日記帳

2007年03月22日(木) 告げる

昨日、娘に引越す話をした。成り行きで朝ごはんの途中に。

もぐもぐしていた口元がきゅっと引き締まって、泣くまいと一瞬こらえたけど、やっぱり泣いた。でも少しだけだった。しばらくしがみついていたら、ぱっと離れてまたぱくんぱくん食べ始め、引越しについて質問してきた。

「どこに行くんだの?」
「仙台というトコロ」
「ちってる。すみれちゃんと行ったことある」

おお。覚えていましたか。アラバキに行った甲斐が、こんなところで発揮されるとは。
※実は夫も「アラバキ行っといてよかった」などと申しております。

この日は一日、新しい家とか、新しい幼稚園とか、PCで検索しまくっていた。

PCの画面をのぞきこんでは「こんどは大きい家がいいね」「いっこのおうちがいい」「まんしょん?だったらエレベーターにのりたい」うわー。前向きっていうか欲張りっていうか。ああ、ああ、マンションの1階で狭い部屋ですみませんね。

そして幼稚園のHPを見ては「ここ楽しそう」「あたらしいようちえん、どこかなあ」などと。

まだ全然実感していないからなのか、それとも。はかりしれん。

・・・でも夜泣きしたからな。ダメージ0ってわけではないんだろう。

子どもの前で、あんまり物件探しとかしない方がいいのかもしれないけどね。でもあんまり時間ないんだ。ついね。許してくれ、娘。

===

そして今日は実家へ。

実家最寄り駅から徒歩途中、娘に言い聞かせるカーサン。

「いい?おかーさんが言うまで、「ねえねえ、引越しのこと言わないの?」とかやめてよ?お願いだから。おかーさんが「よし、今だ!」と思ったら言うからね、やめてよね?じーじ、ばーば、泣いちゃうかもしれないんだからね?」

脅しとも言う。

が、じぇんじぇん聞いてませんよ娘。実家に着いた途端「まだナイショなんだよね?」「わかってるって」みたいな顔で、カーサンの方を見ては一人うんうん頷いている。人差し指を立てそうな勢いだ。うがー!ナイショ話(しかもすぐにばれるナイショ話)が大好きな5歳児に「黙ってろ」というのは無理な注文だったか。

ついに「引越しの話しないの?」とカーサンの耳元で、全然ナイショじゃない音量でかましてくれた。

あーもー、カーサンが悪かったよ!ちくしょー!←敗北感

いっそこれがトリガーじゃ。なし崩し的に転勤することをじじばばに伝える。固まる両者。

予想通り、切替が早かったのは、ばば。「近いわよ、カラアゲ持っていくわ、泊めてね」と娘にカラカラ笑っている。

対するじじ。黙り込んで黙り込んで黙り込んで「・・・遠い」ぎゃー!だからイヤだったのよー!

じじよ、頼むから、体調に訴えるとかやめてくださいよね。めまいとか動悸とか、そういう手段に出ないように。よろしくお願いします。

行く方は気楽で、送る方は悲しくて寂しい、そういうものなのかな。カーサンにもわかるけど。

年々扱いにくいコドモに帰って行くかのような、実家じじであった。ああ、心配だ。
※「じゃあお手紙とか電話とか、するもんね?」と必死で娘にふったら「イヤダー!」って笑顔でアンタね・・・。いや5歳児だけどさ・・・。



2007年03月19日(月) 引越し話は当分続くと思われ

子どもの頃に限って言えば、カーサン引越し経験無しと気付いた。結婚して実家を出てからも、いつでも池袋に片足つっこんだかんじで移動してきた。起点は池袋。

ヤマシタさんの京都引越し話をしていたときも、「さばさんは池袋ナシじゃだめなんでしょ?」と的確に突っ込まれたものだ。

「だんなさん関西なんだから、そっちに転勤とかあるんじゃなーい?」
「いやいや、よっぽど希望しない限り、動かないらしいよ」

なんて舌の根も乾かぬうちに今回の話。「よっぽど希望」そんなことしてないんスけど。

しかし考えてみれば、夫も勤続15年(「金属」て・・・。超合金ロボか)。今まで「転居を伴わない異動」ばかりだったのが、実は不思議なくらいなのだ。「1回くらい地方行っとかなあかん」そうらしいねえ。

転勤と聞いた晩、カーサンこれから手に入れられるものばかり思い描いて、やたら明るくハイになった。杜の都。夏は涼しいかも、とか浅はかに。

翌日地図を買ってきて、住む場所を探し始めた。途端に、手離すものばかり思いついて、今度はローローロー。下がるわ下がるわ。なんだかんだ言って今の生活が、時間をかけて積み上げた快適の上に乗っかっていることを思い知る。

手離したくない。ああ執着全開、涙が出そうになったり。

ひとしきり底辺をさまよったあと、でもま、手離さなければ手が空かないわけだし。また、1から積めばいいんだし。ひとつ積んでは母のため〜。・・・。

流れに身を任せてみるのもよかろう。任せるしかないんだしな。



2007年03月18日(日) 大波来たる

土曜日は実家じじばばと一足早いお墓参り。お彼岸には1日早いので、ぼたもちも手に入らず。あらまあ。

夫は前日朝帰り。おや。そんないい香り漂わせて、お寺に入っていいものか。

夫は眠そうだし、娘も体調がいまひとつ冴えない。実家じじばばは明日から旅行だ。早く帰ろう。と早めに帰宅。

娘を寝かしつけてから夫が「お話があります」と云う。

「あのー」「そのー」「実はですね」前置きが長い。いつものカーサンなら茶化したくなる間だが、さすがに今はまずかろう。神妙に聞き入ってみる。

「転勤です」「・・・!」

まーじーでーすーかー。行き先は仙台、期間は不明、とりあえず今カーサンに出来ることは情報収集のみ。

が、頭からぴーと煙が出ているカーサン、妙にハイになっててお話にならない。

一晩経って、ようやくちょっと落着いた。でもまだ地面から10センチくらい浮いてるなー。

あー。いつ娘に言おう。考え中。やー、ただでさえ仲良しヤマシタさんとこのミカちゃん(仮名)が引越してしまうとダメージを受けている彼女にねえ。切り出しにくいのだ。でも言わなきゃ。あー。



2007年03月12日(月) 幼稚園ネタはつづく

ヤマシタさんの送別会ランチに来ない?と誘われ参加。誰が来るのかほとんどわかってない。待ち合わせ場所で人待ち顔のママに遭遇、お互い「そう?」「そうそう」とわけのわからない会話でランチ参加確認しあう。「あと誰が来るの?」「さあ?」ま、いい。

池袋にもオサレな店はあるらしい。カーサンが行かないだけのこと。だいたい池袋でご飯という発想があまりない。池袋行ったら、家帰ってご飯。幼少時からのすりこみによる。

集まったママは総勢11名。トーク先導役の機関銃ママが2名、テーブルのあっちの端に集まってしまったので、カーサンの席周辺は静謐であった。ランチ堪能した。美味しかった。

機関銃ママはしんみりしたりしないので、ちっとも送別会らしくなくて(いちおプレゼントとか一言とかはあったし、しんみりすりゃいいってもんじゃないのもわかってる)、これでヤマシタさんは送られた気になったのであろうか。と直接ヤマシタさんに尋ねるカーサンもカーサンだ。「もともとあの二人(機関銃ママ)がランチしようっていう話があって、それに送別会が乗っかっただけ、だからねー」とふわふわ語るヤマシタさん。うー。なんかもどかしい。

自己満足のために、ランチ終了後、お迎えが済んでから、縫い上がったバッグをヤマシタさんに渡した。・・・。いやだー。泣かないでよー。

また女を泣かしてしまった(ツッコミ無用)。

そんなに喜んでいただけるなんて思ってなかった。誰かのために作って、喜んでもらえるなんて、はー。あたしゃうれしいよ。



2007年03月08日(木) ヤマシタさんのこと

昨日の日記読み返してみたら、すんごいダークな幼稚園生活送ってるみたいじゃない。違う違う。そんなことない。

ヤマダさんの周囲の男の子ママたちは、むしろすごく大人で、カーサン「ボス猿」って彼女のことを書いたけど、実際どちらかと云うと「手の平乗ってる孫悟空」かもしれないくらいなのだ。「ああまた始まった」「ハイハイ」と微笑で和やかにって感じ。

要するにカーサンがおとなげないのであった。同レベルなんだきっと(ため息)。

昨日の日記書いてから「やっぱりえげつないなあ」と若干自己嫌悪。悪口にならないように苦手な人のことを書く、そういう冷静な技術がカーサンには足りないと判明。

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なので今日は大好きなママについて書こう。←懲りてないな幼稚園ネタ

年少も同じクラスだったヤマシタさん(仮名は続くよどこまでも)。娘同士も大の仲良し。

ヤマシタさん、ほんわりした外見とは裏腹に、がっつり一本筋の通った人情家。

年少から年中に上がるとき、担任の先生が誰になるのかでママたちはやきもきする。ママと担任との相性ってのはほんとに個別。

現在隣りのクラスを受け持ってるディズニー大好きのゆるーいマイペースな先生、ママ受けがはっきり二分している。お嬢なんだよね。そこをかわいいと思えるか否か。

お嬢先生のゆるさを苦々しく思ってるママ約1名(結構強力なスピーカーママ)が、去年の今頃「お嬢先生が年中に上がるらしい、最悪」くらいに吹聴したことがあった。カーサンのような第一子初入園組は、兄姉経験済みママに比べて情報量に欠けるので「ほーそんなこともあるんかい」と中立あたりのスタンスでゆらゆら話を聞いていた。

ところが吹聴に激しく同調するママが続出、げげげ。お嬢先生ってそんなにまずいのかい?と不安に思い始めた頃、Mちゃんママは同調せずむしろお嬢先生を援護した。あのときカーサンほっとしたのだ。そうだよね、相性ってもんがある。悪いほうばかりピックアップされてもねえ。

あのときのヤマシタさんはきっぱりしていた。カーサンに「あんまりフワフワしなさんな」と喝を入れられたような気がした。

見た目はフワフワでかわいいヤマシタさん。その優しげな雰囲気のせいか、ヤマダさんは「ヤマシタさんの娘が泣き虫なのは、ママが優しすぎるからよ」と言ったりする。関係ないね。とカーサン思わず柴田恭平入っちゃうんだけどね。断罪好きのヤマダさんにはわかるまい。←ああまた同レベルやってる・・・

そんなヤマシタさんがもうすぐ引越す。行き先は京都。

その話を聞いた日はカーサンショックでショックで。娘は泣いた。

が、子どもの立ち直りは案外早く、今や娘に慰められるカーサン。「うかたちが大阪行ったら会えるでちょ?」そうだけどさあ。めそめそ。


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