過失軽薄日記
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管理人は現在杭州にいますが、どこにいようとうすらオタク気味です。 2008年頭に帰国予定。大陸に至った経緯は2006年3月22日あたりをご覧ください。

文中でリンクされている箇所は別窓で開きます。

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2001年12月16日(日)/そのヘモグロビンが曲者だ。

今回は、血液話です。苦手な方はご注意を。

我が家の猫は、血のつながった兄弟同士にもかかわらずよく喧嘩をするので、二日に一ぺんは猫の喧嘩の仲裁をしている。今日もちょっとしたじゃれあいが喧嘩に発展して猛烈にやり始めたので、いつもどおり宥めにかかったが、二匹を引き離すとき不覚を取り、攻撃の余波を食らって右手を激しくひっかかれた。
猫による負傷は日常茶飯事なので慣れているが、まともに攻撃を食らうことはあまりない。ゆえにこういった激しい負傷は久々だ。などと思う間にも血が滲んでくるので、反射的に傷口をなめてみたり(不衛生)、ティッシュで止血を試みる。しかしどうも私は血の赤い色が鬼門らしく、傷口を注視しているうち、何やら意識を失いかけ床に膝をつく始末(本当)。出血多量による貧血なら分かるが、流血すらしていないのに気が遠くなる。我ながら弱すぎ。
しかし、自分の体中をあのように真っ赤な液体が循環しているのだとか考えるとあら不思議。見る見る目の前が真っ暗に。血液検査などで採血するときも、血を採った注射器を見てしまうと俄然気分が悪くなってくる。血液があんなに鮮烈な赤色をしていなければ、まだ耐えられると思うのだが。面白いように気が遠くなるのは何かのカルマであろうか。

こんな弱点をもつ私がもし、ファンタジー世界に生を享けていたら、戦士系の職業はまず勤まるまい。傷を負うたび気絶ではどうしようもない。さりとて、傷を癒す立場にある僧侶なども不可であろう。役に立たないのはどこに生まれても同じようなので、安心といえば安心だ。

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2001年12月15日(土)/違いのわかる、へたれ王。

今回は、グイン・サーガの話です。ネタばれが困る方はご注意を。

グイン・サーガの新刊(83巻)を読んだ。前巻に引き続いて、この作品で私が端的に言って一番好きなキャラであるレムスがたくさん登場するので、非常に喜ばしかった。いやそのう、突然好きキャラを白状されて、閲覧者の方も困惑していることと思いますが、以後、困惑に乗じてレムス語りです。すいません。それで、強引に話を続けますが、レムスときたら、グイン・サーガの中でもかなり不幸な部類に入るのではなかろうか。純粋に己自身であれたためしがないあたりなどが。現時点に至るまでのレムスの変貌はこんな風である。(あくまでも個人的な解釈なので、レムスファンの方々は、気にしないで下さい。ていうか、先に謝っておきます。すみません。)

<レムスの歴史>
物語初期:虫も殺せぬ気弱少年(体も弱そう)
     →怨霊憑きにより、自我、知性の萌芽(失礼)。ひねくれる。
王即位後:依然怨霊憑きでかんしゃく持ち。うっかり機嫌を損ねた者は投獄。
     そのくせ、劣等感に苛まれたいじけガイ。
     人の輪に入れず、寝床ですすり泣いたりする。
     青二才なため、臣下たちに侮られて泣き寝入りする日々。
     おまけに有能な宰相と比較されてさんざん凹まされる。
     部屋の片隅で膝を抱えている姿等が容易に思い浮かぶ(濡れ衣)。
     その後、自分に憑いていた怨霊を逆にとりこんでパワーアップ
     したと思ったら、本作品の大ボスと目される怪物の
     傀儡となってしまい日夜暗躍。たまに我に返ることもある。

仮にも王様だってのに、出番が少ない事をはじめとしていろいろとないがしろにされがちなところを含め、実に私好みのキャラである。まったく完璧だ(何が)。そして最近の国王陛下はこんな風である。

82巻 :表紙占拠で喜びのあまり私が昇天(余計)。
     久々に沢山登場したと思ったら、怪しげな黒魔術を身につけ、
     いよいよ悪党風に成長。
     知らないうちに何か変な具合に開き直ったらしく、
     これまで内心に抱いていた、優れた者に対する妬みそねみ、
     世の中への恨み憎しみを、他者(グイン)に対し堂々と
     元気よく訴えるようになった。
     こんなに潔くウジウジしている人は見たことがなく
     いっそ小気味が良い。
     初期状態からは信じられぬほど頭が良さそう。
     個人的には「神経質なくすくす笑い」が琴線に触れた。
     ますます完璧だ。
     悪者としての飛躍も十分に期待できるようになった。

現在(83巻):ねじけ風味で才能が開花して元気溌剌たるいじけガイに
     成長したと思ったが、実際はそうとばかりも言えなさそうで、
     空元気、やせ我慢、虚勢といった要素が目立つ感じだ。
     たまに少年めいた言葉づかいをすることがあるのが微笑ましい。
     基本的に気の毒。

そんなわけで、以前のへたれぶりに加え、最近のひねくれた悪者ぶりには相当ドキドキしたものだが、出番とは裏腹にレムス当人は、ひどく痛々しく、だんだん気の毒になってきたので、何とかして欲しい(と言われても)。劣等感を克服することが彼が何とかなる鍵だと思われるがどうか。とりあえず死なないで欲しい。才気溢れる自信に満ちた人が王様なのは良いことであろうが、たとえそうでなくとも、うまくすれば己の力不足を嘆く多くの人々の気持ちを理解できるような、違いの分かる良い王様になると思われる。どうにかそっち方面に発展する方向で一つ。いろいろほざいており、恥ずかしい限りだが、何とかして彼には最終的に幸せになって欲しいためこちらも必死なのだ。

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2001年12月14日(金)/諸事情により宴ラッシュ。

会社の忘年会で飲み会→二次会→温泉付き宿に一泊。
突然だが、私は酒に酔わない(中にはご存知の方もいるでしょうが)。なので、今回も当然の事ながら最後まで普通に過ごし、普通に帰ってきた。このように書くと、酒に強いように思われがちで、人にそう言われたこともあり、自分でも己の肝臓の組成が疑わしい時期もあったが、それは誤解である。違うんですよ(誰に対する弁明なのか)。ただ、飲んでいても全く顔色が変わらず、何の感じもせず、酩酊状態にならないだけなのである。確かに我ながら、顔色の変わらなさは驚嘆に値するほどだ。しかし下手な安酒を無茶に飲んだ場合には、次の日頭が痛くなったりして、毎回程度の差こそあれ、肉体へは確実に影響が及ぼされている事は明白だ。以上のことを総括すると、私の場合は、酒ならではの良い作用は期待できず、飲酒によるメリットはあまり得られぬということになる。まあ、酒飲みとしては落第気味ですな。
そのように生まれついた私でも、飲み会はやはり好きである。周りの人が愉快かつ陽気に浮かれ騒いでいるのを見るのが楽しいので。今回の忘年会はといえば、皆わりとおとなしい感じで、暴れたり吐いたり正体不明に陥る人がいなかったので、気楽ではあったが刺激は少なかった(弊社の飲み会がいつもどうであるか推して知れよう)。また次の機会にでも、激しいパフォーマンスを見せてくれることを、他の皆に期待しようと思う。

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2001年12月13日(木)/休業と倒産は紙一重である懸念。

ネットにて注文していた書籍が届いた。なので今日は獲物について覚え書きすることにする。以下は私の独り言なので、不運にしてこれを読んでいる方は、気にしないとか読み飛ばすとか無視するとか軽く受け流すとか、各自で対応をお願いします。

七冊注文したのだが、届いたのは五冊であった。まあ私が予測していたよりは多い冊数だ。入手失敗は、ファン・フーリク著「中国のテナガザル」(博品社)と武田雅哉著「猪八戒の大冒険」(三省堂)であった。「猪八戒の大冒険」は、品切れにより入手不可である。くそう。しかし2ヶ月前くらいに某本屋の棚の再上段の右寄りの方(細かい)で見た気がするんだが。まだあるだろうか。気のせいだったろうか。「中国のテナガザル」の方は、出版社休業中につき入手不可であった。そんな。何だよ〜。休業ってこれから業務再開するあてはあるんだろうか? 現状としては、古本屋等をあたるしかないだろうか。しかし、博品社が休業ってことは、シュテュンプケの「鼻行類」も入手不可ってことか。これは平凡社ライブラリーでも出てるので、読めないこともないが、博品社版を是非所持しておきたかったのだが…。探すしかないか。

本日の戦利品目録

パラケルススの薔薇   J.Lボルヘス著/鼓直訳      国書刊行会
輝く金字塔       アーサー・マッケン著/南条竹則訳 国書刊行会
ヤン川の舟唄       L.ダンセイニ著/原葵訳     国書刊行会
チャイナ・ヴィジュアル  中野美代子著          青土社
アドベンチャーゲーム・プログラミング 美少女ゲームの作り方
             坂本千尋著    ソフトバンクパブリッシング

おそらく「パラケルススの薔薇」はすぐ読みそうだ。他はいつ読むのか見当もつかぬ。美少女ゲーム云々というのは、内容はよさそうだがタイトルに気勢を殺がれ、本屋で買う勇気が無く、姑息にも注文で入手也。改めて内容を確認してみたが、何となく硬派だ。多分、これからC言語でもとかいう初心者は始めから対象に入っていない様子。しかし全き上級者向けというわけでもない。C++言語について素養がある+Windowsプログラミングの経験が(ある程度)ある+ゲームが作りたい、という人向けであるようだ。私は、C++言語、Windowsプログラミングの知識がないこともないが、危ういところばかりが目立つゆえ、これを見て練習すればいい修行になるであろうという感じを受けた。おまけに面白さと完成度を度外視するという方針で、根性さえあれば、ゲームを作ることも可能だ。名称に多少難はあるが、私にとって極めて有用な本である模様。正月休みにでもちょっといろいろやってみるか。

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2001年12月12日(水)/追い詰められつつある者。

この日記を、なるべく長く続けたいものだとは思うのだが、毎日書くというような、明らかに自分にとって荷が重い制約はかえって運営の妨げになるので、目標として掲げぬようにしている。だが、現在思いのほか頻繁に日記をつけてしまっているので、何だかだんだん自分の中で妙な縛りが出来つつあるように感じられてきた。そこで、今日の分は書かぬ事にするのはどうであろうと思ったが、そのことをこうやって書いてしまい本日の分として登録してしまう。

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2001年12月11日(火)/CONTRA-DEXTRA AVENUE

出社すると、いつもの仕事の提出先の人から電子書簡が届いており、何やらプログラムに関する質問が寄せられていた。質問内容は理解したが、質問の意図として、不具合なのか、或いは単なる疑問点なのか判断がつかず、その真意を量りかねて、恐る恐る電話をかけてみると、「エラー時に出力しているログの意味がよくわからぬので教えよ」とのことであった。別に不具合ではなかった模様。しかし、質問に答えると、彼はすっかり満足した様子で電話を切ってしまった。仕様はまだですか。そんなわけで、依然、強制的な閑暇を余儀なくされている。それなりに楽しいからいいけど。

数年前携わっていた仕事で自分がテスト用に使っていたデータを発見し、懐かしさを覚えながら中身を確認してみると…。……。全く気の抜ける様相を呈していたので、今日はそれをここに発表することにする。
その前に少し補足説明を。私は主に、顧客の売り上げのデータを集めたりして、それを店舗側でどうのこうのするためのプログラムなどを作る仕事をしている。そして、そのテスト用に、顧客名や商品名を登録したデータを作成し、それを使って動作確認を行うことがよくある。まあだいたいにおいて、地味〜な作業なので、多少なりとも気分を盛り立たせようと、せめて愉快な名前等を入力しておき、データ内容で羽目を外すという、甚だせこい趣向を凝らしてうっすら楽しんだりする。例を挙げると、顧客に「項羽」とか「献帝」とか登録し、「献帝 ○月×日 スベスベマンジュウガニ 400円 1点買上」などのデータを作ってみては、ほくそ笑えんだりするのである。改めて書き記してみると我ながら暗いな…。
で、以下に挙げるものは恐らく、登録された商品データを伝送するテストをしていたのだと思うのだが、商品名が不思議なことになっていたので、一部列挙してみよう。

破滅の米     守りの米
聖なる米     カシナートの米
蝶の米      スカーレット米
エメラルド米   米+1
悪の米      リルガミンの宝米
腐った皮米    豪華な皮米
ダイヤモンド米  アルテ米
*おおっと米  ?米

ファミコン版やスーパーファミコン版のウィザードリィをやったことのある方なら見覚えがあるだろうが、そういうネタのようである。ゲームのアイテム名等は、わりとこの手のデータでは常套的に使われるのでいいとして、問題はなぜ米シリーズになっているかというところである。もう心底分からない。当時の自分が何を考えていたのか全く計り知れず、空恐ろしい気分だ。
もうこうなったら、恐ろしさついでに、名前品評でもしないとやってられない。
「リルガミンの宝米」などは、まだ米の名前として許せる範囲だろうか。「たからまい」と読むと、より一層臨場感が増すだろう。「腐った皮米」はおよそ食用に適さぬ意味不明な感じが良い。皮米って何だ?「アルテ米」は、最初なんのことか分からなかったが、「アルテマい」と読むらしい。WIZじゃねえ。ネタに困りでもしたのか? そしてこの中で私が断然オススメなのは(何に?)、「*おおっと米」だ。下らないことに冴えてるな私(註:Wizでは、壁にぶつかったり、呪文に失敗すると「*おおっと*」というメッセージが出る)。
しかし、この一件で何より恐ろしかったのは、これが私個人のPCではなく、開発メンバー共用のサーバで発見されたことである。アイヤー。何故こんなものを律義に残してあるのですか。いっそ消しておいてくれればいいのに…。

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2001年12月10日(月)/Let's ワルビレ。

突然ですが、ですます調だと今一つ日記感が出せぬため、これからは、である調で書くことにします。

日記が3日以上続いていることに感慨を覚えた側から(12月5日日記参照)、書かぬ期間が着々と蓄積されてしまい、そんな所がこれまでの私の行動原則を忠実に踏襲しているため、別の意味で感慨を覚える当日記である。
空白の期間私がいったい何をしておったのかは、何事もなかったかのように、その日の日付の日記に書き込んでおくことにするが、私の行動など他の人が知ってどうするというのかという疑念がどうしてもついて回る。しかし、他人のウェブ日記は何ら特殊なことが書かれていなくても面白かったりするんだよなあ…。自分のものが面白いとは限らぬが。かくも不可思議な日記というジャンルであることよ。

ところで、何となく書く機会を逸していたが、月曜日は、私にとっては依然、神聖不可侵のジャンプデーであり、毎週例外なく辛酸をなめている。どういう事かというと、一刻も早くジャンプを読みたい気持ちが我慢できぬため、通勤電車内で堂々と読むのだが、ライジングでは最近、リーベルがアリア先生の真実を知ってあのようになったり、白い人がヘビ目の人に膝かっくんをされるやいなや、黒い人がしゃしゃり出てきたりする始末で、毎週毎週、平静を保つことが非常に難しいため、いっそジャンプを閉じて楽になりたいが、とにかく読まぬことには気になって仕方がなく、その厳しい二律背反が私を挙動不審一歩手前の状態にさせるからだ。リーベルがおヨメさんとか言って泣いたりした回(要約しすぎ)は、実際どうしようもなかったので、その場でジャンプを閉じ、帰宅後、思う存分一斉掃射を受けた。昔は知らなかったよ…。たかが週刊誌を読むのがこんなに辛いなんて。(不適切な倒置法) というか、社会人でありながら、毎週毎週飽きもせずジャンプに真剣に振り回されている自分を少しは悪びれたほうがいいですか?

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ヤケパチ |電信家頁

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