出向コージ苑

2006年07月27日(木) 勝敗は判定に持ち越されました

この国のサービス業の方々は、
比較的良い仕事をすると思う。

即ち、ドイツほど事務的でなく、
ロシアほど無愛想でもなく、
イタリアほどうるさくもなく、
フランスほど威張っていない。

あなたがレストランに入ったとしよう。

自分の好きな席に座り、店員を待つ。
彼の視線をうまくとらえて合図するか、
大声で叫んで注意をひこう。
そして、おもむろにメニューを要求。
大丈夫、すぐに持ってきてもらえる。
彼が途中で他の客に複雑な注文をされ、
私達のことを忘れてしまわなければ。

次に、料理と飲み物を決め、店員を待つ。
彼の視線をうまくとらえて合図するか、
大声で叫んで注意をひこう。
そして、おもむろに注文。
大丈夫、すぐに食事にありつける。
彼が途中で客の中に友達を見つけて興奮し、
私たちのことを忘れてしまわなければ。

こうしてデザート、コーヒーとめくるめく攻防を繰り返し、
いよいよ最後の大一番、会計に挑もう。

ここでは観光客だからといって、
「ボられる」ということはまずないからご安心を。
そして通常の場合、チップは要求されない。
しかし、あなたが大きいお金しか持っていないときは、
小さな問題が生じるかもしれない。

(↓小さな問題)
10分間待っても店員がお金を取りに来ない。


早く来て釣りをよこさんかい!
待つな!期待をこめた目でこっち見んな!
いくらなんでも千円相当のチップはやれん!!

※※※※※

以上が通常の場合の流れである。
しかし時にはこんな、不測の事態も起きる。

<コージ苑たちが頼んだもの>
前菜1
メイン2
コーヒー2

<レシート>
前菜1
メイン2


……コーヒーは?

店員に伝えようにも上記のごとく、
彼は私達の視界の範囲に入ってこようとしない。

レシートに表示された金額は4,500。
ちょうど小さいのがなくて、
コージ苑たちが出した金額が5,000。

迷ったあげく、
「コーヒー2つで多分5〜600だから、ま、いっか」
という結論に至った。
はかったように店員が現れ、
店を出る私たちとすれ違った。

きっと彼はレシートに気付かず、
「500もチップ置いちゃって、
まったく日本人はどういう感覚してるのかね」
と思っているに違いない。


さて。
こういう場合、どっちが「勝った」んでしょうね。


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コージ苑