殿場のグループに私の村のすぐ近くの同級生がおり、つい最近実家に帰ってきたとの事。彼女のお母さんと私の母が近所づきあいで、母が元気になってよかったと、言ってくれました。不思議な関係です。
と、短い間、新潟のふるさとの思い出に浸ってきましたが、朝、福島県知事選挙、民主党・社民推薦の佐藤雄平知事が誕生のニュースで現実世界に。やった!と大喜びしながら、決算委員会・空港部の傍聴に。明日報告します。
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