優しい=青い部屋=あたしとmasayaの日々。

2007年09月15日(土) 1年10ヶ月。

世間は三連休。
あたしはこの日は仕事で、残り2日で連休をとっていた。
少しだけの期待を込めて。

でも、その期待も水曜日のメールでなくなった。

「土日の休みさえ危ういよ。」

そか。そうなのか。



夕方の休憩に煙草を吸っていると、携帯にメールが届いた。

え?

「…終わった。」

ん?

「それは明日はお休みということですか?」

「そうです。」

「あたしはどうしたら?」

「さあ?」


…相変らずだね。



逢いたいと思っていた。ずっと。

一昨年の11月、最後に後ろ姿を見送ってから、あたしは彼の姿を見ていない。
何度か電話で話したきりだ。

倒れたんだ。病気になったんだよ。大変だよ。


嘘じゃないかと思った。
本当は逢いたくないから、そういうのかもしれないと、心のどこかで思っていた。
どちらにしろ、あたしは確認しなければならない気がしていた。
自分の事。彼の事。


生憎、仕事はラストまでで、しかも彼は車を修理に出しているらしい。
どう考えても、最終の新幹線にも間に合わない。


「じゃぁ、名古屋で。」


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仕事を終えて、いったん家に戻って支度をする。
彼に逢う為に新幹線に乗るのは、どれくらいぶりだろう。
不思議と嬉しい気持ちは沸かなかった。
自分で決着をつけなければ、あたしは前に進めない。


新大阪21時58分発。
のぞみに乗ると、名古屋までは1時間足らず。
彼はもう下りの新幹線に乗っているんだろう。

あなたは何を考えているの?




名古屋駅近くのビジネスホテルの予約を入れたらしい。
少し前に着いた彼は、居酒屋に居るらしい。

22時49分。のぞみ54号、名古屋駅着。



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新幹線口を出てすぐの居酒屋に彼は居た。
さんまの刺身とエイのひれと、枝豆と、そしてビール。

…別人のように痩せている。


そんなでもないよと、笑う彼を正視出来ない。
あたしの知ってるmasayaとは違う人みたいだ。


あ、あたし。緊張している。すごく。


飲まないカクテルを2杯飲んで、少しだけ食べ物を食べて
日付が変わる頃に、ホテルへ移動する。


手を繋いだ。
あたしは左手で、彼の右手を取る。
ポケットに入っていた右手が、自然に外に出た。

柔らかい、指。
そして、細い。
この人はこんな指をしていたのかしら?
曖昧な記憶がもどかしくて、少しだけ泣きたくなる。


あたしはこの1年10ヶ月の、彼の変化を全然しらない。
彼もあたしの1年10ヶ月を知らない。
それが現実。


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~*Yuu
エンピツ