星が。一つ落ちました。満天の星空。一つきり落ちただけでは誰も気がつかないけれど僕は屋根裏部屋の窓から見ていました。湖の向こう青い森に一つ。確かに落ちてゆきました。金の鎖が尾のように。キラリと瞬き。燃えるように。僕は深い夜の中家を抜け出して森へ駆けてゆきました。滑らかな湖面には月が映って。草の露を素足で感じながら。夜の青い青い森の中へ。