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2005年09月01日(木) a taxi driver今の家は、駅からバスもしくは徒歩20分ちょい、なので、最終バスを逃すとちと厄介。昨日は飲んで帰ったので、taxiのお世話になった。taxiだと、うまくいけば1メーター、時に3メーターくらいかかる。 で、昨日はドライバーさんが実に良い感じだった。 まず、車内に乗り込んだら音楽がかかっている。しかも、クラシック。気づくと、良い香りもする。へぇぇ、こういうタクシーはハジメテだ。何考えてるんだろう。 「これ、何の音楽ですか」 「いつもこうやって音楽をかけてらっしゃるんですか」 重ねて質問ばかりする私に丁寧に応えてくれた、おじいさんドライバー。少し伸ばした髪はきれいにセットされており、多分あの年代だとお洒落さんの部類に入るのではなかろうか。 モーツァルト(曲名はわからない)が控えめに流れる車内で、「本当はJAZZが好きで、ドライブのときに海沿いを走っていて朝陽が昇るときなんかすごく気分がいい」とか「タクシーはその日の最後の乗り物だから、気分良く帰ってもらいたいと思っている」こととか話してくれ、あっという間にうちの前に着いてしまった。 なんとなくそのまますぐには降りられずに車を路肩に寄せて話し続け、「JAZZ少しだけ聞く?」と問われたので迷わず「はい」と応えたら、ドライバーさんは助手席からCDを何枚も取り出して楽しそうに選んでいた。聞かせてくれたのは、COOL STRUTTIN'。 ほんの数十秒だったが、COOL STRUTTIN'を聞かせてもらい、お釣りをもらう一瞬だけ顔を合わせてタクシーを後にした。残ったのは心地よい余韻。ただ、ドライバーさんは名刺をお持ちではなかったし、多分二度とお会いすることはないだろうことを、残念に思う。 |