立ち寄ってみたのは、時代遅れの古びたバザール懐かしい香りのする屋台に惹かれても、探し物は見つからない。見上げた時計台は、6時31分。あたりは、もう暗い。家路が待っている。閉じられた門には、触れぬこと。あの思い忘れぬように。この場所に、北風が舞い込まないように。街角が砂にうもれぬように。思い出の法則。