大使殿
警告
この書簡は私と私のグループにより書かれたものである。これは我々により
行われる活動について警告を与えるものである。我々は貴殿に対し、貴国民
を本国に送還するよう警告を与える。さもなければ彼らは我々により殴打され
殺害されることになろう。
外国人は我々にとって問題であり、我々はこの問題を抹消するであろう。
もし貴殿が彼らを本国に送還しないのであれば、我々はヒトラーの誕生日を
迎えるにあたり、我々の目に入る外国人を殺すであろう。それはロシアから
外国人が完全に抹消されるまで継続するであろう。
私はこのグループの代表としてすべての外国人に対する戦争を宣言する。
我々はロシアのすべての場所、特にモスクワにおいて、このグループを
活発化させた。ロシア政府と警察も我々と共にある。外国人がこの国を去るまで、
誰も貴国民を救うことはできない。
ロシアはロシア人のものである。貴殿がこの警告を真面目なものと見なさない
ならば、貴殿はその結果を先々見ることになろう。
我々はこれまで警告してきたが、現在我々は貴国の国民あるいは
外交官の如何なる殺害にも責任を持たない。
あなたがたの早期の出発を望む。
イヴァン
ロシア・スキンヘッド・グループ代表
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
上の文章を読んでまず思ったのは
代表者の名前が「イワン」
イワンと言えば「イワンの馬鹿」で有名なロシア人の男性名。
このメールの送信日時が7日だったことを思うと、
エイプリルフールに寄せたいやがらせメールとも考えられる。
でも、地下鉄や街中でスプレーを用いた
「いたずら書き」が増えていることを思うと、
いやがらせだけで片付けるワケにはいかなさそうだ。
◇◇◇
一昨年かな?の4月20日、
ヒットラーの誕生日とは知らず、
お土産屋が集まっている旧アルバート通りを
のほほんと歩いていた時のこと。
アイスでも買うかの〜♪と一人でうろうろしていると
視界に入ってきたのは15人ほどのスキンヘッド集団。
いきなり方向転換するのもマズイかな、と
そのまま彼らの横をすーっと通り過ぎようとした瞬間
その集団はおもむろに
「ギットレル!ギットレル!
(ヒットラー・ヒットラー)」
と雄叫びをあげ始めた。
心拍数が200を超えたのは言うまでもない。
外国人であるワタシを意識した行動であることは明らかだった。
彼らの一人がワタシのほうへ何かを投げつけたような気配が。
そしてからかって楽しんでいるような笑い声が。
家に帰ってから気づいたのだが、
彼らはワタシの後ろ姿に向かって
ゴミを投げつけたようなのだ。
髪やら背中に紙切れがついていた。
◇◇◇
もっとも、被害はなくてよかったのだが
彼らに出くわすと必ず、
命の心配をしなければならない忌々しさよ。
殴られるかもしれない。殺されるかもしれない。
そんなことを思いながら、彼らを恐れながらの生活なんて
本当にクサクサする。
◇◇◇
4月20日はヒットラーの誕生日。
スキンヘッドが意図しているのは
ロシア国内に住む外国人排除。
バカバカしいと思われるかもしれないが
外出は避けたほうが無難かと。
ワシ、、20日は仕事なんだよね。
わーん。