深い海に潜っているかのような感覚だった。
何がかって、彼女の日記を見せてもらった。 日記と言うよりは手記のようなもの。
たまにふっと自分の想いや考えを書き連ねているらしい。 忘れないようにって。 この日記の存在意義と少し似ていた。
だから、そもそも他の人に見られることを前提としていなかった文章。 彼女の生の声、裸の心が書き連ねてあった。
どんどん彼女っていう存在の深い部分に潜っているような感覚だった。 触れてはいけないものに触れてしまうような感覚と、 触れた方がいいものに触れていく感覚と、 触れたくないものに触れる感覚と、 触れたかったものに触れた感覚と、 いろんなものがごちゃまぜ。
深い海に潜む、誰も知らない神秘。 まだ見たことのない、まだ知らないものを見る感覚なのか。 そこにはもちろん、水圧に似たものもある。 自分がそれを知ることの重圧っていうか、責任っていうか、 何か背負うものがある感じがした。 でも、背負っていこうと思う。
理由は単に彼女のことをホントに好きになっていってるからだろう。 周りの雑多なことに、こと興味を示すことも無い自分が とかく知りたいって思うっていうことは、たぶんそういうことなんだ。
いろんなことを知った。 いろんなことに触れた。
彼女の過去。 彼女の考え。 彼女の想い。 彼女の生き方。 彼女の活き方。 彼女の行方。
なんだか大切で大事で、 もろくて壊れやすそうで、 やさしくてあったかくて、 透明で純粋で、 強くて弱くて、 そういうものに触れられた感じがした。
すごい前向きに生きてる人なんだってことを知った。 何があっても、何を感じても、何を考えても、 それを全て先に進む糧にしようとしているのをすごい感じた。
そこが自分と違うんだって思った。 どこかで自分と向き合おうとしている 偉いなって感じさせられた。 自分にはないものを4つ下の女の子に感じた。
この先、何が起きて、どうなって、どういう結果を迎えるのかなんて 誰にもわからないし、決まっていることでもないから、 自分と彼女の時間を出来るだけ長い間重ねていたいって思えた。 やっぱり好きなんだって思った。
日記見せてくれてありがとう。
|