彼の知っている私は、私自身ではない。 彼が好きだと言った私は、私自身ではないのである。
彼が知っているのは、彼が好きなのは、社会向けの私だ。 前向きで、明るくて、誰にでも笑顔で接している私。
けれどそんな過ごしかたは、私に物凄い負荷を強いる。 毎日、毎日。 朝、目が覚めるたびにそれが始まる。 それでも、そうしないと日常に耐えられないのだ。 何故なのか、その理由を貴方は知らない。
そうして何故私が生きているのかも、貴方は知らない。
今となっては知らなくても良いのだろう。 知る必要もないのだろう。
今の貴方は、もう私を知る気すら失せているのだろうと思う。
来年の春まで私に何ができるだろう。
愛さないこと。 期待しないこと。 明日、別れる覚悟をしておくこと。
貴方の永遠の幸せを願うこと。
今日、必死で眠ること。
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