帰る場所のない人こそ一点に留まる 寂しさを解体して 目を瞑る うつむかない 前を見ない 定まらないこれは 警鐘なのかもしれない
孤独とは つながらないことではなく むしろつながりの中に顕れる かそやかに流れる電流の 一瞬の並列のようにこれは 痛みと名付けられる
さよならを知らない 別離は心の中で生まれる だからさよならを知らない 地平の彼方で見えなくなる姿 あれは、わたしだ わたしと呼ばれるものだ だから知らない 知ることができない
留まる姿に似せて ときどき嘘をついてみる それこそが真実なのかもしれないと 肌が震えても 信じてはいけない 疑ってもいけない そこには何もない
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