ニューヨーク俳優修行日記
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2006年02月08日(水)

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先週の土曜に
Perfect Strangerという映画のエキストラをやった。
Halle Berry主演のスリラーらしい。
ニューヨークのウォール街の地下鉄での撮影だった。
SAG (Screen Actors Guild)、俳優の組合に入ってから
初めてのエキストラだ。
ちなみにこちらではエキストラとは云わないらしい。
これを専門にやっている俳優も居る訳でエキストラと云うと
何だか入らない部分の仕事のように聞こえるからという事だ。
だから,こちらではバックグランドアクターと呼ばれている。

集合時間は朝の7時半。
集合場所に着くと既に朝食が準備されている。
僕は以前に非組合員としてエキストラをやったけど,
そのときにの扱いに比べると断然良い。
パンケーキ,オムレツなんかも頼めば作ってくれる。
まず,出席を取られ,衣装の確認。
プロダクションが衣装を用意する事もあるけれど,
大抵は自前だ。ちなみに衣装の持ち込みをすると
その分余分にお金がもらえる。

さて,登録,衣装確認が終わると何もする事がなく
ただテーブルに座って時間を過ごす。
同じテーブルに座った他の俳優と下らないおしゃべりや
業界ゴシップ、情報などを交換。
エキストラの仕事は待つ事なのである。
待つこと3時間,やっとセットへ移動。
地下鉄の一部を借り切っての撮影。
撮影用の車両に乗って何度も行ったり来たりする事
約2時間。一時過ぎに1シーン終了。
この間に主演のハレーベリーを見かけた。

1時半から2時半まではランチブレイク。
もちろんただ飯である。
ローストチキンとローストビーフ,サラダ、ライス,茹野菜、デザートなど。
この後、ほとんど仕事をする事なく,夜の7時までひたすら待つ。
戯曲を一本半と小説を60ページ読了、英単語20ぐらい覚えた。
そして,スウェーデン人の女性、カタリナ,とフィンランド系アメリカ人の男性
デイビッドとおしゃべりする。ものすごい偶然なのだか同じテーブルに
僕ら三人は座っていた。途中,デイビットの母親(フィンランド移民)
から電話ありカタリナがフィンランド語で話をしていた。
世間は狭い。

7時半頃から10時半までセットにいた。
撮影終了は11時。
実労時間14時間半。8時間までは時給15ドル25セント。
9−10時間はその1.5倍。10時間以降は2倍の30ドル。
さらに夕食が出なかったのでその分の罰金がいくらか加算され,
夜の撮影だったので追加料金が加算される。
組合は頑張っているのである。
総額300−350ぐらいが日当となる。
他に何もやる事がなければ悪くない仕事かも。

イーストウッドの映画未だキャスティング中らしい。
芝居の翻訳の方は少しずつ進んでいる。

ポール オースターのTimbakutuを読んでいる。
良いです。
話題のBrokeback Mountainを観た。
これも良かったけど,そんなに騒ぐほどでもないのでは
ないかとも思った。まあ,作品の材料自体、ゲイカウボーイ、を
確かにこちらでは話題になると思うけど。
日本ではどうなのだろう?
知っている人居たら教えてください。




2006年02月01日(水)

相変わらず


相変わらず仕事がないです。
3月の初めからは仕事が決まって来たけど,
2月はほとんどなし。
しかも,今週はオーディションすらない。
ヤバいとは思いながらも,この静かな生活を
楽しんでいる自分も居る訳ですが、そろそろ
なんとかしないとなあと切迫感なく考えている。

映画の結果は未だわからず。
こうやって返事を待っているのが一番堪える。
すぐに忘れるべし。

知り合いの人から日本語の芝居を翻訳してこちらで
やってみないかと云う提案があった。
去年,自らプロデュースして懲りてるはずなのに、
やる気になっている自分に飽きれる。
僕が翻訳して,日本から演出しに来てもらって,
自分で主演,そして,残りはこちらの俳優を使う。
なかなか恥ずかしい企画になりそうだ。
なぜか自分で企画して主演をすると
情けない奴と思えてしまうのはどうしたことか。
考えてみれば,たくさんの人がやっている。
どうなる事か乞うご期待。
又,資金探しを始める予定だ。



      

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