憧れた君の捨てた空き缶を集めるのが私の趣味でした。
憧れた君は 誰にでも好かれる人でした。 憧れた君の隣には いつも笑顔を称えた女性が居て
私の心には不束な闇が黙々と棲んでいました。
憧れた君は とてもコーラが大好きで 気づけばいつも飲んでいる姿を見ていました
憧れた君の 飲み干したコーラの空き缶を捨てる仕草を 私はその内に好きになりました。
部屋の隅に 積み重なっていく赤い缶 部屋の隅に 積み重なる私の気持ち
憧れた君は そんな私をどう思いますか? やはり 変態だと思いますか?
憧れた君に もしも蔑まされたら 私の心は 積み重なった缶たち同様に
呆気なく崩れていくでしょう...
憧れた君に 私は今日も120円を渡します。
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