日記帳

2007年10月04日(木) どっこいどっこい

お迎えのあと、1時間の園庭解放。運動会の名残か、子ども達が右へ左へ走り回り、見ているこちらも目が回りそうだ。

娘とKちゃんは、しゃがみこんで園庭の地面に延々絵をかいている。草食系のふたりだ。

娘と同じクラスのKちゃんは、その古風な名前にぴったりの、漆黒のストレートヘアの持ち主だ。

Kちゃんママは、Kちゃんが生まれてからずっと、彼女の髪をカットし続けているという。うまいもんだ。色白の彼女によく似合っている。

しゃがみこむ娘ふたりの髪質の話になり、お互いの髪の話になり、「本当はねえ」とKちゃんママ。「あそこに立ってるHちゃんママみたいな髪型にしたかったのよ」「でもさ、髪質の悲しさっていうの?私の髪だとここが持ち上がっちゃって」「ボリュームですぎなのよねえ」ストレートな髪でも、悩みは尽きないのだね。そうかそうなのか。

カーサンは強烈な癖毛だから縮毛矯正しててさ。生え際につむじがあるから、ハゲて見えるし前髪は下りてこないし「どうしていつも結んでいるの?」ってよく訊かれるけど、これで髪を下ろしたらモロ「落ち武者」になっちゃうんだよ。

「落ち武者!わかる!」(わかるんかい…)とKちゃんママひとしきり笑ったあと「私はさ、髪が長くなってくると夫が私のこと「先生!先生!」って呼ぶから「そろそろ切らなくちゃ」ってわかるの」と言う。

「先生?」と聞き返したら「坂本竜馬」と一言。

ごめん、ツボに入った…。に、似てる…。

落ち武者と坂本竜馬が園庭にね。いるわけだね。



2007年10月03日(水) 連絡帳

9月末から、幼稚園と「連絡帳」をやりとりするようになった。

縦長の小さいノートに、朝の血糖値、打った注射の種類と単位数、体調で気になることや予想できる事態について、毎朝ボールペンでかりかり書いている。園からは、その日の様子を書きこんでもらうこともあるし、何も記入がないこともある。何もなかったのだな、と思いホッとする。

「今日は低くなりかねないな」と予想がついていたのに、園に送っていく時間帯は迎え入れる園側もこちらもなんだかバタバタしていて、申し送りが出来ないことが最近多かった。忙しそうにしている先生をつかまえて、「当たるかどうか確かじゃない予想」をくどくど説明する手間を惜しんだカーサンのケチ。

そんな予想だが、5回に2回くらい当たることもある。そういうとき、呼び出しの電話で「大丈夫だと思います、よろしくお願いします」と頭を下げながら「朝きちんと伝えておくべきだった」と激しく後悔するのだ。

ちゃんと見ていてくれる先生方に対して、カーサンの方が親として怠ったことが情けなくなるのだ。

…もっと早く連絡帳作ってもよかったんだけどね。

前の幼稚園では持病について知ってもらいたくて、持病について詳しく説明が書かれたプリントのコピーを持参したりしたのだが、いまひとつスッキリ飲み込んでもらえなかった。かえって警戒感を増やして、園側に「知りたい」と思ってもらえなかった気がしたのだ。
※「ボクラよくわからないんで、お母さんの指示通りにしますから」という副園長の笑顔に落胆したとも言う。

あまり最初に情報量を多くするのも善し悪しなのか。と反省したのもあるが、説明してもどうせまた同じことになる、だったらいいや、と内心カーサン投げたんだなー。今の幼稚園に通い始めた頃。

季節の変わり目や体調や成長のポイントで、注射の効果の出方がめまぐるしく変わることがある。こないだの連日の低血糖もソレだったらしい。

「連日」起こしたことで先生方が慣れたらしい。電話連絡をもらっても、幼稚園に迎えにきてくれと言われなくなった。低血糖発作の「底」加減がわかってもらえたんだと思う。

呼び出しを受けて職員室に行くと、娘の様子や経過を細かく説明してくれる。娘に限らず園児の健康状態を記録するノートがあるらしく、娘のページにメモが蓄積されていくのを見て、もう少し情報量を多くしたほうがいいのかな、と思った。

メモを見ながら「だいたいこの時間ですね」とか「週の真ん中が多いのかな」とか、分析してくれるのもなんだか嬉しい。理解しようと踏み込んでくれるのがカーサン嬉しいのだ。

連絡帳を渡し忘れたり、園から返し忘れたりも既にあって、そのたびに先生方は恐縮されまくるのだが、そのくらいのゆるさで、単に参考材料にしてもらえればいい。娘を実際見ているのは、先生方なのだから。



2007年09月29日(土) 運動会

幼稚園の運動会。

娘の体調に気を遣う日。遣うのに、裏目に出る確率が高い日。とほほ。

今回は朝の分を打ち忘れるところからスタート。ほんとに、シャレになりませんから。園に着いてから打つ。遅い。上がりきってから打っても遅いんだよ。

そのせいで(たぶんいや確実に)高目キープ。低くなるよりマシ、と自分を慰める。他に仕様が無い。

ま(←何が「ま」だよ)、娘キレることもなく全てのプログラムをこなすことが出来た。ヨシとすべし。

娘のかけっこがどうとかどっちが勝ったとかカーサンもバナナのマスコット鉢巻にして丑三つ時ですかという格好で踊る羽目になったとかはこの際どうでもよくて、娘と同じ年長さんのJくんに我々夫婦は釘付け。

「おうちの方としっぽ取りゲーム」の時点でパパにしっぽを取られてしまったJくん。よほど悔しかった。

ゲームが終わって一列に並んで結果発表が終わったあと、ずしずしと地面を踏みしめてパパの前にやってきた。しゃがみこんで足元の砂に「バカ」と大きく指で書き、やおら立ち上がってまたずしずしと自分の待機席に戻っていった。うわははは。走らないところがまた。

「バカ」って。

最後の年長児障害物競争でも、順番4番目くらいでJくんのチームは2位。たすきを受け取る時点でもう悔しくて顔が真っ赤、走り出したかなーと思ったら5歩目くらいでアサッテの方向へずしずし歩き出し、たすきを投げ捨てた!ダチョウ倶楽部竜ちゃんか!

「たすきを最後までつなぎましょう」と始まったリレーですので、園長先生が笛を吹いて中断。最初からやり直し。

が、2回目もまた、Jくんチームは2位。「絶対走らない!いやだ!」と参加拒否するJくんを抱え込んだ園長先生がガニ股でコースを一周…。たおやかなタータンチェックのキュロットスカートなのに、園長先生。

無理やりたすきをつなぎ、園長先生の開会のあいさつ「負けて悔しくても泣いて辞めたりしません」が伏線であったことに気付く。

娘の話では、練習のときからJくんの悔しいは爆発していたらしい。

ああ、ほんとは娘だったかもしれない。学年イチ足が早いHちゃんと同じチームだったからアンタ、事なきを得たようなものの。

わかります、わかりますとも、と勝手にJくんのママに共感してしまうカーサンであった。

しかし「バカ」て…。思い出しただけで肩が震えてくる。



2007年09月26日(水) DVDインパクト

幼稚園のバザーお手伝いご奉仕で集まったとき、手芸ママに指貫が珍しいねと指摘され、つい和裁してたの、なんて言ってしまった。

そしたら浴衣縫いたいから教えて、一緒に縫いましょうよなんてことになってしまった。オーマイガッ。

縫っていたのはもう10年も前だよ。でもまあ浴衣か。なんとかなるかな。カーサンも1枚縫いたいな。

などと雑念にまみれてオッケーしてしまった。浅はかすぎる。

縫っていた当時のノートを引っ張り出しても、じぇんじぇん思い出せないのだ。縫いはともかく、ヘラ付け。えーと。えーと。

こりゃいかんとネットをさまよったら、まあ今は縫いたい人がいっぱいいるのね。そしてそういう人向けにDVDも出ていたりする。出しているのが知ってる和裁所だったりする。時代はDVDですよ。徒弟制度でうんたら言っていたウチのセンセイではじぇったい思いつかない手法だな。

身元がバレそうとびくつきつつ、背に腹は代えられん、DVDをぽちっと。

見たらこれが衝撃。わけもわからず言われるままに作業だけを覚えていた当時の自分に見せてやりたい。理屈が通っているのだ凄まじく。

あんなに苦労したあそこもあんなところも、こうしていたらもっと楽に、そしてキレイに縫えただろうに。愕然。

他所の和裁所のやり方を学びたいと熱望していた、年上の先輩を思い出した。彼女はきっと、腑に落ちなかったんだろうなあ。

上下関係が厳しくて、上から下へが当たり前のあの場所で、「こうしたほうがいいのでは?」と噛み付いては「独立したら好きなようにしろ」と頭ごなしに苦虫噛み潰したような顔されていたっけ。

ちゃんと咀嚼しようと思ったら、ああなるんだよなあ。

言われるまま、「何がなんでも覚えなくちゃ」と機械的に飲み込んでいたカーサンは結局、10年ブランク空けて記憶喪失状態だもんな。情けなか。

今になって知った「理屈の通る方法」で縫ってみたい、とも思う。同時に、そうしたら、カーサンにはコレがある、としがみついていたワラが粉々になって風に舞っていくような喪失感もある。

しかし背に腹は代えられんのだよ。DVD見てノートを取り直そうと思う。

今度は、咀嚼したい。あの3年間でできなかったことを、やってみよう。と日記には書いておく。



2007年09月25日(火) リュックを縫う

娘のリュックサックを縫った。奮発してリサとガスパール柄を買って(メーター1500円超えは奮発です)、アクセントはリサのマフラーの色、赤に決めた。ファスナー、パイピングテープ、タブの綾テープ、ナイロンテープ、コキカン、縫い代始末のバイヤステープ、厚地用のミシン針。大きな手芸店があって助かった。

自分で測れるようになった娘、幼稚園に測定用具一式を持っていくようになった。それも、キャンプでもらったキティポーチに入れて持っていきたいと言う。

しかし、キティポーチちょっと大きい。まだ自己注射しないんだから(キティポーチは注射も入る大きさ)、もっと小さいポーチ(測定用具に附属している黒一色の機能的なポーチ)にしたら、というカーサンの提言はもちろん却下。キティであることが重要なのだ。

お弁当箱と同じくらいかさばるキティポーチ。今までの通園リュックでは入らない。キャンプに持っていったリュックで代用していたが、あまりにでかい。幼稚園に何泊するのかというくらいでかい。

幼稚園のお友達が、実にいい大きさのリュックを背負っていたので、ママに聞いたら手作りとのこと。

そう、今度の幼稚園はハンドメイドママがたくさんいるのだ。なんてったって手芸部もあるくらいなのだ。布製品を持っていると「ソレ縫ったの?」と必ず突っ込まれるほどだ(←若干強調しすぎ)。

そのママに型紙借りて、3連休の合間に縫い、コキカン間違えて仕上がらず、ようやく昨日完成。

もちろん手芸ママたちの激しいチェックを受けましたよ…。ポケット位置をぐるーっとなぞったチャコ線も秒殺で発見され「洗えば大丈夫」とフォローされる始末。洗わないけどね。帆布だしね。黄色いチャコだから大丈夫(何が大丈夫か)。

娘は気に入ったようなのでヨシ。ポーチも無事入った。

最近編んでばかりでミシン動かしてなかったので、カーサンも楽しかった。また続けて縫いたいぞ。何縫おう。←基本的に本末転倒


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