宇宙 ほし の下で…



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2006年06月16日(金) 目の前のあなたへ。わたしへ。

『自分の感受性くらい』
        茨木 のり子

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ


まっすぐに突き刺さります。初めて知った時から読む度思い出す度に背筋が伸びて最後の言葉をおもう度に凛とした姿勢をした自分が浮かびます。
寂しいだの苦しいだの泣いてる自分や誰かや何かに頼ってしまいそうな空気から目が覚めます。

情けない弱っちぃわたしへ。

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

泣いてばかりいられない。

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