隣の家の窓に柔らかな明かりがついたやがて世界中の窓に明かりが灯され蒼い夜の街は星明かりのように美しく変わっていった唯一この部屋はまだ暗いままでその中には私だけが居た静かな闇が一枚一枚重なって私自身の色も失われてゆくようだった古びた床の上でひざを抱えていても誰も帰ってこなくて窓から見える街の明かりが遠く星の海のようだと思っていた