岸部・・・?
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一年ほど前から、とある人達からよく間違い電話がかかってくるようになった。
いろんな人からかかってくるけど、皆一様におれのことを「石崎さん」と間違えていることからして、どこぞの石崎の野郎が会社か何かの連絡先に間違えて書いたんやろう。
その中でも一番多いのがトミタという人。 一番多いけど一度も直接出たことはなく、毎回留守電に入れてくる。
富田さんからの一発目の電話は早朝6時ぐらいの留守電。 久留米か熊本辺りの訛りを匂わせる感じの喋りで、内容は以下のようなものだった。
「あ、どうも〜、富田でーす。あのすいませ〜ん、起きてからずっと下痢になってさっきからクソの止まらんとですよ〜。ほんとすませーん。ちょっと7時半には間に合わんかもしれまっせーん。よろしくおねがいしま〜す。」
一発で人となりがわかる内容。 富田、鮮烈のデビューであった。
間違いなく困った顔で口をとんがらせて喋っているのが伝わってくる。 ややカタコト。 声から伝わるいかにもできなさそうな感じ、社会人にもなって、下痢を遅刻の理由にする根性、しかもあたかもそれが普通のことのように、電話の冒頭からうんこの話をもってくる辺り、相当な人物に違いない。
上司でも何でもないおれでさえ、電話を聞いた後、「わかったからとりあえず早く家を出ろ!」という気になった。
その後も2ヶ月に一回ぐらいのゆるいペースでトミタからかかってきては、翌日の仕事のことについてとか、何回かけても繋がらないから掛け直してくださいという内容とか、そんなことばっかりなんだけども、「困ってるんだろうな〜」と思わせるトミタのその喋りはそれだけでも十分聞く価値があるため、「富田さん」という名でとうとう携帯に登録してやった。
ところがそれ以来、トミタからはかかってきてない。 何してるんだろうか。 クビになったのだろうか。
と心配する毎日。
他にもむかつく電話はあって、朝8時頃寝てたらかかってきて、こっちが寝ぼけ声でもしもしというと、いかにも上司らしい人(でも若い)が困ったような声で「ふふふ、今起きたの〜?早く来ないとだめだよ〜」などといきなり上からの立場で喋ってきたりして困る。
トミタ以外の共通点は、皆一様に半笑いでかけてくること。 きっと石崎も半笑いなんやろう。
かくいうおれも先日、「岸部くんってずっと半笑いよね」と指摘されたところです。
そういうわけで、ここ最近はトミタからの電話を待ちわびている毎日でもあるわけです。
サッカーの試合で、交代の時とか試合終了の時とかに、自分で拍手するあのパフォーマンスまじさむい。最初はふーんぐらいに思っとったけど、いい加減、誰かつっこむか説明するかして欲しい。
特に、日本人が、というか高原が、交代させられてピッチを去る際に「ハイハイ良かった良かった」みたいにやるのを見るとほんとに恥ずかしくなる。あれは試合後インタビューの時にまず「欧米か!」から入る必要がある。
しらじらしい。 あの白々しさには「はぁ?」ってなる。
あの拍手の白々しさは、「好きなんんーだけどおー」のあとに西郷輝彦がやる「チャチャチャ」と大した誤差はないやろう。
先日は電器屋の息が臭いタイプの店員を批難し、お気に入りの目の焦点が合ってない店員を賛美したわけだが、当の目の焦点が合ってない店員にとんでもないことが発覚した。
どうやらあいつも息が臭い。しかも、上の歯がない。
まことに遺憾。上の歯はシンナー的なもので溶けたのではなかろうかという感じで歯茎と同ライン上にギリギリで存在する。
よく考えたらあいつ気持ち悪い!目がリンリンやし。毎回気が付いたら無言で横に佇んどるし。専属か!
ということで、当初賛美されていたこの店員は「息が臭い、歯がない、目の焦点が合ってない」というヘレン・ケラーばりの三重苦で、息が臭いだけの店員を大きく上回る結果となりました。今のところ関わった電器店テレビ担当店員全員、息が臭い。
驚くべきかどうか迷っている。
って、それはおかしい。驚くときというのは、迷う余地もなく驚くべきであるところ、それを迷うとはどういう了見かと問い質したいが、とにかくそういうことだ。
ことの経緯は以下の通り。
その1
こないだ車のラジオから竹内まりあの「シンクロニシティ」って歌が流れてきて、「シンクロニシティってなん?」って心の中で軽く呟きつつも無視して帰宅。そんなこと忘れて家に着いて中島らもの本を読んでいたら「シンクロニシティ」って言葉が出てきて「おや?」と。なんかさっき聞いたような単語やなと。しかもその本ではそのことがけっこうテーマになってて、意味は「偶然の一致」。で、ラジオのことを思い出して、おお、って。しかも意味が偶然の一致かよと。
その2
東京にいる友達が酔いつつも久々の電話をかけてきて、槙原のりゆきの「とおくとおく」ってやつを聞いておれのことを思い出したとだけ言ってすぐに電話を切った。何の電話やこの野郎、そしてどんな曲やそれ、などと思いながら読んでいた本の続きを読もうとした時に、何気なしに流していたラジオのとある番組が始まった。その番組は、番組に呼ばれたゲストがお気に入りのアーティストの曲から数曲選んでかける、というもの。その日のゲストは波多陽区。ちっ、と舌を鳴らしつつも聞いていると、「今日は槙原のりゆきさんの曲を選びたいと思います」って言った。
「おや?」これはもしや…、あるか?と期待。期待すると同時に、おれが知らん槙原のりゆきの曲とかめちゃくちゃあるけんねえって期待せんようにもした。ところが、かかった。三曲かけるうちの二曲目にかかった。「どんなときも」は、なかった。聞いてみて、あーこの曲かと。
びっくりした。冒頭で驚くべきか迷うなどと言っておきながら、実は驚いた。直後の直後、まじの直後やったもんで。昔、テレビでフィギアスケートを見ていたら実況が「次はループです」と言うので、テレビに向かって「それなん?」って独り言を放ったら即座に「ループというのは輪を描くように飛ぶジャンプのことです」と絶妙なタイミングで回答してくれた時もびっくりしたが、今回もびっくりした。
というわけで、一応は驚いてはみた。しかも、この偶然たちの一発目が「シンクロニシティ」ってところがまた妙な感じがする。
とここまで書いてみると、そうでもないのか?って自信がなくなってくる。これだ。これが怖かったんだ。「そうでもないのかもしれない」とどこかで感じていたがために、「驚くべきかどうか迷う」ということになったわけだ。情報が氾濫する現代ではそう珍しいことではないのか?などという気になってくる。いやそんなことはないはずだ。これらはまぎれもないシンクロニシティに違いない。
このところ液晶テレビを買うつもりで探しているのだけども。
とりあえず、フルスペックがなんたるかってこと、フルスペックは37型以上からしかないということを知っていたぐらい。
この37型という言い方、なんか古い。でも37インチと言うのは高度成長期的な感じがして(NASAはすごい、みたいな。いや知らんけどもネ)、なんかださい。ということで一回転して37型という呼び方になる。
「フルスペックのことを知っていれば電器屋さんに行っても鼻が高いだろう」と意気揚揚と乗り込んだらまず息の臭い店員の個人的趣味通りに丸め込まれるばかりか、そうとも知らずその息の臭さだけを頼りに購入したフルスペックハイビジョンテレビを「これがフルスペックの最高峰やもんね」などと後生大事にするおそれもあるのでそんなことじゃあいけない。
家電を買う時はその機能や相場も大事だが、何よりもまず店員が命だ。有能な店員を供につければ、楽しい商品選び&素敵な家電ライフが待っている。逆に、無能な店員は百害あって一利なし、さらに値下げ交渉にも応じないとくれば存在自体が害悪だからその害悪店員の目に塩を入れて一刻も早く立ち去ろう。
ともあれ、現在の液晶テレビのうちどれが逸品かという話でいえば、パネルだの亀山だの残像処理だのとこれはずいぶん話が長くなる。が、あえて話を長くすると、どうやら、東芝レグザのZ2000が群を抜いている。群を抜いているかもしれないが、だからといってすぐに買うわけがない。すぐに買うその金と心の余裕および決断力が欲しい。
今気付いたけど、決断力って余裕があるから生まれるんじゃなかろうか。金があったら即決だぞ。なんで即決じゃないかって、「最小の資本で最大の恩恵を享受したい」という卑しい癖があるからだ。この卑しいヘキのせいで周りからは決断力がない優柔不断とみなされることになる。
そういうわけで、画質にがっつりこだわるわけではない派は、37型程度であればフルHDではない下位機種で十分、という妥協策に出る。10万ぐらい差がある。
もしくは、賢い買い物知識その1として時期相場がある。時期相場からいうと買い時なのはZ2000の前モデルのZ1000。これも逸品。らしい。といってもZ1000はもうほぼ在庫がないので、半月〜一月前頃Z1000を買うというのがベストやった、ということになる。昨今はそれぐらい価格変動が早い。時期の問題としては相場だけでなく初期不良という問題があって、生産初期は不良が多く、生産後期は少ないということからも、ある程度時期を見て買うのが良い。
などなど、シチ面倒くさいこと請け合い。
しかも、今回、HDD・DVDも一緒に買うかってことで問題は一層複雑になる。
全部一緒に買った方が何かと便利いいやろう、などと口を開けてうかつに手を出すととんでもないことになる。
こうなると単純にレグザというわけにもいかず、アクオスとか、さらにはプラズマまで範疇に入れて考え出す。HDD内臓だとかデジタルチューナーだとか、テレビとリンクとかリモコンとか、これらを総合的に考えて一番便利な方法は…などと考えると、もう事態は深刻。頭の中がかなりやばいことになっとる。よくも「テレビとレコーダーが欲しい」という簡単な願望をそこまで複雑にできるもんだな。それもこれも、「最小の資本で最大の恩恵を」という表題のせいに違いない。この表題を忌みつつも、何とかしてうまくやり遂げたいという妙な気持ちもある。
ここで、さらに問題を複雑化させる厄介な存在が店員。店員によって言うことが違うから気をつけろ。商品選びのうえに店員選びも加わる。まあおれの店員選びの基準をいえば、顔が近いのと口が臭いのは信用ならん。人によっては店員の顔の近さを「真剣」と捉えたり、口の臭さを良い意味で「接客に向いてない愚直な人」と捉えちゃったりするかもしれないが、それはただ生まれつき「そういう人」ってだけで、明らかに接客態度とは関係ない。
こないだの店員はなんと両方兼ね備えとった!おかげでおれはたじたじやった。「ち、近い…く、臭い」ってもうそればっか気になる。おまけにおれのお気に入りの「目の焦点があってない店員」と言うことが違う!これは信用ならん。目の焦点があってない店員は、商品知識は旺盛でこっちが言わんとすることに的確に答えてなおかつさりげなく掘り下げた心憎いプレゼンをみせる。それに比べて顔近口臭はわかりきったことを得意げに強調してくるわおれの提案はだいたい否定してくるわでかなわん。ちょっと長塚京三に似ているからって調子に乗っとる。
ゆらゆら帝国について曲以外あんまり知らんかったけど、今ユーチューブ見た感想を述べると、あのボーカルの人とカリカ家城とは兄弟か何かですかってことだ。
追記
調べてみた。
関係ないみたい。
とっとにかく、麻生太郎のひんまがった口に一票だ。 アベ優勢などの情報は全く気にすることはない。俗のたわごとに過ぎんよ。それにアベは前あったコンビニの店長に似ているからダメだ。あの店長元気かな…。 麻生氏は噂によると兄だか弟だかも口がひんまがっているらしいから、その辺からしてもやはりいいんじゃないか?間違いないだろう。 谷垣氏に関しては、財務大臣就任時に友達と「性癖当て」遊びをやっていたときにその標的となり、彼は最悪の性癖がある結果となったからあまり良い印象はない。ろくなことにならないだろう。
槍の使い手が、相手の打ってきた下段槍を払う技を応用して、ベッドから落ちて倒れた人を簡単に立たせる「添え立ち」という技をあみだしたらしく、モノホンの槍の使い手(介護に興味があるらしい人)が伝授するという興味深い10分テレビ番組(NHK)を見たので、横にいた彼女で試してみようと思い、「ちょっとこっちに来て足を伸ばしてごらん」と言ってみた。
テレビの槍の使い手は楽に「すっ」と起こしていたので、「ハハン、力じゃなくてある原理で簡単に起こせるわけやね」と思い、「すっ」と声に出して起こしてみたところ、途中まではそれでいけるものの、3分の2以降は力を出してしまって「ふんっ」てなる。「すっ」でいきたいのに「すっ……ふんっ」てなる。これでは「寄り切り」なのです。
おかしいな、と思いもう一度やってみたところ、あやつり人形のように完全に脱力しきっている彼女をあと少しってところでどうしても完璧に立たせることができず、またもや詰めのところで「ふんっ」て持ち上げたら腰がギクッつって、これなんかやばいってまじで焦ってきて即座にベッドに横になったけどどんどん痛くなってきたので、うつ伏せのまま「今すぐネットでぎっくり腰について調べろ」と言った。
それから丸一日介護スタイル。周りのちょっとした世話をする彼女が自ら「かいがいしいやろぉ〜う?」と言ってくる。かいがいしいやろぉ〜う?と言ってくる姿勢が全然かいがいしくないと思った。ベッドでじっとするしかない間、下段を払う技はどこで応用されてるのか、ってイライラした。くしゃみで腰がくそ痛くてくしゃみするのが怖い。それにしても近日の自分の体の衰えにはまじで目を見張るものがある。
で、丸一日経った今日何かテレビないかなーってチャンネルごろごろしてたら、昨日の「添え立ち」をまたやっていた。おれ行動パターン変わらん。で、もう一度二人でチェックしてみると、起こされる側の人間も一応少しは自分で立とうとしている気配がみられたので、昨日の「絶対に自分では立つまい」と首まで完全に脱力しきった彼女の感じが無償に腹立たしいぜと思っていたら、彼女が「腰に不安がある方はやらないで下さいって書いてあるよ、よく見ろゲラゲラ」などと笑っていた。
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