2003年12月19日(金) |
THE CONVOY 『CONVOYNight 2003』 |
年に一度のTHE CONVOYのディナーショー『CONVOYNight』 今年はエライ失敗をした。 ファンクラブの先行予約・・・予約しそびれたのだった。 おかげで一般前売の日に・・・必死になって電話をかけることになった。
ディナーショーに行くようになって一般で見るのは2度目・・・だった。 いや、正しくは3度目、初めて見た年、そして翌夏。 そして今回・・・一体テーブルはどんなところだろう。 そんな気持ちで赴いた。
ホテルについて、案内されたテーブルを見て仰天した。 コンボイはメンバーが多いので、ショーの間、会場内を走り回る。 そして1番後方と左右にも小さなステージが用意されていて、 そこへもメンバーがやってくる。 その小さなステージのたもと・・・真下だった・・・しかも2人テーブル。 「うっきゃ―――っ!!! ヤバいんちゃうん?ヤバイちゃうん?」 そう言いながら、テーブルについた。
料理は・・・去年はあまりクチに会わなくて、ほとんど食べなかったから 今年もあまり期待していなかった・・・わりにはおいしかった。
さてさてショーが始まる。 幕開きは静かに歌う・・・コンボイ。
かつてまだ少し若かった時は、幕開き、いきなり踊ったりしていた。 でも平均年齢40歳となる今ではそうも踊られない。 中途半端なツカミとなった幕開きだった。
ショーが進み、いよいよ、ランディング。 会場内を走りまわるメンバーと唯一握手ができたりするチャンス。 そして真横のステージにもやってくる。
走り回るメンバーと・・・には微妙に距離があったりしてなかなか握手ができない。 でも真横のステージ・・・お立ち台に来るメンバーはまさしく至近距離。 にわかに気分が盛り上がる。
1番、強烈だったのは・・・かつてはコンボイ1のフェロモン男と言われた ・・・いや、今も言われているのかもしれないけど・・・サムちゃんが来た時。 お立ち台に腰をかけ、さらに近い距離になる。 そんなサムちゃんが私と妹に静かに微笑んだ。 「うっぎゃ―――っ!!!」そう叫びたかった。 サムちゃんの静かな微笑みなんて・・・想像できなかったから、ヨケイだ。 1曲歌う間に3度も微笑まれた。死にそうだった。
その後、ジュリさんもやってきた時にふっと視線を落とした。 「おっきゃ―――っ!!!」全く単純な姉妹である。
今回、1番、盛り上がったのは・・・メンバーが客席から1人ステージに連れてあがり 一緒にハンドベルを演奏する・・・という企画。
右近さんが連れてきた人はなんともぽちゃっとした可愛らしい雰囲気の人だった。 最初に記念写真を・・・と言ってメンバーに囲まれて写真を撮った。 その時彼女は「きゃー。きゃー。」と言いながらちゃっかりピースなんてして すっかりメンバーから笑いを取っていた。
メンバーは彼女に“キャサリン”という名前をつけようとしたが その雰囲気から“プーさん”になった・・・・・・途端「ジャスミンがいい。」と彼女が言った。 そこから雰囲気が一変した。
「ジャ、ジャスミン・・・って。まあ、じゃあ、ジャスミン・・・バンドベルの練習をしよう。」 そういうジュリさん。練習を終え、 「イイカイ?ボクが“ジャスミン”って言ったら、今のように鳴らしてね。」
そう言い終えて、ポジションにつき、徳ちゃんの合図で演奏を始めようとする・・・が ジャスミンの様子がおかしい・・・。 緊張しすぎて固まっているのだけれども・・・その固まり具合がなんともおかしい。
こみ上げる笑いに演奏ができないメンバー。 「ちょっと待ってくれ、ジャスミンがおかしい。」というジュリさん。 「ジャスミン、いいかい?ボクが“ジャスミン”っていうからそれまで待っててくれ。」
そう言い含めてもう1度演奏を始めようとする・・・。 でも客席もメンバーも笑いがこらえられない。 ようやく演奏を始めても、笑いが止まらない。 笑いをこらえるメンバーの顔がおかしすぎた。 おかげで客席はさらに大笑い。
クリスマスメドレーの演奏も終盤、 ようやく、最後にジュリさんが「ジャスミン」と言った。 緊張しまくりだったジャスミンは優雅に・・・ではなく、 まるで差し出すように勢い良くハンドベルを鳴らした。
こうして大爆笑のうち、ジャスミンのコーナーは終わった。
拍手喝采の中、迎えられるジャスミン。 あまりにも強烈過ぎて・・・これが一番印象に残ってしまった。
いや、ちゃんと歌あり、踊りあり・・・のちゃんとしたディナーショーだった。 昔みたいにガシガシ踊りまくる・・・っていうのはないけど、 「ああ、こういうのが見たかったのよ。」みたいなのはちゃんとあった。
途中で気がついたこと・・・ 会場内の前半分は一般客、ファンクラブは真ん中から後方にいたということ。 なぜ気がついたか・・・というと・・・ 真ん中から後ろと、前とでは、全く“ノリ”が全く違ったこと、 メンバーのオリジナル曲を歌い始めた時の反応で歴然だった。
懐かしいオリジナルがかかった途端、真ん中から後ろは歓声があがった。 そして1番大好きな曲でスタンディングになった。 でも、前方は・・・座って聴いている。
なのにメンバーのランディング・・・となると前方は静かな中にも テクテクとメンバーに向かって歩き出して握手を求める・・・といった 「はぁ〜?」って思わせるような人もいた。
私は今回、メンバーとはほとんど握手できなかった。 でもでも、1番大好きなタテさまとは2回も握手ができた。 タテさまは両手で握手してくれる。
片手で握手の時は会釈までしてくれる。 どことなく物腰がやわらかなタテさま。 ・・・でもそんなタテさまのあごにはオヒゲが〜。
大盛り上がり・・・ってワケではなかった。 正直言って少し盛り上がりには欠けたような気さえした。
でもやっぱりコンボイはやめられない。
ねずみさんがかわいい。45歳になったというのにかわいい。 サムちゃんはどことなく・・・落ち着いてしまって、まあそれでいいんだけど。 ジュリさんはなんとなくいい。いつまでも静かなる熱さを持っていていい。 右近さんはちょっと太っちゃったけど、なんかホッとする。 徳ちゃんもあいかわらず・・・トークは・・・うまくないけど、 踊っている時の飛ぶ高さとか、歌声とかやっぱりいい。 久しぶりのクロスさん。クロスさんがいなくちゃ、どこか淋しい。 全体を包むムードメーカーのような気さえする。 そしてそしてタテさま。イメチェンというよりもキャラ変えっていうような あごひげだったけど、やっぱりタテさまはタテさま。
来年の『祭』にはメインボーカル拓也が帰ってくる。 でもタテさまはいないけどね。
コンボイはやっぱり8人じゃなくちゃ・・・そうしみじみ思ったディナーショーだった。
・・・やっぱり内容はあんまり覚えていないなぁ。 恐るべしジャスミン。
久しぶりにポスターまでもが「見たい」という気持ちにさせるものだった。 最初にトウコのバウが決まった時に 「え?また齋藤先生?また日本物?前のと似すぎやん。」って思った。 でも「きっと見てるんやろうなあ。」それくらいしか思わなかった。 ところが・・・である。出演者に汐美ちゃんの名前があがった瞬間 「きっと・・・。」から「絶対見たい。」に変わっていた。
雪組時代のトウコを知っている人ならば必ずそう思ったに違いない。
でもね、よくよく見てみたら、ポスターの衣装は『花吹雪恋吹雪』のだし、 見た感じやっぱりえらく重なるし・・・なんだか不安もあったりした。
ストーリー的にはなんのひねりもなく、普通の・・・史実に基づいたような そうでないような・・・微妙な線のものだった。 そう・・・だからあまり覚えていない。
だけれども・・・トウコと汐美ちゃん・・・この2人が並ぶだけで充分だった。 トウコがセンター前で歌う、その後ろから汐美ちゃんが登場する。 涙が出ないワケがない・・・。
まさかまたこの2人の並びが見れるとは思ってもみなかった。 そんな気持ちでいっぱいだった。
トウコの小次郎は、切なくも痛々しくて、常に孤独と憂いを帯びたようだった。
少年時代から成長するまでは、あっという間で・・・そのあと養父やら養父の敵やら 恋人やら、ライバルやらがどんどん登場して・・・あたまはごちゃごちゃだった。
養父であり、剣の師匠でもある鐘巻自斎・・・英真組長。 さすがさすが・・・だった。 昔、ライバルだった伊藤一刀斎(紫蘭ますみ)に殺されてしまった 本当の息子小次郎の面影を求めて飲んだくれていた日々。 そんな中、海岸に流れ着いた少年時代のトウコ小次郎と出会い、育てていく。 剣に厳しく、時には優しく、剣の達人として育っていく小次郎の更なる飛躍を願いつつ、 いつもそばにいてほしい・・・という父としての切実なる思いも垣間見られて 自然、涙が出てきた。
わりとあっという間に殺されてしまう伊藤一刀斎(ますみちゃん)と 新免無二歳(麻園みき)もわずかながらも存在感たっぷりだった。
小次郎のライバルでもあり、良き理解者でもあった吉岡清十郎に綺華れいちゃん。 最初に登場した時にはあまりの麗しさと美しさにため息がでた。 なんと艶やかなんだろう・・・。 昔『冬物語』でまさちゃんの十六夜を見た時と同じような衝撃だった。
それから小次郎の永遠の想い人・・・椿(叶千佳) 養父自斎の敵、一刀斎を切る為に乗り込んで、誤って椿の頬を切ってしまう。 父の敵と恨みを持ちつつも小次郎を忘れられない椿。 そんな椿を想いつつ、守りつつ、敵小次郎を探す旅を続ける尾崎清羅(大真みらん)
清羅を演じるももちゃん。 いつの間にかとーっても存在感が増していて、明るい役かと思いきや、 椿を想う気持ちと小次郎への復讐心が強く現れていた。 かつては共に剣を学んだ仲間だったのに師匠の敵となってしまった小次郎への葛藤。 そして次第に強く、凛々しくなっていく・・・そんな清羅が息づいていた。
最後、小次郎の前で誤って椿を切ってしまい、動転する清羅。 小次郎の腕の中で息絶える椿を見て、みずからも命を絶つ清羅。 椿のために生きてきた清羅の最後の哀しみが痛いほどだった。
武蔵・・・汐美ちゃんと共に旅を続ける新田利助(彩海早矢) 底抜けに明るくて、お調子者で、「いいのか?それで。」と思わせるくらいだった。 全体的に暗く沈みがちなイメージの中で1人明るく、その明るさがある意味、 小次郎と武蔵の剣なしでは生きていけないという哀しい宿命を克明に際立たせていた。
オランダ人遊女アンナ(陽月華) 哀しみを帯びた雰囲気。静かな中にも小次郎に自分と同じ孤独を感じ、 小次郎への思いを募らせるアンナ。
こんなにも・・・もっともっと登場人物はいた。 小次郎のライバル。小次郎を倒しに来るライバル。 小次郎を想う人々・・・。
でもあまりにも多すぎて、あまりにも一人一人が短すぎてインパクトに欠けたことは否めない。
さてさて宮本武蔵・・・汐美ちゃん。 少し荒くれた二刀流の達人。 自分が誰よりも強くなるために・・・そして誰よりも強いことを確信し、 世に知らしめるために旅を続ける武蔵。
小次郎という剣の達人の存在を知り、お互いを宿命のライバルと思い始める。
自信に溢れた武蔵と哀しみと憂いを帯びた小次郎。 この対照的な2人が登場する。
なんど見てもこの並びはいい。
なんど見ても涙が出る。
登場人物が多すぎるので、人と人との絡みを把握する前に絡みが終わる。 そんな感じだっただけに・・・単純に2人の並びがうれしい。
史実に基づいているので、主人公の小次郎が武蔵を破ることはない。 もちろん、巌流島の戦いで、破れるのは小次郎で、武蔵が勝つ。
戦いの前に背中に背負った赤い鞘の長太刀を取り、鞘を投げ捨てる小次郎。 かつての幼い頃の親友の幻が現れ「なぜ、鞘を捨てる。鞘を捨てるということは負けるということだ。鞘に剣が戻ることはないということだ。」と言う。
赤い長太刀のおかげで人を傷つけ、愛する椿を傷つけ・・・いつも哀しみしか与えない ・・・そう言って常に剣を置くことを願っていた小次郎がその幻の言葉の瞬間、 どことなく安堵の色を示した。
「哀しみから解放される。」そういう感じだった。
武蔵が勝ち、倒れる小次郎。
トウコの小次郎は本当に悲しかった、切なかった。ツラかった。 ライバルでもありながら、共に剣が結んだ・・・剣なしでは生きていけない 強い繋がりを持つ武蔵と小次郎。 そんな2人がトウコと汐美ちゃんとタブる。
この2人はさすがに太刀さばきも安心して見ていられた。 着物を着ての立ち居振舞いにも無駄がなくて、とても自然だった。
作品の・・・ストーリーの流れはともかく・・・ この2人を主演・準主演というカタチで見ることができて 本当になんともいえない気持ちで幸せだった。
何度か見れば、もっとストーリーの奥深さや人と人とのつながりがわかるのかもしれない。
でも1度だけ・・・という私のような人には・・・「人物絵巻」というカタチでいいかもしれない。
その時代に息づいた人々の人物絵巻物・・・。 そう思えば、わかりやすく、つじつまなども気にならなくていい。
そしてトウコと汐美ちゃんの並びにただただ満足できるだろう。
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