「パパ・・・・　
　私の方こそ　パパには感謝してる」

「結婚前のわたしは　全然もてなくって　いつも独りで　淋しかった」

「早く　家からも出たかった」

「そんな私と結婚してくれて。　
あの時の気持ちは　きっと二人同じで
愛し合ってたと思う・・・・そうだよね？」

「ごめんね、きっと　私が至らなかったから　こうなったんだと思う」

「パパだけの問題じゃないよ」

この人は　なにも変わってない。
変わったのは私だ。



泣いてすがればよかった。ううん　そんなこと思う間もなく
自然と泣ければ　すがれれば　どんなに楽だったか。

「なんで　こんなことしたの？！　」って
大声で言えば　どれだけ楽だったか。

いつもは　カッとなって　めちゃくちゃに罵るのに
今日の私は穏やかに平常心で理路整然と話す。

なんでなんだろう？
私って　こういう時に限って　そうなんだよなぁ。