222 ニート |
とある番組でニートを減らすための方法が語られていた。国会議員が若者の前で法案を語り、議論を交わし、可決に導こうとするというスタイルのものだ。なかなか面白かった。多種多様の若者たちが、それぞれの意見を持ち寄って議員に反論なり賛成なりの意思表示をする姿勢をみていると、一括りで「最近の若者は・・・」と言われる若者について、大人たちももっと深く考えなきゃいけないんだなって感じた。 で、その議員が提案したのが、 「ニートは3年たったら課税を課す。免許やパスポートを停止する。」 といったもの。 結果を先に言ってしまうと、これは40人の若者のうち30人から支持を得て可決された。 ニートが増えることによる、社会全体の影響というものは、言うまでもなく深刻だ。これから団塊の世代と呼ばれる40代〜50代くらいの人々が、20〜30年後には老人になる。そうなったときに少子化が問題となる現代、支える人と支えられる人のバランスが崩れるのは必至だ。そこにきて、ただでさえ少ない支える側の若者の多くがニートになってしまっては、確かに日本はもたない。
歴史的観点からみたときに、戦後、明日を生きるために必死に働いた人々と比べたら、今の人は恵まれているわけだから、お前らは甘えてる!と言ってしまえば簡単だが、なかなかそうもいかない。 その当時を生き抜いてきた世代の人からしたら、なめるなって感じかもしれないけど、もしも今の我々の世代が同じような境遇に見舞われたとしたら、その中で生き抜く術は、うちらはもってると思う。そうでないから、そういう力が出ないのは、ひとつ言えることではある。今には今の社会的状況があり、明日を生きるための食べ物に困らない豊かさがある。
明日も生きられないことになったら、そのときはなんとかして生きる力を持っているんだったら、尻をたたかれなきゃならないってことなんだってことになる。そうなると、その議員が提案した法案には、ニートへの考慮も含まれた素晴らしい法案だと考えられる。
でも、これはこの現状を打破するためのひとつの案であり、それ以前の問題というものがある。何のためにうちらは生き、何のためにうちらは働き、何のために国や国家は存在するのかってこと。 これからニート問題はどう転ぶのか。幸いというべきか、俺の周りにはニートはいない。だからこそ言ってしまえることもあるけど、実際周りにいたらもっと噛み砕いて言うことになるだろう。人によっては事情があるし、考え方も違う。ものによっては正しいことが何かなんてわからなかったりするから。少なくともこれは、今後数年、数十年、日本で生きていく全ての人々にとって、他人事ではないんだね。
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2005年06月02日(木)
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