朝から夫をだまして喜んでいたかというと、そんなこともなく。
何せ今朝は余りにもバタバタしていたのである。
なぜなら、今日は夫がスーツ着用だったから。
スーツを着るくらいで何を大げさな、などと思ってはいけない。
少なくとも今の家に越してきて以来、一度もスーツを着ていないのである。
私の記憶にある限り最後に着用したのが前の前の会社にいた頃だったから、
３年ぶり近くになるはずだ。ずっと仕舞いっ放しだったので、
出した時にカビも虫食いもなくてホッとしたというレベルなのである。
男性のスーツ姿が好きという女性は少なくないと思うのだが、
私もご多分にもれずその口である。それが３年ぶりだもんなぁ。
じっくり眺めていると、夫の口から「ウエストがきつい」との一言が…。
３年の間に大分太ったのねぇ。しみじみとため息がでたり。
スーツに合わせて鞄を変えさせたり、靴を出したりと忙しい。
普段使わないものだから、奥のほうにしまいこんであるからなぁ。
彼が本日そうやってめかしこんでいるのは、
ちょっといい店で新人歓迎会をやるからだそうだ。場所は原宿だという。
夫の食事を心配する必要がないので、私は残業である。
早く帰れるならどこかで外食して帰ろうと思っていたのだが、
結局夫より遅くなってしまった。夫は先に帰っていると思っていたのだが、
なぜか駅前で私を待っていてくれた。理由を尋ねると鍵がないのだそうな。
鞄を変えたときに財布を入れ忘れたせいらしい。
そういえば朝方お金を貸したっけ。待たせて悪いことをした。
帰る道々宴会の首尾を訊いてみると、料理が甚だ不味かったそうな。
遠くまで出かけた割りに気の毒な話である。来年は行かないかも、だそう。
余り食べていない、と言うので、一緒に冷凍のピラフを食べる。
さて、次に夫のスーツ姿が拝めるのは、いつになるだろうか。
私用電話は余り感心したことでないのは解っているが、
我が家は実家の父が持病持ちなのでいつでも連絡が取れないと困るので、
携帯を切ることはまずないのだ。滅多に鳴らないからできる事でもある。
しかし、掛かってきた電話番号に見覚えがない。番号は大阪のものだ。
反射的に出てしまったのだが、出てからワン切りの可能性に気が付いた。
テープの音声が聞こえてくるのを黙って待っていたのだが、
相手も何も言わないのでそのまま切ってしまった。
切ってからある可能性に気が付いて愕然とした。
大阪から掛かってくる電話に心当たりがあったのである。
掛け直した方がいいかと思案していたら、もう一度掛かってきた。
「こちら、テレビ大阪の○○と申します」
よっしゃ〜！と心でガッツポーズ。我が家で最近最もお気に入りの番組、
「きらきらアフロ」のイベント観覧が当たったお知らせだったのである。
普段の収録場所は大阪で、しかも女性限定であるから、
こういう機会はナカナカない。夫と2人で行ってくる予定である。
今日はそれだけでやたらと気分よく過ごせた1日であった。
少数部署を３つ集めて計５人を社長がもてなして下さるそうである。
旨いもの屋が沢山ある御茶ノ水界隈から、
なぜに電車に乗って飯を食いに行かねばならぬのか。ブツブツ。
そう文句を言っても仕方ないので、大人しく社長について店まで。
連れて行かれたのは、日本には珍しい羊料理の専門店であった。
今更なのであるが、私はにんにくが食べられない。
どうしても体質に合わないらしく、
体調によってはガーリックチップ１枚でも翌日腹に来るのである。
そんな私に今夜の食事は肉料理の店。ニンニクが出ないわけもなく。
ニンニクを避けると食べるものがなさそうなので、
常備薬の胃腸薬を飲んで覚悟を決めて料理に取り組むことになった。
さすがに羊のガーリックステーキには手を出さなかったけれど。
これで胃腸薬の手持ちが尽きたので、しばらくイタリアンなどは喰えんなぁ。
羊料理は特別美味しいと言うこともなかったが、
５人でワインを３本開けても12000円少しのリーズナブルさには少し驚いた。
帰りは夫が最寄の駅で待っていてくれたので、一緒に帰ることに。
何せ「夫が待っていますので〜」と言うと誰も止めないから、
２次会をキャンセルする言い訳になるのでとても楽なのである。
いやー、主婦って素晴らしい。(笑)
今月一杯で退社される方の送別会兼私の歓迎会をしてくれるそうな。
まだ全然顔と名前を覚えていないので、これを機に覚えられるかもしれない。
期待しているのはそのくらいである。何せ店が学生御用達だからな。
祝っていただく側が遅刻してはマズイし、早すぎるのも意地汚いし。
と、開始時刻の８時丁度に店に入る…と、誰もいないよ。orz
仕方なく部屋の隅の方で本を読みつつ待っていると、幹事が到着。
幹事のＨさん、私が帰ってしまったかと心配したのだそうな。
そんな失礼なことをする人間に見えるのだろうか。むぅ。
それはさておき、最初はそれなりに楽しい宴会であった。
人が増えてくるにつれ、顔と名前が一致しなくなり、話もわからなくなり、
皆がパカパカ煙草を吸い始め、ついに耐えられなくなった私。
１次会が終わると、挨拶も早々に辞去する。煙草の臭いで吐きそうだったのだ。
帰りの電車の中でも自分の身体から立ち上る煙草臭で気分が悪い。
部屋が白く見えたもんなぁ。この会社の宴会には余り参加しない方がいいようだ。
飲むこと自体は嫌いではないが、あれに耐えるのは私には無理である。
家に帰ると早々にシャワーに飛び込み、気分が悪いと寝てしまったので、
夫には悪いことをした気がする。せっかく迎えに来てくれたのに。
明日はもう少し夫に感謝しよう。
どうも面接時に私が言われたのとはだいぶ違う話を聞くことができた。
現在の私のポジションの人はクルクルと入れ替わっているのだそうである。
私の前任者の出勤日数は、なんと１日だったそうだ。
私自身、正直、その人の気持ちが解らないでもない。
経理職の人間なら辞めたくなってしかるべき帳簿の杜撰さなのである。
私も３日目にしてココに勤め続けるべきか否か迷ったし。と、言うより今も迷っているし。
自分の将来に思いを致しつつ午後をボーっと過ごし、定時近くに退社。
姪っ子の入学祝いを探そうとアチコチうろついていたのだが、適当なものがなく。
夕飯の買い物を兼ねて途中下車しようと思っていたのに、
１駅乗り過ごして、その駅の店はちょうどシャッターを閉めている最中だった。
どうも今日は買い物するのにはツキのない日であるらしい。
昼食も値段の割りに余り美味しくはなかったもんなー。
仕方なく、ありあわせのもので夕食の支度をすることに。
ご飯を炊いて、ツナじゃがと玉ねぎのスープ煮を作る。いよいよ食材が尽きてきた。
やれやれ。こんな調子で今週一杯乗り切れるかなー。
先週は夫がスキーで行かれず、その前の週は夫が風邪をひいて行かれず、
さらにその前の週はまだ術後間もないからと遠慮したため行かれず。
とお見舞いの機会を逸したまま、義父は退院してしまったのだが、
まだ本調子ではなかろうから、顔くらいは見に行かねば。嫁として。
渋る夫をそう説得して、ようやく連れ出すことに成功する。
見舞いに行く前に、少し買い物をしに行くことになった。
観るのは先週見に行きそびれた夫のジャケットである。
どこで見かけたのだか迷う私。私の記憶の曖昧さに呆れる夫。
それでも３件目で発見したのは結構まともだったと思うんだけどなぁ。
しかし目的のジャケットは夫には少し細身過ぎた。
彼は童顔で背が低い割りに、身体つきはゴツイからなぁ。
結局、別の店でイタリア製の革ジャケットを購入。輸入物の方が彼の体型には合うらしい。
型落ちでアウトレットになったものだそうで、不良品でないのもいい。
色も今まで持っていないもので、至極お気に召した模様。早速着替えてたし。(笑)
出かける前の不機嫌さが少し軽減された感じである。
その後は手土産を買って夫の実家に。義父は少し痩せたようではあるのだが、
血色もよく、手術前より多少若返った印象。よかったよかった。
少し話し相手を務めて、もう少し暖かくなるまで無理しないよう慰労して帰る。
それにしても手術した人ってどうして傷口を見せたがるんだろうか。むぅ。
帰り道には私の実家にも顔を出して、娘としての勤めも果たしたし。
これで肩の荷が下りたから、またしばらくのんびりできるなー。
最近の夫はＭ氏とは大分疎遠なのだが、車遊びとなると話が違うらしい。
来客があるからと午前中は一緒に部屋を片付けて過ごす。
夫は全然散らかってない、大丈夫だと主張するのだが、
洋服が散乱している部屋は片付いているとは言わないのだ。きっぱり。
どうも夫の仲間内と私とでは基準が大きく違うらしい。
彼らの間では座る余地さえあればＯＫなのではなかろうかと疑っている今日この頃。
私までその基準に合わせていては家中が荒れ果ててしまうので、
少なくとも来客のある時くらいは私の基準に合わせさせることにしている。
その代わり普段は余りガミガミ言わないことでバランスをとっているつもりだ。
毎日小言を言われていたら、居心地のいい家とは言えないだろうからなー。
閑話休題。
そうやって部屋をきれいに片付けたら、私はそこで体力が尽きてしまった。
夕刻客が訪れた時間には既にして疲労困憊で調子が悪くなったという。
男共は２人で車のＤＶＤを楽しんでいるので、放ったらかして昼寝してみたり。
私はそのＤＶＤは既に３回くらい観せられているし…。もう飽きた。
２時間ほど眠って気分がよくなったところで、男共を叩き出す。
彼らはそれぞれ自分の車に乗ってドライブを楽しむのだそうだ。変な趣味だなー。
事故を起こさない程度に楽しんで来て、と送り出して、また眠りに落ちる私。
夫はいつ帰ってくるだろうか。
