実はちょうど先週、他の先輩からの電話で、地方に居るはずのあの人が、 東京に居ることが解って。あの人も含めて、私達の卒業祝いをしてくれる とのことで、とりあえず明日、あの人と10ヶ月振りに会うことになった。
あの人が東京に居るなんて話は、全く聞いてなかったからビックリで。 電話をくれた先輩は、あの人が東京に居る理由を「まぁ事情が在ってね」 って濁してたけど、私はもしかしたら会社を辞めたんじゃないかなとか、 薄々思ってる。正直言って、あの人の会社は今そんなに景気も良くないし、 何より本社に近くて、支店も多い関西で勤めてたはずのあの人が、東京に 居ると言うことは、少なからずとも良い話では無いのかなと思う。
そう考えると複雑な部分もあるけど、それでも単純にあの人に会えることは やっぱり嬉しい。ついこの間まで、もう本当に会えないんじゃないかとすら 思ってたから。言葉ってものは本当に不思議なもので、辛くて、寂しくて、 悲しいものほど言霊が宿るんだよね。前に或る先輩と、電話で喋ってた時に 偶然あの人の話題になって。其の時、私が必死で「またあの人とかみんなで 会いたいですね」って云うのを、先輩は「当分は難しいと思うけどね」って 何度も繰り返してて。言葉にして云われると、なんだか本当にもう、ずっと 会えないような気がして、泣きそうになったのを覚えてる。
でも明日は会える。明日こそ会える。しかも幸か不幸か、明日は、あの人と 私以外に集まる人は2〜3人しか居なくて、かなり面と向かって会うことに なるだろう。久しぶりに会うあの人に、私はどんな顔をすれば良いのだろう。
今日は、お気に入りのフランドルで白のジャケットを買って。この間から 始めたスキンケアのブランドに合わせて、新しいファンデーションも買った。 お風呂上りには、念入りにパックをして。なんだか少し怖い気もする。
でも譬え、今あの人が仕事で辛くても、私は心から迎えてあげたい。 其の前向きな姿勢と強い志が、今も変わらずに居ることが嬉しいから…。
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