『親G』赤裸々トーク <第2夜> |
はい、続きものにしたので「第2夜」です。
そうです、9月初めの公演の出演者1人と音響さんが見つからないまま、7月末を迎えていました。 音響さんはまだ見つかっていませんでしたが、音楽は石川いわをの友人でロックバンド「LooseR」のベーシスト―ISHIさんにお願いして、何曲か仕上がって来ている状態でした。 それ以外の曲も、後から来る音響さんが少しでも楽になるようにと、僕も少しずつ選び始めていました。 しかし、もう音響さんの宛ては尽きていました。 これはもうお金を出して、プロの人に頼むしかないな、と思い始めた頃、今回チラシとパンフレットの絵を担当してくれた、さいとうようこが「トコちゃんは?」と言いました。 「トコちゃん」というのは、もともとさいとうようこの友達で、なんと8年前に「乾坤一擲」という劇団で上演された僕の初の作・演出作品『早すぎた嵐・・・』で音響のプランニングをしてくれた横川明子さんのあだ名です。 もうすっかり芝居から離れているという話を聞いていたので、お願いするのは迷惑かな?と思っていたのですが、「ここまで来たらそんなことも言ってられない!駄目もとでお願いしてみよう!」ということになり、お願いしたところ、なんと快諾っ! それが8月12日。 公演3週間前でした。
あとは、俳優1人を残すのみとなりました。 その時点で足りなかったのは「オヤマダ」です。 でも、もし見つかった人が僕がやる予定の「ダンディズム」に合いそうな人だった場合は、僕が「オヤマダ」をやるつもりでいました。 と同時に、見つからなかった場合のことも考え、どうしても避けたかった「役を削る」という選択肢も考え始めました。 その場合は「オヤマダ」をなくし、その役割を「ダンディズム」と「ダイナマイト」に振るしかないと思いました。 でも、それで負担が増えるのが僕だったらいいのですが、ダイナマイトの永井さんの方が負担は重くなってしまいます。 なぜなら、第2秘書課を仕切っているダンディズムが何回も厳吾郎達の前に姿を現してしまうと「悪の親玉」の威厳がなくなってしまうからです。 親玉は、人を使ってなんぼです。 しかも、クライマックス前に自ら節子とまゆみを誘拐しに行くというシーンがあるだけに、そのシーンで「とうとうこいつが動き出した!いよいよクライマックスが来るぞ!」とお客さんに思ってもらう為には、それまでのダンディズムは、オフィスで優雅に椅子にもたれかかっていなければならなかったのです。 しかも、オヤマダがいなくなることによって、なくなってしまうシーンもありました。 少なくとも、オヤマダがダイナマイトと一緒にカラオケに行って、店員を演じている実は刑事の佳代にダンディズムへの不満をもらす、というシーンはカットせざるを得ないなと思っていました。 そしてなんと、その時点ではまだ台本も仕上がっていませんでした・・・。 もう滅茶苦茶だーっ!
7月中に仕上げるのが目標でしたが、人探しやチラシ・音楽・映像・舞台監督との打ち合わせなどで時間を奪われ、それでも徹夜でパソコンに向かい、台本を進め、バイトに行って、稽古に行くという日々でした。 しかも、見つかるかどうかわからない役の登場シーンを書くのが一番辛い! でも、見つけるつもりで探しているし、出すからには意味のある役にしたい! と言う訳で、役者も見つかっていないのに増えて行く「オヤマダ」の登場シーン・・・。 でも、そろそろ期限を決めなくては・・・ということで、8月20日までに見つからなければ、オヤマダを削るということにしました。 ギリギリだ・・・。 ギリギリ過ぎる・・・。 ギリギリガールズ・・・。
でも、そんな時、救世主が現れました! それまでも救世主が次々と現れてくれましたが、最後の救世主―僕が絶対王様のワークショップで知り合った松本哲也さん(てっちゃん)です。 彼が「オヤマダ」を引き受けてくれたのが、8月19日。 期限の1日前。 そして、本番の2週間前・・・。 しかも、台本が仕上がったのが、8月22日。 本番の10日前・・・。 ほんとギリギリだ・・・。 「・・・。」ばっかりだ!
でも、それからは苦しくも楽しい日々でした。 「人が全員揃っている」という当たり前のことに幸せを感じる日々。 「作品を良くすることだけに集中できるって、なんて素晴らしいんだ!」と思いました。 これは「当たり前だと思っていることにこそ感謝しなさい」という神の思し召しだったのか?とまで思いました。 別に僕はキリスト教の信者ではないけれど。 そして、キリスト教にそんな教えがあるのかも知らないけれど。
とまあ、やっと本番を迎えるまでを語ることができましたね。 あとは、参加者1人1人にコメントを送ったりしたいなあ。 でも、今日はもう寝たいなあ。 と言う訳で、1回で書き終えるつもりだったのが、3夜連続のシリーズになる訳です。 明日も見てね♪ でも、これって劇団の恥部をさらけ出してることになるのかしら? でも、書かずにいられぬこの想いっ!
劇団員の皆さん、最終的にはうまいことまとめますので、ひとまず最終夜まで読んだ上で、可か不可かご返答下さい。 まあ、その前に読んじゃう人もいっぱいいるだろうけど♪ おやすみなさい。
|
2005年09月18日(日)
|
|