鈴木めぐみの徒然マンガ日記
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2003年09月17日(水) アイス

金曜日に下の子が発熱!(結局手足口病でした)上の子も夏風邪ひいて、連休前後はほとんど落ち着いてパソコンの前に座れませんでした。ようやくふたりとも復活してくれたので、ホッと一息です。

それでも13日には両親と一緒に食事会(うちの子らと母は9月生まれなので、合同誕生会ってところでしょうか)。その時に話題に出たのが「高校生クイズ」の問題。私は観ていなかったので、「こんな問題が出たよ〜」というのを「ふんふんへぇ〜」と聞いていたのだけれど、その中にこんな問題があったとか。
「かつて「アイス」と呼ばれていた職業は何?」
「かき氷屋」などなどそれっぽい答えが続いた後で、正解を出した子がいたらしいけど、そう言えばこれをネタにしているマンガがあったなぁ……とふと思い出した。

市川ジュンの「懐古的洋食事情」シリーズ の『振り袖に氷菓子(アイスクリーム)』がソレ。頃は明治末期。良家のお嬢様学校に通う長内佐和子は、「アイスクリーム姫」と呼ばれている。当時はまだまだ高価なこのお菓子、実はアイスクリーム→氷菓子→こおりがし→高利貸しの俗称としても浸透していたのだ。実業家とは名ばかり、金にものをいわせて本来世襲であるはずの華族の地位を買ったと、級友たちはカゲで揶揄するが、当の佐和子はそれをはねのけるかのように、ひとり超然としていた。だが、佐和子と級友たちのビミョーな関係に一石を投じたのが、新任の英語教師・有馬だった……というお話。で、つまり前述の答えは「高利貸し」というワケ。

ちなみにこのシリーズ、明治・大正を舞台に、西洋から入ってきたさまざまな料理に関する短編集なのだ。作品には、ハンバーグやカレー、オムライスなどなど、今ではすっかりおなじみの料理たちへの、今とは全く違う思いいれや憧れが描かれている。食いしん坊の人ならずとも、読んだらきっと「洋食」を食べたくなるハズ。


2003年09月11日(木) カーテンコール

前回日記に書いた記事が読みたくて、「週刊朝日」を探してるんだけど、近所のコンビニには全然置いてな〜い!(何故か文春と新潮ばっかり……)図書館に行かないとダメかしらん。

で、その部分を読んだ観劇仲間(というか師匠かな?四季のことなど色々教えてもらったりチケット取ってもらったり……。足向けて寝られません)のKさんから、「僕も記事自体は読んでないんだけど……」と言いつつ、「美女と野獣」のチップ役がさかのぼればこの話のルーツでは?、と教えてもらいました。せっかく頑張って演じても、カーテンコールには参加できないのはやっぱり淋しい。現に、前述の「美女と野獣」でも、かつて千秋楽の日に、昼の部の特別カーテンコールでは参加できたチップが、夜の部のカーテンコールには参加していなかった、という出来事があったそうです。そして、現在ではチップ役は子役さんではなく、小柄な女性が務めているとか。技量的に演じられる子がいなくて……というのなら納得できるんだけど、その役を務めるに足る力を持ちながら、そういう規制に阻まれる、ってのは、なんだかなぁ……。

だいたいカーテンコールって、役者さんにとっては労働じゃなくて、ある意味「ごほうび」みたいなモンだと思ってます。『ライジング!』 (藤田和子/氷室冴子)にも、そういう台詞があったでしょ?

このマンガの舞台・宮苑は、宝塚がモデル。で、主人公の祐紀は男役から娘役にするんだけれど、それまでも特例扱いだった彼女が、男役よりずっと競争の激しい娘役に転向していきなり主役、というので周囲の反感を買ってしまいます。故障で引退した夏乃とのコンビを切望していた花緯には、「相手役だなんて認めない」と言われるは、力不足を先輩方になじられるは、まさに四面楚歌!そんな状態のまま、迎えたミュージカル『レディ・アンをさがして』初日。本番を前に、プレッシャーにおしつぶされそうになる祐紀に、演出家・高師はこんな言葉をかけるのです。

「あと三時間もすれば開幕の拍手が聞こえる
 それは二時間後、称賛の拍手に変わるんだ
 四方から嵐のような拍手がおまえを包み込む
 舞台に立つものはその一瞬に
 すべての存在を賭けて自分の限界と闘うんだ」

さすがは氷室冴子!(演劇好きならではのセリフですね)これは今でも私の心に残る名ゼリフだわ。まさにその通り。だから、やっぱり舞台を務めた役者さんには、どんな理由であれ、カーテンコールに出てきて欲しい。一日も早くそんな社会になりますように!と祈ってます。(今回の改正でも、9時までなら、やっぱり長めの舞台では規制にひっかかってしまいそうだもんねぇ。)

余談ですが、上記のセリフを書きたいと思って一冊コミックスを取ったら、ついつい全巻読んでしまった〜。『ガラスの仮面』 もそうだけど、演劇マンガにはヒキが強いものが多くて、ある意味キケン!?


2003年09月09日(火) 子役の労働時間

今朝の新聞広告に、「劇団四季が憤激「モー娘。だけが特別か」子役の労働時間9時まで延長へ。ディズニーも呆れる日本の「文化事情」」という見出しが。記事の本文は読んでないのだけど、リアルタイムで上演される舞台の場合は特に、子役の労働時間の規制がネックになるんだろうなぁ。「劇団四季」「ディズニーも云々」とあるってことは、「ライオンキング」ヤングシンバ(主人公シンバの子供時代) 役のことかな?「ライオンキング」のチケットを取ったところだったので、記事の内容に興味津々。

そう言えば、先日観た「レ・ミゼラブル」では、カーテンコールにリトルコゼットが出てこなくて「?」と思ったんだけど、それもこの規制がらみなんだろうか?一緒に行った娘はリトルコゼットのシーンが一番好きなので、「ね〜ね〜なんでリトルコゼット出てこないの〜?」とうるさいこと!このミュージカル、複数キャストなんですが、やっぱり子役のガブローシュ(少年ながら学生たちと一緒に闘って命を落とすのだ〜(涙))には、少年達に混ざって女性がキャスティングされている。夜、終了が遅い時間になる公演は、おそらく彼女がやるんでしょう。(私が観に行ったのは休日で早い上演だったので、ホントに少年がやってたけど)でも、聴かせどころの多いガブローシュ役(ソロ部分がけっこうある。あの山本耕史も初演時にこの役をやっていたとか)は、やっぱり本当の子役で観たいと思うのはわがまま?過剰な労働は論外だけど、複数キャストなんだし、ケースバイケースで融通をきかせるってのはだめだったんだろうか?そういう意味で、労働時間が延びたことでメリットがあることも事実ながら、じゃあなんで今まで……っていうのはありそうな気がする。

それにしても子役さんたちのプロ意識って本当にすごい。小学校の低学年くらいでも、歌唱力とか演技力以前に自分のやっていることに誇りと責任感を持っている。それはきっと、モデルや子タレと呼ばれる子供たちも同じはず。そう思うと、『こどものおもちゃ』 (小花美穂)の紗南とか、『Angel Baby Cupid』(なかはら桃太)のかれらの姿に彼らがダブってくる。『ABC』の「子供子供ってなめんなよ!」というセリフは、まさに言いえて妙、じゃないかな。


2003年09月08日(月) ダブル節子

三山節子さんと金子節子さん。このおふたりって、血縁だったり師弟だったりするんだろうか?絵のタッチや雰囲気がとっても似てる。それに、家族マンガを描かせたら天下一品という点も。どちらもそれぞれに面白くて、今はまってます。

まずは金子節子さん。紆余曲折の末に結ばれた夫と、最愛の双子の弟が事故にあって……というハードな展開をたどっている『青の群像』 に、出生前診断やダウン症について描いている「すてきな主婦たち」の『のんちゃんの手のひら』と、進行中の両作品は、「生と死」が大きなテーマ。重いけれども、それだけに展開が気になるのだ。

三山作品なら、やはり「forMrs.」連載中の元嫁・元姑シリーズに注目!コメディタッチながら、人間関係はなかなか複雑で、嫁姑問題で離婚した主人公・朋香が、なぜか元姑と交流することになって……というお話。既に再婚して子供も生まれた元夫が、情けないことこの上なし!現ヨメ(この人がまた気が強くて母親べったりなの)と自分の母との新たな嫁姑戦争に巻き込まれてたいへんなのはわかるけど、そのグチを元妻にこぼすってのはいかがなものかと。朋香にも新たなロマンスも進行中ながら、現ヨメに比べたら元ヨメの方がずっとよかった!!何とかよりを戻してくれないかしら……というなんとも虫のよい思惑から、姑は朋香の生活に介入してくる。このフクザツな人間関係がどう納まるのかに興味津々!

コミックスになるのはまだ先だろうと、今は雑誌でチェック中。コミックスになったらまとめて読むのが今から楽しみ。


2003年09月05日(金) FAME

井戸端 でも『パイレーツ・オブ・カリビアン』 の話題がもりあがってますが、私、思わずサントラ盤CDを注文しちゃいました。当初、Amazon.comの方から取り寄せようかなぁなんてあれこれサイトを見てるうちに、映画『FAME』のサウンドトラック版にたどり着いた。懐かしい〜!!

学生時代、関東学生英語劇連盟(MP)に照明で参加。『アパートの鍵貸します』やりました。で、その翌年の演目がこの『FAME』だったのです。この年は、メンバーがすご〜く充実してて、ダンサー・リロイ役に川平慈英さん、ドリス役に藤田朋子ちゃん、演出には今井雅之の名前も。ラストの卒業シーンはそりゃもうかっこよかったのをよく憶えてる。

ちょうど同じ頃、TVシリーズ『FAME』をTBS系日曜深夜にやっていた。リロイとブルーノ、ショロフスキー先生以外は新たなキャスティングになってたけれど、スターの座に着くことの厳しさ、挫折の部分がより前面に出している映画版より、前向きなイメージのTV版の方が好きだったな〜。1時間のドラマの中に、2〜3曲のナンバーが入ってて、ミュージカル好きにはもうたまらない!深夜でかまわないので、ぜひぜひこれをもう一度放送してくれ〜!!そうじゃなければ、ぜひビデオ販売を!(我が家にも一応当時のビデオはあるものの、βなのでデッキの壊れた今や観ることが出来ない……(涙)直せるうちにデッキを直しておくべきだろうか……!?)

地味な時間帯にやってたこのTVドラマ、おそらく渡辺多恵子さんもはまっていたらしく、プチフラワーの目次ページには、「芸術学校の生徒たち」と銘打ったイラストがシリーズで添えられていた(ワイド版の『ジョセフへの追想』 に収録されてる。文庫版には入ってなくて残念!)。また、『ファミリー!』 でフィーが「オセロ」を観に行って……というエピソードが出てくるんだけれど、これがドラマ版『FAME』の1回目のナンバーだったりするので、「うふふ、そうよね、あれかっこよかったもんね〜♪」とニンマリしたりして。

……とまあ、『FAME』というドラマには色々な思い出がつまってる。当時持ってたサントラを録音したテープは、それこそすりきれてもうウニャウニャになって聴けない状態だったので、十数年ぶりにこれを聴くのが今から楽しみ。早く届かないかなぁ〜♪


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