ALC ビル リフォーム -★-

 

 

ねことおやつ
   
 

2005年05月15日(日) ★ すてきなひと

箕郷にてダイエット飲料の試飲売り子バイト。
ひたすら試飲カップを作り、飲ませ、飲ませ、飲ませ、る。

途中で気付いたのですが。
ドリンクは多めがいいですね。
飲みきるまでお客さんはそこに居てくれるから、
コップ一杯分の商品の説明ができる。→たまに買ってくれる。

…別にノルマとかないんだから、売れなくてもいいんだけど。
せっかくだから売れた方が楽しい。



同じ飲み物を同じだけ注いで同じ説明をしても。
人の数だけ違うコミニュケーションがあるのだと知る。
カップを受け取る側でいる限り知ることのできなかった事だなあ。

小さい子供はジュースが欲しい。テレパシー送ってくる。
「ください」「ありがとう」とちゃんと言える子供の少なさよ。
と、いうか。

「ありがとう」って言えない大人が多いなあ。



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●すてきな人。

カップをとろうとする指先にすてきな指輪、
「わ、すてきな指輪ですね!」と、思わず声をかけた。

台には緑のジルコニアがいくつかちりばめられていて
リングの部分はすてきな細工になっている。
イメージでいくとアナスイみたいな感じ。

「作家さんのものですか?」と尋ねると

「イエ…これは友達の作品で…」と謙遜気味にその人。

「すてきなお友達なんですね!」とわたし。

そのとき、彼女の顔や姿を初めて目にしたのだけれど
30代なかばという感じの女性で。きれいな人。

「ねえ、これなに?新製品?」と言うので商品説明。

「へー。ねえ、これ飲んで!おいしいよ。」と、彼女は隣にいる彼氏に勧める。

…彼氏は背の高い人で、彼女の耳あたりに彼氏の肩があり、
彼女ばかり見ている私の視線には彼氏が入ってこず。
また、彼氏も空気のような寡黙な人で。
すぐそばにいる彼氏の存在がぜんぜん見えてなかった。黒子みたい。

「あー、のど乾いちゃった。もう一杯貰っていい?」

…なんか、他の人だと何杯も持っていかれるとムカつくのに、
彼女だと((何杯でも持ってってください!))という気持ちになってしまう。

彼女は2杯飲み終えると、商品を2本カゴに入れた。

「2本も買ってくださるんですか?ありがとうございます!」と私が言うと

「ふたりでダイエットしてるの〜☆☆☆」

と彼女はキャラキャラ笑いながら去っていった。
ふたりの背中を見て、はじめて背の高い彼氏のビール腹を知った。
…っていうか、彼氏ずっと隣に居たのに全身で見たの背中だけだった。

彼女がずっとずっと私の視界の中心にいたから、
他のものがぜんぜん見えなかった。


善いジーンズを履き、ピンクのシャツ+ジーンズ地のジャケットを着てる。
決して高い格好でもなく、流行の着こなしでもなく、
この年代の人特有の“若作り”的な安っぽいジーンズの着こなしでもなく、
とっても似合ってる。

私の想像だと、こういう年代になると、指輪なんかは
一般的にシルバー&ジルコニアを卒業して、
ホワイトゴールドだとかプラチナとかで石も本物で、ン十万とかする、
シンプルな指輪‥もしくはそれに準ずるものをほしがるものだと思ってた。

指輪からはじまり、着こなし、
その人のセレクトはとっても好きだと思った。

身につけているもの以上に、
身のこなし。ことば。発するもの。

彼女は内面からキラキラしていて、すてきで、…目が離せない。
本当に美しい存在だった。



その存在に触れた私は。
頑張ろう!もうひとふんばり。と。こころから思った。

ああ、いいなこういう。連鎖する作用って。
こういう彼女がいると、彼氏はきっと浮気なんかできないなあ。
彼女に愛された人、もの、たちは。しあわせだ。
なんて思ってみたりして。




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●いいおとこ

カップをお薦めしつづけてる。それが仕事なので。
あるお母さんにカップを渡し、
その隣に中学生くらいの息子さんがおいでだったので
息子さんにもお薦めする。

彼は

「ありがとうございます。」

ときれいに言って、カップを受け取った。


「どうですか〜飲みやすいですよね^^」と私が言うと

「はい、飲みやすいですね」と彼。

そして

「ごちそうさまでした」カップをゴミ箱へ。

私はそんな彼にトキメいてしまいました。
何がいいって。

彼の発する言葉は潔さや美しさに溢れているような気がした。
思わず
「とてもキチンとした、善い息子さんですね!」
とお母さんに絶賛してしまった。

彼は中〜高校生くらいで、思春期で、反抗期だってあってもいいのに、
外で友達と遊んだっていいだろうと思うような晴れた日曜日の午後、
すこし老いている母親をいたわるように買い物に来ていて、
母親が用意したのであろう大きめの服(成長してもいいよう)を着ている。
同学年ではモテるような…決してかっこいい方、じゃないんだろうなと思った。
でも、私にはとってもいい男に見えた。胸キュン。
彼の発する言葉にいちいちどきどきした。

ありがとうございます・いいですね・ダメです・こんにちは・さようなら、が、
キチンと気持ちよく言えるってすっごく大事なことだ。
“育ちがいい”って、お金持ちだとか家柄とか学歴とかじゃなくて、
こういう人のことだ!!と思った。すっごい目が覚めた気持ちになった。

どうやったら、あんな子供に育ってくれるのだろう。
彼の発する言葉は美しい日本語の精神が宿っている。
あのまま成長して欲しいなあ。

私は彼と10年後に知り合いたいと真剣に思った。










父長崎人+母福岡人=純血の九州オンナ、福岡に産まれ、
関東→京都→佐賀→京都→横浜→群馬と流れてます‥

レイ 

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