■ 紛れもなく沈鬱で、誰とも話をしたくない1日だった。職場の時計は遅れているのではないか。そう思うくらい、時間が全く経過しなかった。何故自分が今ここにいるのかに対する強い疑問が押し寄せてきて、苦しくて泣きたくなった。中学生だった頃からまるで成長していない。むしろ、退化している。帰り道に歌人の短歌を一つ思い浮かべる。
昭和六十四年からなにひとつ増えることないわたしの質量/玲はる名
■ しかし、ここまで沈んでも、その理由が明確なことが救いだ。
■ 夜のニュースでイラク戦争の映像が流れている。湾岸戦争の時よりも、現地の戦況を鮮明に視聴することができて、妙な違和感がある。ここまでの映像を見ることが出来るのは、映像技術の進歩ばかりでなく、ジャーナリストやカメラマンがより危険を冒していることの証でもあるだろう。実際、もしも報道が虚偽でなければ、現地で一人のジャーナリストが死亡した。
■ 戦争でこれ以上の死亡者を出さないでほしい。何故ならば、多くの命が失われることで、自分の命があまりにも些細で軽いものであることを痛感してしまうからだ。できることならば、自分の命の軽薄さを意識せずに生きたい。 // |