まつや清の日記

2007年01月01日(月) 新聞社2007年元旦社説を読む

 明けましておめでとうございます。
 恒例の若葉町の9:00からの新年の会に参加しました。
 年末に行なった、娘の壮行会を兼ねた青年海外協力隊シンポジウムの講師の佐藤さんの妻のご実家が若葉町ということで、新年の会に参加されていました。
 感激です。

 さて今年の新聞社の元旦社説はと一通り目を通してみました。

朝日新聞−「戦後ニッポンを侮るな 憲法60年の年明けに 地球と人間の危機 「新戦略」のヒント 得意技を生かそう」

毎日新聞ー「07年 もっと前へ 「世界一」を増やそう 挑戦に必要な暮らしの安全 急速に進む少子高齢化 市場主義のひずみ噴出」

中日新聞−「年のはじめに考える 新しい人間主義 若者には未来がある 国の基盤が壊れてしまう 受け継がれる格差」

読売新聞ー「タブーなき安全保障論を 集団的自衛権「行使」を決断せよ 「北」の核は容認できぬ 核の傘は機能するか 鍵を握る中国の影響力 前提となる財政基盤 消費税増税は不可避だ」

日経新聞ー「開放なくして成長なし 懐深く志高いグローバル国家に 「国際心」こそ安全保障 「鎖国」から覚めるとき」

産経新聞ー「凛とした日本人忘れまい 家族の絆の大切さを再認識 日本は「子どもの楽園 「共同体意識」再生を」

静岡新聞ー「曙光を仰いで 一人ひとりが輝ける国をめざそう どう回復する社会の規範性 増やすね三すくみ社会の犠牲 夢や希望まで格差広げるな」

 朝日は、憲法9条、軍事に抑制的であった日本の「得意技」を再認識すべきとを主張。毎日は、「世界一」をキー概念に、格差社会から脱却=「世界一国民を大事にする政府」を目指すべきと主張、中日も同じ論調で、若い世代が希望持てる国、行きすぎた市場原理主義から新しいヒューマニズムを主張。

 読売は、日本の核武装を否定しながら、アメリカとの協調ー集団的自衛権の行使を主張、日経は、新渡戸稲造を紹介しながら「内なるグローバル化」をやりとげてホンモノ景気回復となると主張、産経,静岡共に崩壊しつつある「社会の規範」をとりあげ、産経はストレートに復古主義的「共同体」の再建を主張、静岡は、いつもの教育界、国の予算への手厳しい批判を展開。

 という趣旨でした。更に各誌の連載モノが気になります。朝日が世代論を、毎日がインターネット社会論を、中日がいじめ論を、読売が日本論を、日経が日本の家計論を、産経が団塊世代論を、静岡が社会論(?)かな。

 向こう一年間の社会情勢を考える上でとても参考になる年頭社説です。



2006年12月31日(日) フセイン大統領の死刑執行

 イラクのフセイン元大統領の死刑執行が予想より早い形で執行されました。大方のマスコミが「アメリカのフセイン支援の過去の実体が明かにされることを封じる」「来年のイラク撤退を見据えたアメリカの戦略に沿った」との分析です。

 私自身は、フセイン元大統領が軍事優先の独裁者であり、クルド族、シーア派への大弾圧を行ってきたその過去をとても容認できないし、その意味で、反米を掲げているからと言って、その姿勢を単純に称賛する立場ではありません。

 報道の中で、朝日新聞が「「人道の罪」処罰模索 各法廷、迅速・公正さ課題」との見出しで、国際社会が、一国の独裁者など裁くシステムの動きを紹介しながら、今回の法廷が「国際型」でなかった事を指摘しています。

 また、読売新聞が、「フセイン処刑 各国の反応 英仏独反対の立場貫く アラブ諸国 複雑な表情 日本 冷静に支援継続表明」と、死刑制度との関連で、特にフランス、ドイツの死刑反対の立場を紹介しています。

 この朝日、読売の着眼点は、的を射ていると思います。グローバル化時代の国家犯罪や人道などの罪の裁き方、死刑制度廃止と言う国際的流れの中での独裁者の死刑、考えなければならない難しい問題を抱えています。 

 いずれにしても、アメリカのイラク戦争は重大な間違いであったことが明らかになっている中での、死刑執行です。おせち料理を作りながら、サンデーモーニングの平和特集を聞いていて、07年はどう考えても波乱の年!を認識させられました。



2006年12月30日(土) 体細胞クローン牛、豚、ヤギの安全宣言

 それほど大きな誌面ではありませんが、各紙で、アメリカの食品医薬品局が、28日、クローン技術による牛、豚、ヤギなど「食品として安全である」との見解を発表したとの報道が行われました。

 静岡新聞に、共同配信で安全性判断を含めて詳しく報道されています。実は静岡県畜産試験場は、クローン3世牛が誕生したことが11月15日付情報提供で明かにしています。この研究の実情は県民に余り知られていません。

 農業水産部の常任委員会に所属していた2004年度に2世のクローン牛を見学させてもらいました。試験場は「今回、クローン3世牛の誕生によりクローン2世牛の発育性、繁殖能力の正常性が確認できた」としています。

 常任委員会では、この科学技術は生命倫理上どのように位置付けられるのか、また食品としての安全性は大丈夫なのか、かなり、専門的分野にはいりこんで議論しました。今回のアメリカの動向が日本にどのように影響するのか。

 遺伝子組替え技術は、作物だけでなく動物にも広がろうとしていますが、この体細胞技術はその前段に当たります。消費者グループがこうした日常的な県の試験場での開発研究に関心をもっていかないと技術はどんどん一人歩きしていきます。

 



2006年12月29日(金) 06年、最後の街頭演説は流通センター

 きのうの県庁・仕事おさめに合わせての新静岡センター前での街頭演説、今日はどこにすべきか、迷いましたが、流通センターは30日まで仕事をやっているとの事で、ならば、流通センターにと。

 車の流れは、通常の通勤の方々の分がないだけ、少なめでしたが、意外に手を振ってくださる方が結構いらっしゃいました。今日は、一昨日のあの暖かさに比較すると風も吹いていて、ガマンできず、陽の当たる場所に体を動かしました。

 それでも、やはり、震えながらマイクを握っての演説です。するとス−ッと車が一台止まりました。「まつやさん、アルコールってわけにはいかないが、あったかいココアだよ」。うれしいですね。カンを握っているだけで暖かいのです。

 ありがとうございます、と何度もお礼を言いました。今日は、昨日の支援者からの美輪明宏さんの新聞記事のアドバイス、いろいろ工夫しましたが、どうもまとまりがありません。どうすべきかナー、一時間ありますので、実験が出来ます。

 結局、今までやっていたパターンが一番いいんじゃないか、ということで元に戻りました。結構難しいですね。夜に、ある忘年会に誘われて参加しました。たまたま、官僚の犯罪に関しての質問があり、「それは・・・」と答えていました。

 そうしましたら「そんな難しい答えなんか、誰もわかりやしないよ、そんないいかたしてると落選するぞ!」。ドキッとしますね。この答え方でではダメなんですね。言葉が勝負の、政治にかかわる人間。きのうからいろいろ考えさせられます。



2006年12月28日(木) お役所・仕事納めにセンターで街頭演説

 今日は県庁も市役所も仕事納め。街頭演説の06年最後、やはり新静岡センターにたちました。人の流れは、少なめな感じもしました。昨日の無茶苦茶な暖かさ故か、少し寒さも感じた朝でした。

 訴えの中心テーマは、勿論、県政ですが、今は何といっても安倍内閣・行革大臣・佐田玄一郎氏の辞任にあらわれている政権末期現象です。政府税調の本間正明氏につづく首相自らの任命でしたから大きな責任が問われています

 それにしても発足3ヶ月で末期政権現象という言葉がマスコミをにぎわすのですから大変な問題です。復党劇をみるまでもなく、古い自民党に戻りつつある、という認識が広がりつつあることも確かです。それにして、街頭演説で何を訴えるか。

 いつも朝、悩み考えます。始める前に、極めて短時間に、新聞各社の見出しをざっと見ます。これをと思うテーマの情報を頭にいれこみます。しゃべりながら、論理を組みたてていきます。しかし、聴衆にうけているのか、自問自答です。

 夕方、支援者の一人の方が事務所にやってきて、これを演説で活用してはどうか。それは、12月24日「スポーツニッポン」の「”こんな日本” 責任は国民にあり」と大見出しの美輪明宏さんの文章でした。

 小見出しは「「金のない人間は死ね」政治 税金を使いまくる官僚たち 選挙で投票するからこうなる」「目に余るドロボー 無恥が招いた危機 理性、知性で思考を 病気、自殺・・・「いつかわが身に」と考えよ」。

 これを言ったほうがいい、松谷さんは、意外にきつい言葉を使わない、議会の中では相当厳しく言ってるみたいだけど、有権者に言わなきゃだめだ、はっきりと。
有権者にこういう言い方はできない、と答えましたが、とにかく考えてみて、と。

 来年は1月2日から街頭演説を開始します。それまでに答えを見つけます。



2006年12月27日(水) パワー溢れる住民の声

 昨日、特別職等の報酬審議会が開催され、知事の報酬・退職金5%程度の削減案が最終決定になりそうだとの報道がありました。12月中にとのことでしたが、今回も傍聴の機会を失ってしまいました。早速資料請求しました。

 4800万の退職金がどこまで削減されるか、1000万削減の県がある中で、この案でいいのかどうか、大いに疑問を感じました。議員の報酬削減も当然になりますが、知事が約束した海外視察支度金の廃止の取り扱いも気になります。

 夕方、人事室と審議会等委員の選任基準問題で協議しましたが、最終的に総務部長との議論が必要のようです。夜は、地元、城北地域に進出計画をもつ(株)エスライン・ギフ、ヨシコンによる住民説明会が開催されました。

 100名近い住民の方々が集まり質問と反対意見が続出、私のメモだけで29もの質問がありました。文教ー福祉―住宅エリアに何故トラック集配センターなか、大型トラックによる生活環境悪化への不安などパワー溢れていました。

 又、重度心身障害者施設=つばさや中央高校への影響も大きなテーマとなりました。今日は、エスラインの側が「住民の声を会社に伝え、今後の対応策を検討したい」という姿勢を示し終了しました。もう正月、地元に難題です。

 

 



2006年12月26日(火) 遺伝子組替え作物問題で県との話合い

 消費者グループである生活クラブ生協、れんげ畑の方々と環境森林部自然保護室と農業水産部研究調整室との話合いが行われました。議題は清水港の遺伝子組替えなたねの自生、島田市シンジェンタ社の試験栽培についてでした。

 前者については、9月19日の清水港での標本から10月6日付けの調査結果でグリホサート耐性遺伝子が検出されたという新たな事実がある中で、自然保護室としてカルタヘナ条約関連で環境省に報告し、再調査に関して協議をする。
 
 農業水産部研究調整室として、2004年の関東農政局通知に関して農政事務所と協議し、自生状態の改善を求める要望を企業に伝える。後者については、10月に終えた試験栽培結果や来年の計画を入手し消費者グループに情報提供する。

 などが話合いの結果となります。久しぶりに消費者パワーを感じる話し合いでしたが、消費者グループと行政に間に「大きな壁」がありそうです。遺伝子組替え作物に対する不安と行政の規制、科学技術のあり方、徹底した討論が必要です。



 



2006年12月25日(月) 住民基本台帳ネットの費用対効果

 住民基本台帳ネットワークの個人情報の保護に関する事項を審査する静岡県本人確認情報保護審議会が本日開催されました。5月30日金沢地裁での原告一部勝訴、12月11日控訴審原告敗訴のあとの審議会だけに傍聴に出かけました。

 メンバーは夏目智子会長(静岡県地域女性団体連絡協議会理事)、塩見彰睦委員(静岡大学情報学部助教授)、田中啓委員(静岡文化芸術大学文化政策学部助教授)、山本正樹委員(静岡市葵区役所戸籍住民課長)、橋本裕子委員は欠席。

 議題は、住民基本台帳ネットワークの概要、活用、差止め訴訟、運営費、県利用事務における個人情報保護、セキュリティ確保の措置、独自利用の検討でした。議題レジュメは2ページですが、資料が結構ありました。

 事務局の説明で、住民票の出入の便利さをうたい文句にしていながら、ICカードの普及率は05年全国平均0、72%、静岡県は、0、46%−17,206枚、静岡県00年から05年までで12億6800万余、効果は、社会経済性本部調べで5億4000万程度。

 何という実体でしょうか。その効果も、県内機関提供件数29,1089件ののうち、旅券、建設業等121,684件、住民基本台帳8,464件、地方公務員年金・災害補償給付160,942件。国等も99%が公務員関係。結局、住民サービスでなく内部コスト縮減。

 驚くことに、利用実体を高めようと次の画策は、県税課税徴収など行政事務の効率化のための条例制定の準備です。全国でも、課税徴収事務は、まだ7県のみです。やっぱり、という現状が始まりつつあります。

 これらの説明に1時間。質疑は、差止め訴訟の評価はー「サービス向上かプライバシー保護か、むずかしい」の塩見委員の一言のみ。その他、静岡市の多目的利用、ICカードの利用率、費用計算の中の人件費、セキュリティの外部監査などでした。

 会長から、議題が無いからと2年もの間、開催しないのはいかがなものか、と叱責もあるほどの久しぶりの会合だったようです。住民、議会の側の監視活動が弱いことも原因の一つかと思います。全国訴訟の動きに合わせての世論形成も課題です。



2006年12月24日(日) メリークリスマス

 毎年、出かける音羽町のルーテル教会のクリスマスイブ。
 説教の中での光と闇の話しが気になりました。
 きよしとこの夜を歌って、メリークリスマス、です。

 そして、ミサの後で、いただくコーヒーとお菓子。
 不思議に教会で食べることの中で味わうおいしさ。
 交わす言葉が哲学的になります。

 ただ、今年は雑念が消えませんでした。
 帰り道、空をまっすぐに見渡しました。
 時節柄の迷いでしょうか。
 

 

 
 



2006年12月23日(土) 青年海外協力隊・ドミニカに向かう我が長女

 今「コクサイキョーリョク」が気になる〜青年海外協力隊・ドミニカに向かう若者と語る〜の集い、参加者じは15名程でしたが、3人のパネリストの想いがそれぞれに伝わってきて、とても楽しく刺激的な時間でした。

 JICA地球広場の佐藤真司さんは、今現在、世界77ヶ国に2505人の青年海外協力隊が派遣されている現状に対する参加者の認識アンケートを行いながら、96年−99年のドミニカ経験及び帰国後の協力隊員の課題について報告しました。

 県立大学で虎頭恭子さんは、2001年−2003年ホンジュラスのエルパライソ県テウルセルティ(天国という意味)=医師常駐の保健所での経験をもとに、誰が主体かー「してあげる」活動でなく「一緒に行う」提言など、問題提起されました。

 これを受けて高島和音さん(私の長女)から、何故、青年海外協力隊でドミニカ共和国なのかについて、両親の生き方にも影響されながら、大学時代の海外訪問や長野県の地域医療など経験する中で学んだ結果であったことが語られました。

 議論は、2年は短いが3年は長い?自分一人で頑張るのでなくみんなの力を活用、治安、危機管理、現地での支援活動の6ヶ月後、20ヶ月後のフォロー、長野県駒ヶ根での研修、相談できる人の現地発掘など多くの観点での議論がありました。

 それにしてもこれだけの若者が国際協力活動に携りながら、何故、そのことが帰国後にキャリアとして認知されないのか、日本社会の閉鎖性を改めて認識させられました。また、私達、親の世代や、団塊の世代が彼らとどう向き合えるのか。

 娘は1月10日に日本を離れます。
 



 


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K.matsuya

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