あきら
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2002年01月25日(金)

山は麻薬。


日記を、当初の通り非公開に戻した。
自分のモノでは無いカウントが
上がって行くのを確認したくなって
ネットを立ちあげる様になる。
そんな自分の姿が浮かんだ。

それだけじゃ無く、自分が迎合しそうだったから、厭で。

何に?

ま、、ぁ、良いじゃ無い。


12日に富山に行きました。
電車の中から、頂きを雲に隠した北アルプスを見て、胸が痛かった。
電車の中で、冬山に向かう人が一人居た。
ロープウェイで最近は、あっと言う間に冬山体験は出来る。
でも彼の装備はそんな生易しいモノでは無く、
完全装備。

私は山湯に行く練習を始めた時、
絶対に雪山行きだけは止めようと心に決めていた。
山は麻薬の様な魅力を持つと思う。
そして、雪山はその一番強い力を放ち人を魅了すると。

実際、白馬鑓に単独行して来た女性は、
冬に向けての訓練だと笑ってらっしゃった。

山は人に魂の底から揺さぶる「生きている」と言う
日常に忙殺され枯渇しそうな生への渇望を
実感させてくれる所なのじゃないかって勝手に思っている。
夏山でさえ、自分の余りの無力さと小ささを
目の前に鎮座する山々に、あれ程鮮やかに突き付けられ、、、涙が出るのに。
生命を極限迄さらして得る畏複テと究極の「生」の快感を、
どうして一度で止める事が出来るだろう。

「山を征服する」
と、登頂すると言う人が居るけれど、
それは、この畏複テを知っている人の虚勢だと、
私は最近感じる。

高天原や阿曽原、仙人温泉等、
私が行った湯へ今年行こうとしている知人に、
私の行った時の事を詳細に話す様にしてる。
今迄は「無謀な事をする。」
と影で言われるのが厭で内緒にしている事が多かったけれど、
良い。
少しでも、何か、皆さんの計画の役に立つ情報が含まれて居るなら、嬉しい。
行くな、とは言わない。
でも、お願いだから、無事に帰って来て。
電車の中で見苅テけた冬山装備の方は、
やはり高山で降りて行かれました。穂高かな。

今回の富山行で 仲間内に山岳保険についての調査で、
今年の夏に山岳警察の方達に接触した人がいました。
「今年の、、、あの山付近の対象者は3人。
調度、あきらと行った時季が同じだったから、
みんな、あきらの同行者じゃ無いかって、
一時期心配して居たんだよ。」

そうか、、、
富山の面々は、私が行った事下山直後に会ってるから知っていたっけ。
少しニュアンスが違うけれど、
同行者だったよ。
って伝えた。
やっぱり、彼なのか、、、。
彼も3人の中に、カウントされて居るのか。

あとのお二人は、
今年偶然、NHKが
彼が辿り着けなかった山小屋の女将さんの
取材をされてた時に発生した事故だったので、
全国放映され知っていた。
見付かって欲しいな、、、。

みんな、山で遭う人達は、魅せられてる人。
皆さん、無事で。

列車の中で、山に向かって手を合わせてた私は変な奴に見えただろうなぁ。

2001年12月31日(月)

《悲報》〜遭難〜


 旦那さんは、自分の実家に先に帰ってる大晦日。
子供も一緒に帰ってます。
久々の独身気分?
って思っても、結局、映画に行った位で、家に居ました。
大変な事態がぼっ発していましたし、え〜、ホントに。

 この所、睡眠不足していていました。
次女の妹が、この世から居なくなっちゃうのでは無いかって、
不安にかられながら、ハリーポッター観て泣いてました。


 でも、今日のには参りました。
どうして、今日だったのでしょう、、、
って、それを伺った時、少し悔やんだ位、、、

ある方が、お電話を下さいました。

 山で偶然知り合った方が、
夏、ある山の小屋でお別れした後に、
遭難して今だに行方が知れないのだと、
今日、、、初めて知った。

 つまり、私とその場に居た方達が、生前の彼を見た、、、、
彼と言葉を交わした最期の人間。

彼はその時の私と同じく、単独だった。
私は、その小屋から来た道を下り、
彼は、さらに縦走すべく、登って行った。

そして、、、

 今だ、冷たい雪の下に埋もれているかもしれない、、、。

あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜、、、ぁ、、、ぁ、、、。

 教えて下さった方は、彼の遭難の記事の切り抜きをお持ちだそう。
同じ顔の方か、私は来年、尋ねてみようと思う。
ちょうど1月中に富山に再び行けるので、、、。
それ迄は、例え少しだとしても希望を持とう。
あの、ほんわりとしたどこか上品な中年の方でありませんように祈って、、、。

私がかの山を訪れて以降、確かに遭難の記事は何度か出て居た。
、、、それは知っている。
私が辿ったコースは、その山でも一番優しいコースだった。
でも、一年に何人か人が命を落としてらっしゃるコースでもあった。
けれど、、、
まさか、、、

遠く、遥か彼方の麓から臨んでも、、、。
厳冬期の北アルプスの峰は、何故か自然と厳かな気持ちになる。

命の危険を冒して迄、人を惹き付けて止まない山。

きっと、私はこの山に来年も行く。
でもその時には、旦那さんと一緒に。
私が今年、帰路の道中泣きながら求めた人。
傍らに居てくれるのを強く望んだ人と一緒に。

そうなる事を、、、祈って、、、

良いお年を。。。
瞼の腫れた年越しでした。




      

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