即興詩置き場。

2004年11月21日(日) 百日紅



百日紅


さるすべりすべり落ちるあの
寝姿の
視線に匂う
密約の
触感の
柔肌
(とは使い古された)
僅かな湿り気の
伴う
触れる
瞬間の
うなじの
過敏な
さるすべりすべり落ちるあの
抱擁の
直前の
視線の
行く先は

窓の外、暗い くらい くらい
底のない
夢もない
(とは使い古された)
逢瀬の
(とは使い古された)
さるすべりすべり落ちるあの
放尿にも似た
落下する
放物線
なぞり
墜ちる
満ちる
ことのない
さるすべりすべり落ちるあの
解放という名の
汚染
失禁
秘密の
(とは使い古された)
二人の
約束
すべり落ちるあの




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