星の行方(レックナート視点2プレイ記)
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港は全て王国軍に占拠されている。 帰り際、蔵の前にいるおじいさんが 「ゲンカク殿がいればのお…」 と、つぶやいていた。 やはりじいちゃんは、この辺りに縁があるらしい。
一休みしようと宿に行く。すると、聞いた事のある声がする。 アイリ「きくまる!どうしたんだい、こんな所で?故郷に戻ったんじゃなかったのかい?」 ぼくを見つけるや否や、ナナミをつきとばして詰め寄ってくる。
突然の事に目を白黒させるナナミ。いきなりぼくの命の恩人とか言いだしたので、更に混乱している。 アイリが恩人かあ。投げナイフで殺されそうになった事はあったけどね。
リィナ「おや、今度はガールフレンドと一緒ですか?」 ナナミ「違う違う、私はきくまるのお姉さんよ(即答)」
…話を聞くと、彼女達もサウスウィンドゥを目指しているらしい。
成す術もなく、町をうろうろしてみる。 すると、向こうからぶつぶつ言いながら小屋を出てくる青年がいた。 よく聞こえなかったが、船がどうとか言ってたみたいだったので、とりあえずその小屋を訪ねた。 タイ・ホー「シーナ、船はださねえぞ。いいかげん諦めて帰りな」 ヤム・クー「アニキ、なんか、別顔のお客さんだぜ」 やっぱりこの人たちは船を出す事が出来るらしい。何とか交渉を試みる。
すると彼、タイ・ホーは、賭けをしようと言い出した。 勝負。タイ・ホー3、ぼくが6。ぼくの勝ち。
というわけで船を出してくれる事になった。粋な人だなあ。 ナナミが彼らを怖がっていたので、旅芸人一座も誘う。
シーナが置いてけぼりを食らってるわ。 相変わらず、ここ一番て時の要領は悪いわね。
ナナミ「こうやって逃げ出すのは、何度目だろうね…」 ミューズを脱出するとき、ナナミがぽつりとつぶやいた。本当に、いつまでこんな事が続くんだろう。
大きな木の陰。町からずいぶん離れた場所だ。もう追ってくる気配はない。 今日はここで野宿することにした。
ナナミ「ピリカちゃん、やっと眠ったよ…」 問題はジョウイだ。まさかこう来るとは思わなかった。
ナナミ「ねえ、きくまる。やっぱりジョウイが…アナベルさんのことを…」 しかもあのシチュエイションじゃ、ぼくがアナベルさんを殺して逃げたみたいじゃないか。(実際、あの気の弱い若者はそう思ってたっぽいし) ああもう全く!一体あいつはどこまで迷惑をかければ気が済むんだ?
ナナミ「そんなわけないよね」 信じたくない気持ちは良くわかるよ、ナナミ。ぼくもまさか奴があそこまでバカだとは思わなかった。
ナナミ「ねぇ、ねぇ、ねぇ、これからどうする?」 しかも奴は、自分のやった事がどういうことか、本当にはわかってないぞ。賭けたっていい。
ナナミ「あのさあ、あのさあ、どこか遠いところへ行かない?こんな戦いばっかりのところ逃げ出してさあ、どっか山の中でさあ、狩りとかして暮らすんだよ。畑もちょっと耕してさあ。3人なら何とかなるよ…」
きくまる「それもいいな」 …うん。それもありだ。 ナナミ「でしょ、でしょ、そうでしょう」 ナナミの言う事はいつも正しい。そう出来たら、きっと、そのほうが良いんだ。
ナナミ「…嘘。ごめん。そんな事できる訳ないよね…ジョウイを置いて」 ジョウイなんてどうでもいい。あんな奴、気にするな。って言いたい。
でも言えない。頭のいい人に「もっとバカになれ」って言うのと同じくらい、今のナナミに気にする事を止めろなんて言えない。 そのほうが良いって判ってても、出来ないから。そして判ってたらきっと、出来ないからともっと苦しむんだ。
ナナミ「疲れたなぁ。もう寝るね」 うん。おやすみ。ぼくも疲れた。 きっとぼくらは寝られないだろうけど。 二人で寝たふりをしよう。
うーんさすがにずっと見てたらこっちも眠いわ。おやすみー。
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